山本敏晴のレビュー一覧
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国際協力の問題点(例えば国連の場合だったら拒否権とか)も含め、わかりやすく説明されています。
第7章で、作者が心の奥底にこっそり置いている考えは、「人に優しくするとその優しさが世界中に広がっていく」ことだと控え目に書かれていますが
あとがきに出てくるマザーテレサの言葉
「(周囲は気にせず)あなたの中の善良のものを、世に与え続けなさい」
「私たちは大きなことをすることはできない。でも小さなことを、大きな愛をもってすることはできる」
これを選んだところからも作者が国際協力に取り組む根底にある思いを感じました。
一方で、国際協力に限らず、さまざまな大人の事情があって、こうした善良なる精神だけ -
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2002年当時、平均余命が34歳と世界で医療事情がワーストクラスにあたるシエラレオネに医師として「国境なき医師団」の一員として参加した著者が、当時の奮闘ぶりを綴った記録集。
まず国としての体をなしていないような地域において医療インフラを作るということがここまで過酷なのか、という実態に今更ながら驚かされた。どんな政変・暴力沙汰が発生してもおかしくない状況下だけに、いざとなれば常に逃げられるように車両を常時1台確保し、全員の連絡先が取れるようにすることなど、極めて厳格なルール(そのルールを守れずに、赴任して早々に帰任を命じられるメンバーもいる)がそこでは遵守されている。
また、本当に意義がある -
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Posted by ブクログ
国際協力を始める第一歩として、
どこで、だれが、どのようにやるのかトーク式に書かれた本。各章にはまとめも書かれていて、わかりやすい。
特に印象に残ったのは、国際協力は、事前によく勉強し、準備をし、自分が満足するだけではなく、他人を幸せにできる可能性があるものだということ。
また、自己満足の気持ちを心の奥底に沈め、なるべく我慢し、プロジェクトが終わって成功した時、初めてちょっと自己満足を感じるようにする。
プロジェクトを実施している最中は、あくまで客観的に論理的に、現地の人々が喜ぶ可能性かわ高いことを選択していき、迷惑を排除し、持続可能性も達成しながら、地元の人々の長期的な幸せを追求して -
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Posted by ブクログ
富をもたらすはずのダイヤモンドが、シエラレオネにとっては
不幸の元凶だった。
この天然資源に目を付けた隣国のリベリアは、シエラレオネ国内に
反政府勢力に作り内戦を引き起こす。そして、シエラレオネは国と
しての機能が崩壊した。
著者が同地を訪れた時、平均寿命34歳という「世界でいちばん命の
短い国」だった。世界最大規模の医療系NGO「国境なき医師団」の
メンバーとして接したシエラレオネの現実は…。
深刻なタイトルと裏腹に、脚色されているであろう著者の現地での
生活はドタバタ・コメディである。同僚や現地スタッフのとやり取り
は、現実には苦労しているのだろうが笑い話に仕上がっている。
そんな -
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Posted by ブクログ
【感想】
シエラレオネは西アフリカの西部に位置する国家である。国土面積は日本の5分の1、人口は700万人ほどであり、ダイヤモンド、金、鉄鉱石といった鉱物に恵まれる資源国家だ。
シエラレオネでは1991年に反政府軍が武装蜂起し、内戦が勃発した。これにより100万人を超える避難民が発生し、同国の経済社会インフラは壊滅的な打撃を受けた。
本書当時(2002年)も内戦が続いており、筆者は、国境なき医師団(MSF)の一員として負傷者や現地避難民を治療するべく、シエラレオネに入り支援活動を行っていく。
「世界で一番いのちの短い国」のとおり、シエラレオネの医療体制は最悪だ。しかし、本書は現地の人々の悲惨さ