斎藤槙のレビュー一覧
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「社会をよくしよう」という志の下に、問題意識を持ちながら働いている社会起業家。
こんなポジティブな彼らにも悩み、ジレンマ、葛藤はある。
例えば、「社会にやさしいビジネスというだけでニッチ産業と受け取られ、ビジネス界のメジャーと見てもらえず、投資家や取引先を探す上で困難がつきまとう」、「NPOで働くことは尊い行為と思われているが、実際にはそれなりの見返りがなければ続かないし、優秀な人材も集まらない。そこでビジネス化を進めようとするが、今度は逆に、商業的との批判を浴びる結果となる」などだ。
しかし、「NPOのような企業」や「企業のようなNPO」が存在し大活躍している。
また、ビジネスの社会化や -
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筆者が社会起業家から教わった生きかた、働きかたの10の極意。
?自分の好きなこと、楽しいことに夢中になろう。
?いろいろな人と喜びや悩みを分かち合おう。
?効率を優先させない。何が大切かを見極める。
?かわいい子には旅をさせよ。かわいい子だけでなく、自分がかわいい大人も旅に出よう。きっと名案が浮かぶから。
?おかげさまで、の気持ちを忘れずにいよう。
?あきらめるから失敗する。成功するまで頑張ろう。
?人と競争するのではなく「協奏」しよう。
?人生に無駄はない。一見、マイナスなことでもそこから何かが見えてくる。
?人がどう思うかではなく、自分がどう思うかを大切にしよう。
?たまには自分を褒めよ -
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ひとつに、消費者の啓蒙の重要性を感じた。
環境に配慮していたり、きちんと労働基準を守る企業の商品を選んで買ってもらう。そういった雰囲気を醸成する必要がある。
市場における商品選択の基準を、より人道的・環境配慮的なものにシフトすることによって、企業の利益至上主義を資本主義の内部から解体させる。解体というより「ずらす」。そういう試みも可能なわけで、とても面白いと思った。
つまるところ、買い物は常に政治的な行為なのだ。
消費者としての市民は、労働者としての市民と同等に重要なトピックだと感じた。
そして、消費者がよりよい商品選びをするための選択肢を、社会事業家が積極的に示していく。
進歩的な企業 -
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国内外で活躍する社会起業家達のやりがいと困難をわかりやすい文章で簡潔に掘り下げていってくれる。
なかでも私はSRIであるとか、NPOにも求められるようになってきた経営的な視点に惹かれた。
善意だけでは長期的な社会貢献は難しいというのが私の考えである。第一世代の社会起業家達が、自らが正しいと思って営利活動に勤しみ、その結果として社会貢献が付随してきたというこのモデルこそ、理想であると考える。そのようなモデルが生まれる背景を作るには消費者の監視が不可欠である。
しかし消費者全てがいちいち「この企業のこの製品はどこどこでこのような方法で製品を作っている」という風に調べていくのは困難である。そこでSR -
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ネタバレ副題に『社会責任ビジネスの新しい潮流』とあるように、社会責任投資(SRI)を中止に社会起業とNPOの動向を紹介しています。日本でも有名なスターバックスについても触れています。
彼ら社会起業家たちは環境や人権問題、地域再生等に対し、使命感を持って活動・起業している様が伺えます。他人任せでなく、『自分が変えていくんだ!』という責任感が強く、その志に共鳴した人々が、ついには今日の世界システムの変革を起こすまでに成長する姿には脱帽と敬意を表するばかりです。
非常に新鮮で、この様な世界があるのだと改めて知らされた内容がこの一冊に凝縮されています。
サクサク読めて面白いのですが、その実態、設立当初の思いと -
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ネタバレ[ 内容 ]
単に収入を得る手段としてだけでなく、自己実現のために、そして環境・人権などの課題に使命感をもつ-このような価値観をもって働く社会起業家がいま注目されている。
社会責任投資の高まり、企業とNPOのパートナーシップといった新しい動向を明らかにしながら、アメリカ・日本の社会起業家の生き方を紹介し、その意義を考える。
[ 目次 ]
第1章 NPOのような企業、企業のようなNPO
第2章 ビジネスの社会化、NPOのビジネス化の潮流
第3章 社会起業家を生み出す基盤
第4章 活躍する社会起業家たち アメリカ篇
第5章 活躍する社会起業家たち 日本篇
結びにかえて-社会起業家たちのインパクト -
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印象に残った事例
・ヒューレット・パッカード。インド南部の貧困地域にコンピュータを普及させようとしたとき、現地に電気が通っていないこと、インド人が写真付き身分証明書を持たなければならないことから、太陽光発電式のプリンターとデジカメを売り込んだ。現地では写真ラボというビジネスが生まれた。
⇒自社の新製品の開発、現地の新ビジネスの普及とステークホルダーの利益に貢献
・パタゴニア。自社がつくる洋服が環境に与える影響の自己調査を実施。綿布には枯葉剤や化学薬品が使われていた。その結果、ペットボトルを再生したフリースやオーガニック100%のコットン
に切り替えた。環境に与えるダメージは購入した後にも発生す -
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社会起業家って友達が喋っててなんだろうって思ってて
この本を見つけた時にその疑問が再び沸き起こってきたから読んでみた。
利益一辺倒ではなく、社会の利益(いわゆるNPOがカバーする事)を考えて行動する企業
ないしは、寄付金等に頼ってばかりではなく、利益をあげる事ができるNPO
のどちらかを率いる、設立する人たちを社会起業家と呼ぶらしい。
例えば、営利企業として設立されたアイスクリーム屋さんなんだけど
売上の多くを寄付に回したり、アイスクリームのカップをエコな紙で作ってたり
っていうのが、社会の利益を考えて行動する企業(企業の社会化)
逆に、NPOなんだけどやたら資金に占める売上高の割合が -
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利益追求を最上の使命とする、現代の資本主義。
だが最近その前提は、崩れつつある。
「社会のための良いことをしよう」「生きがいを持ちながら働こう」そう思いながら活動する人間たちの増加により、社会の在り方自身が変わりつつあるのだ。
以前、table for twoの代表者の方が書いた本を読んで、結構面白かったので、社会起業、というものに興味を持って読んでみました。
自分個人としては、寄付から成り立つボランティアよりも、ビジネスとして成り立つ社会活動、この本で言う第二派の社会企業に興味を持ったクチです。
こちらの本は、第一派、つまりボランティア・寄付を主体とした団体の紹介をすることが多かったよう -
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社会起業家と言う話が内々で出ていたので読んでみました。特に社会責任投資(SRI)中心に読んだんですが、あまり日本では進んでないんですね。特にSRIの市場規模と言うのは余りに小さい。ヨーロッパとかは比較的早い段階で社会貢献に関する動きと言うのはあったみたいです。オランダはこういう社会的に有望なテーマに早くから取り組んでるイメージがあります。本読んでてもよく出てきます。このSRIについてもオランダのトリオドス銀行と言う存在をWBSで知ってから興味を持ち出しました。日本では単純に起業と言うことを後押しする制度が弱いと、この本にもありますが、更に新しい概念である社会起業と言うものにどれほど寛容なのかが
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★必要なもの
・熱い思い
・行動に移すパワー
・現実問題を乗り切る頭のよさ、要領
・個人でできることと、他人とつながって初めてできることを区別する
★社会起業家の形態
・NPOのような企業(社会運動として、会社のイメージアップのため)
→EX.)アイスクリーム屋、環境専門の法律事務所、パタゴニア等、CSRの強化(多国籍企業の責任の拡大)
・NPOやNPOのような企業に出資する企業
・事業型NPO
→効率化を図った。寄付ではなく、投資を受ける。
Ex.)投資先企業を査定するNPO、地域開発
★扱う分野
人権・環境・労働・貧困・不正など
★個人の参加
・消費者として→ボイコット
・投資家とし