折木良一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ホフステッド指数を用いた国民性分析によると
最も「価値観」や「行動様式」が近いのが「ハンガリー」や「ポーランド」
「韓国」や「中国」は「ドイツ」や「フランス」より離れている
良い悪いではなく東欧諸国と近くて東アジアは遠い
事実として知っておくべき内容やと思います
日本人の「集合的無意識」は極めて特異と言われます。
モノに神々が宿ると考えるアミニズムは刷り込まれてるなあと思います。
日本で戦略論を考えるにはそういう視点が欠かせないんやなと思います。
自分も反省しなあかんなと思うのは
「戦力回復」視点がない
ということです。
戦略は「一発勝負」でないからこそ「戦力回復」が必要と言えます。
目の前で起こることに追われて「戦力回復」に目が向かないのは個人としても組織としても反省点やなと思います。 -
Posted by ブクログ
勝手に勘違いをしていた。題名に”経営学では学べない”と入っているので、軍事戦略など軍事ベースのビジネス経営の話だと思っていたのだ。
元統合幕僚長だけあって、ビジネスの話は枕詞程度で、ほとんど軍事戦略とか軍事組織の話だった。最初はキューバ危機とかミッドウェー海戦だとかの戦史をおさらいし、目的の重要性とかを確認するのだが、その辺りは目新しくはない。
この本では後半ほど読み応えがある。それは著者の体験に基づく主張だからかもしれない。ひとつは日本人特有の甘えの文化であり、相手がこうしてくれるだろうと勝手に期待してしまう性質があるとの指摘。もうひとつは、休むことによる戦力回復の重要性である。この二つが著者の言いたかったことだと思う。
確かに、ビジネスにも通用するに違いない。洞察力にあふれた指摘である。 -
Posted by ブクログ
有名経営者たちがこぞって愛読する「孫子の兵法」や「君主論」。そもそも「経営戦略」とは軍事に関する「戦略」をベースにして応用されたというのは有名な話しです。
でも、いくら「経営戦略」の原点は「軍事戦略」にありと言って、孫子や君主論を読んだところでなかなか一般化しづらいのが正直なところではないでしょうか?
元自衛隊トップの著者が「そもそも軍事戦略とは?」「世界と日本の軍事事情の違いとは?」という話しから、「軍事戦略と経営戦略の類似点とは?」という視点を噛み砕いて説明している一冊。
日本の自衛隊は戦争には参加できないのですが、つねに万全の備えをするという意味では「守りの戦略」はとても大事。また「東日本大震災」のような有事の時の対応力こそ一番試されるとき。そんな具体的な事例からみる「戦略論」は結構面白い。
読み終わって直接書いてあるわけではないのですが「選択と集中」とか「意思決定プロセス」とかやはり大事なことは共通しているのでしょうね。
日本も「太平洋戦争(第二次世界大戦)」という大きな失敗からたくさんのことを学んでいるはずです。本来は「失敗」から学ぶべきことはたくさんあるにも関わらず、太平洋戦争の敗戦を分析して、考察している名著「失敗の本質」はだけと言っても過言ではありません。
でも、「失敗の本質」は正直ちょっと難しい。。。(僕はそう思います)という方は是非この本を手に取ってみてください。なるほどね!と思えると思います。 -
Posted by ブクログ
タイトルに書いてある通り、自衛隊の元幹部が書いた、戦略の本質を書いた本です。
この本に書かれている意思決定については、ビジネスの戦略も自衛隊の戦略も似たようなものと感じましたが、「戦略目標の統一」というものについては、なかなか考えさせられました。
ミッドウェー海戦の目的は、ミッドウェー島を攻略することで米空母を誘い出し撃滅することで、ミッドウェー攻略自体は陽動作戦でした。しかし作戦指令では「ミッドウェー島攻略」と「米空母の撃滅」の2つの戦略目的が同時に並んだものとなってしまい、後はご存知の通り、米空母機動部隊を発見したとき、航空攻撃帯が対陸上用爆弾を兵装していたため、対艦用魚雷に換装する判断に迷いが生じ、ほぼ無防備の状態で米軍の攻撃を受けてしまいます。
この時の米海軍の目的は非常にシンプルで「自軍空房を保全しつつ、敵空母の艦隊に打撃を与える。ミッドウェー基地の一時的喪失は構わない」という者で優先順位まで指示しています。
そのほかにも戦力の出し惜しみ、情報集の軽視などもありますが、とにかく目的の明確化が重要なことを教えてくれます。
現在の自衛隊には「情報担当」と呼ばれるスタッフが存在します。情報担当が指揮官に上げる情報というのは、「指揮官が何かを判断するため」という目的をもった情報です。つまり明確な目的、目標があるからこそ、目的を持った情報を提供できるのです。
情報を収集した上で戦略・作戦の決断をし、実行に移すこのサイクルをビジネスでのPDCAのように、情報(Information)、決心(Decision)、実行(Action)のIDAサイクルと呼んでます。
また自衛隊とは関係ないのですが、日本人の「他者依存性」についても言及しています。「人類みな兄弟」というフレーズは、自分たちにしか通用しない尺度に「他人も合わせてくれるはずだ」という甘えも存在していると著者は感じています。日本の政治家がワシントンを訪れると「日本はこんな脅威にさらされています」などという質問ばかりで、アメリカの国益を無視して、一方的に自国の国益を求める「甘えの構図」が見られるそうです。このようにハイコンテクスト文化(日本)とローコンテクスト文化(米国)の違いを説明しています。
その流れで、会田雄次氏が説いている「背後主義」(クマが襲って来た時、欧米の親は、相手に対して仁王立ちになるのに対して、日本の親は相手に背を向けて防御姿勢をとる)についても説明しています。欧米人は「危機」を自らの認識不足や準備不足によって発生するものと捉え、そこから得られた教訓をのちの「危機」に生かそうと考えます。一方で日本人は、それを運命論で処理し、諦念や忘却によって乗り越えようとする。欧米においては、平和や家庭は積極的に「つくるもの」「建設するもの」に対し、にほんでは、それすらもが「守るべきもの」になってしまう、と説いています。
これらの違いを欧米の一部の企業は認識しており、企業戦略を構築するときに文化人類学者の知見を取り入れているそうです。中東やアフリカなど、文化が全く異なる市場を開拓するなら、自らの「集合的無意識」(ハイコンテクスト)を相対化し、現地の人々が本当に必要とするものを理解しなければなりません。
そして最後に「休む」ことの重要性を説明しています。大震災の災害派遣のように、ご遺体の収容・搬送を伴う作業を長期間経験する現場では、「戦力回復センター」など、疲労、ストレスを取りリラックスするための休息が重要だと説明し、ビジネスの戦略ではその「戦力回復」が最も欠けているのではないかと説いています。
このようにビジネスの視点とは異なる戦略術を説いていますが、ビジネスに役立ちそうです。