菅原和孝のレビュー一覧

  • ブッシュマンとして生きる 原野で考えることばと身体

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    ブッシュマンの住むアフリカでのフィールドワーク。専門書にも分類されうるだろうが、作者が密着した人物が何度も登場するため、一つの物語を読んでいるような面白さもある。ブッシュマンの社会では、子供につける名前が、その時々の記憶や情念を忘れないようにするためのものであるため、過去に基づくもので中には負のイメージのものや不吉なものもある、というのが、子供の幸福を願って未来に向けて明るいイメージの名づけをする日本と対称的で面白かった。自分とは全く異なる他者の世界に入り込み、理解することで、更に自己の属する社会をも理解する、というマリノフスキー(たぶん)が唱えた文化人類学のフィールドワークの意義とは正にこれ

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    2009年10月04日