積極精神に生きる 樋口武男
■登れない山はない。流れない川もない。
「どうしてもやるぞ」という積極精神こそが、企業にとって最良の資本となる。
■スピードという無形のサービスに人は価値を見出す。
□自らの変化をもたらし続けるには何が必要になるのか。
・創意:いつも工夫を凝らし、仕事を作り出す向上
...続きを読む心。
・誠意:目の前にある問題に向き合う誠実さ。
・熱意:決断から逃げない向き合う誠実さ。
「いったん決意した事は何としても会得するぞ」
・成功への考え方、道筋
■人脈づくり
・初めて接する相手に何が関心があるか「予習」をする。
・事前に調べて会話に盛り込むだけでも、相手との親近感はぐっと高まる。
■使うお金を最小限に抑えて美しくすぐれた商品を作ることに価値を見出し評価をする。
■原価管理5原則
①原価全ての把握
(材料から器具、人件費までのすべての単価を確認する。)
②常に経営意識を動かす
(すべての材料や器具は「自分のもの」という意識に徹する。)
③コスト意識の強化
(自分の一挙手一投足が何十万という費用を伴う意識を持つ)
④倹約精神の醸成と発揮
(小さなものでも無駄にしない)
⑤損益の自覚
(商品を売れば原価分だけ損をする。売った分全て
□可能性を信じて、一歩踏み込む。1策だけでなく3策はつくっておく。
・既成概念を打ち破り、新しい方法へと踏み込むまでの間合いをとる。
・あらゆる部門が一歩踏み込む。その勇気を持ってこそ、会社全体の全身になる。
・現状に甘えるとき、停滞が始まり、それは後退であり敗北以外の何物でもない。
■成長する会社のビジネスでは、永遠に売ることができると考える怠慢が許されない
□春は必ずやってくる。
しかし、次にやってくる春は、新しい春である。
新しい春には、新しい視点・新しい考え方が要求される。
■渡辺崋山の商人八訓
①朝は社員のだれよりも先に起きよ。
②高額商品より、少額商品のお客様を大切にせよ。
③返品に来たら売るときより丁寧に対応せよ。
④繁盛すればするほど倹約せよ。
⑤経費は1円から記す。
⑥初心を忘れるな。
⑦同業者とはお互い励め
⑧支店や支社は3年は支援せよ。
■温故知新 論語
・過去に考え出された先人たちの努力と知恵の決勝を生かす。
その良さを時代に合わせて生まれ変わらせる。
□商売は足である。その足とは、人と人をつなぐ手段である。
・営業のコツは、おのおのが培った積極精神の発揮により、様々な実経験の中で日々磨き上げていくほかない。
・だからこそ足を使う。
・商品を売る前に、まず自分を売り込む。
・お客様の心をつかんだ後は、離さない努力も必要。
・進化し続けるソーシャルメディアも使い方次第では自ら足のごとく素晴らしい効果と効用を発揮する。
■運のよい人と付き合う
・棚の上に積極的に手を伸ばす。
・届かないなら踏み台を持ってくる。
・運に頼るのではなく、自分に頼る人、自らを頼りに生きる人となって、運のいい人を引き寄せる。
■成功は他社に譲り、罰は自らが被る精神
・強い信念は必要だが、強い我執は不要である。
□自分のために勉強し、自分自身が成長していく中で、仕事に惚れ、会社にも次第に惚れる。
・惚れたくないような会社ならいつまでも居続ける必要はない。
・惚れて愛することのできる会社で熱心に仕事をし続けていれば、おのずと責任観念は強固なものになる。
□他責でなく前向きな自責が明日への改善を生み出す
・弱音を吐くのは「他責」の始まり」
・考え方も行動も、前向きな「自責」にする。
・自分自身をとことん追い詰める。
・その苦しさから逃げ出さないところに、改善も変革も生まれる。
(変えられないかどうか、本気でぶつかってみる)
■進歩とは、古いものを新しいものに取り換えることである。
・新しいものは時がたてば、古いものになる。
・進歩し続ける社会に身を置いて、そうした変化の兆候に気づかずに、いつもと変わらぬ考え方で商売をしていると、今は右肩上がりの商品もいずれは左前になる。
・折々の幸不幸に安易に心を動かされることなく、迫りくる「次」と積極的に対峙し、喜び勇んで新たな手を打ち続けることで公開しない仕事をしていく。
■水五訓
①自ら活動して他を動かしむるは水なり
②常に己の進路を求めて止まざるは水なり
③障害に遭ひて激して勢力を倍加するは水なり
④自ら潔くして他の汚濁を洗ひ、清濁併せいるる量あるは水なり
⑤洋々として大洋を満たし発しては、蒸気となり雲となり雨となり雪と変じ霰と化し、
凝しては玲瓏(れいろう)たる鏡となり、しかもその性を失はざるは水なり
■人事を書するに大洋のごとく荒れ
・仕事の評価においては私情を交えない
・まだ能力を十分に発揮できていないまま、社内で埋もれている人材を新しい視点で発掘し、引き揚げていく。
■良い料理人
・部下への指導は、良き料理人になる。
・本社からの指示は食材。
・食材を生かすために適切な調理を行う。
■何でもやってしまう上司を部下は信用しない
■大企業病
・みんなに責任がある=一人ひとりには責任がない×
・社員同士がお互いの責任をよく自覚して積極的な相互批判を、健全な姿勢で行うことが不可欠。
■一人の仕事は小さくなる
・次代につなぐ大きな仕事を成し遂げるには、みんなの力が必要
■凡事徹底
・なすべきことを徹底的にやる。
・凡事が徹底されている様子に多くの人は好感を持つ。
・なすべきことをなしつつも、同時にあらゆる面を見直して、改善を図っていく。
■誰よりもその事情の現状と趨勢をよく把握し、そのうえでカンを働かせる。決断する。
・1世帯当たりどんな需要があるか
・どんな家電製品が使われていて、自動車はどのくらい所有されているのか
・消費購買の特性を数字でつかみ、どこにニーズがあるのか把握する。
■仕事のアイディアはいたるところに転がっている。
・神経を研ぎ澄まして、懸命に頭を働かせ続けよう。
・どんなに良いアイディアも実行してみないと何にもならない。走りながら考える。
■自らの仕事に誇りを持て。ビジネスは1対1.相手の大小に関係なく、お互い対等である。
・商取引では、社会的地位の違いを気にすることはない。
・ビジネスはいつも1対1であり、人格において、お互いが対等
■解決の方法は必ずある。そう信じてあきらめずに行動する。
その熱意と意欲が仕事の壁を突き破る。
■世の中がこれから必要とするものを生み出すなら、利益はおのずと後かあついてくる。
■経営者の心をわが心とする
・経営意識をもって行動する人
・鳥観図を見るように、自らの仕事見渡す。
・決定的瞬間を見事に捉える。
□自分が生きてきたという足跡を残すことができるかどうか。
・その価値は地位や富では図ることはできない。
・福沢諭吉「自我作古」
・自分こそが歴史を作っていく。
・その歴史に大小を問う必要はない。
・人の一生は短いが、その一人が残した仕事は百年後も残るものになる。
・自分なりの自分だけにしか残せない足跡を残す。
■未来はどのようにも変わるが、過去の歴史は変わらない。
歴史から情報を得て、社会に役立てることを、妨げるものなどない。
・今を知るように、過去を知る。
・ビジネスにおいて、そのことがいかに「儲け」につながるか
□明日は今日の延長ではない
・過去と現在を結んだ延長上に未来があるのではない。
・常識がいずれは非常識になる。
・今ある常識を打ち破ることを億劫にしない
・「いま」を掴み、「いま」を創ることで、明日は切り開かれる。