小泉文夫のレビュー一覧

  • 日本の音
    日本語を母国語に持ち、日本列島に生まれ育った自分が、音楽について考えるにあたって、限りなく視野を広げてくれた一冊。食生活や生活環境、その土地の風土、言葉など、人が生きるにあたって身の回りにあるものが音楽にどれほどの影響を、具体的に与えているのかということを示してくれる。

    音楽家の伊福部昭が「民族の...続きを読む
  • 日本の音
    日本文化を「音楽」の視点から取り上げ、日本音楽を民族音楽の一つとして捉え、その普遍性と特徴、世界の音楽との関係など、様々な観点から世界の中での位置付けを探るもの。
  • 日本の音
    改めて、日本の音楽教育は片手落ちだと思わされる。明治維新、戦後と伝統文化軽視の風潮のなかで疎かにされたもの。こないだテレビで見た唐招提寺の番組とも重なるが、音楽には建築と異なる点もある。また、日本の音楽や楽器の伝統を踏まえながら、現在の状況と展望について語る内容は、70年代の空気を差し引く必要はある...続きを読む
  • 日本の音
    老若男女問わず、いろんな人に読んでもらいたい1冊。
    ホントに1970年代の本? と思わずにはいられないほど、現代の感覚を持った小泉文夫さんの本です。
    この本と出逢って、また違う世界が開けました。
  • 日本の音
    学生時代の坂本龍一が最もインパクトを受けた講義が小泉氏のものだったという。そして彼が音楽に向き合う態度を決定付けたと言われる小泉音楽論の決定版
  • 日本の音
    ・・・・・書きかけ・・・・・

    存命なら83歳、三國連太郎よりも4歳も若い小泉文夫は、1927年3月29日に東京で生まれた民族音楽学者ですが、残念ながら27年前の1983年にわずか56歳で亡くなりました。

    私たちは、映画では小津安二郎や黒澤明や大島渚や宮崎駿を、世界に誇れる存在だと知っていても、音...続きを読む
  • 日本の音
    日本文化論。明治からの音楽政策、文化政策を批判的な立場で論じ、西洋一編主義であった政府の、恐らく国是として進めていた、日本文化に対する危機感があった。
  • 日本の音
    小泉文夫 「 日本の音 」民族音楽学の本。内容は「西洋模倣により 自己喪失した 日本音楽の原因と提言」このような分野の学問があることを知らなかったが、第一人者の話は引きこまれる。わらべうたなど 日本音楽の表現特徴、音楽教育の問題点、仏教音楽、能の話は 面白い

    わらべうたなど 日本音楽の特徴
    *西洋...続きを読む
  • 日本の音
    邦楽に接する機会が増えて、日に日に溜まっていく疑問。細かい謎は覚えていられない位たくさんあるけど、いちばんの謎は、この不可解な音楽はなんなんだ?と思うのに、なぜか心にグッとくること。この本を読んで、その秘密に少し近づけた気がする。

    しかし、楽式のところで、雅楽や箏曲の構成について解説したあと、“三...続きを読む