上杉和央のレビュー一覧

  • 地図から読む江戸時代

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    著者は私より年下の地理学者。お会いしたことは何度かしかないのだが,律儀に抜き刷りを送ってくれたり,彼が京都大学総合博物館に在籍中に開催された企画展の冊子『地図出版の四百年』も送ってくれた。そんな彼がちくま新書で単著を出したというので,購入することにした。
    ちなみに,なぜこういうテーマの本に今このタイミングで手を出したのかは一応理由がある。ここ最近の読書日記で書いているように,廃藩置県に端を発する明治期に形成された地方自治体制の勉強をしているわけだが,そもそも地図全体で日本を描くという行為がいつ頃から成立したのかということが素朴に気になった。地図の歴史といえば織田武雄という人がいて,その人の『都

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    2015年10月25日
  • 歴史は景観から読み解ける

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    「景観」と「風景」の違い,「文化的景観」、「景観と集合的記憶」に着いて触れられ、わかりやすかったが、途中説明が冗長な部分あり。「」の部分により焦点を当て、書いてほしい。

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    2022年07月13日
  • 歴史は景観から読み解ける

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    高松駅前や天橋立などの具体的事例を取り上げ、景観や地域の個性を読み解く歴史地理学的アプローチを紹介。歴史地理学の良質な入門書であり、本書を読むと身近な場所や景観の歴史を繙きたくなってくる。自分も、まずは身の周りの景色に何か疑問を見出だすことからスタートしたい。

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    2021年05月09日
  • 地図から読む江戸時代

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    <目次>

    第1章  伝統からの脱却
    第2章  17世紀前半の日本像~交差する流れ
    第3章  江戸時代中期の日本図~流宣図インパクト
    第4章  地図を正す
    第5章  新たな日本像の展開
    むすびに

    <内容>
    日本人の「日本」の地図表記の変遷を、江戸時代(一部それ以前)に限って分析したもの。
    当初は古くからの「行基図」。これは「国」を連ねた塊として、「日本」が描き出されるのだが、江戸中期に石川流宣が出て、「絵図」ながら細かい情報をその中に盛り込もうとしていく。江戸時代後期に森幸安が正確さを求めようとし始め、長久保赤水がそれを実現化し、伊能忠敬が完成させる(ただし、忠敬の狙いは地球だが)。
    それ

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    2015年11月05日