田中隆之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2019年2月17日(日)〜3月7日(木)
日本語:6冊目 (合計:6冊)
・総合商社業界について、財務やセグメントの観点から詳しく分析してある。その為この一冊を読む事で、企業のアニュアルレポートや中長期経営計画などの資料を読む敷居が低くなった。
・今後の総合商社業界の課題は、①非資源分野で、国内の川下へのきめ細かな展開 ②資源・エネルギービジネスを維持 ③成長率の高い新興国、途上国のニーズを汲み取る ④総合商社という業態を国際的に認知させるために情報宣伝活動をする。
・非資源分野への展開では、同一の業種内で多くの収益源に携わる事によって、収益源を発見し、収益を実現するバリューチェーン戦 -
Posted by ブクログ
他の投資家(ファンド、投資銀行など)や、資源・穀物メジャーとの活動の在り方をもう少し深堀してあると個人的には役立っただろう。
商社のダイナミックな経済活動の具体的な事例など知りたかったので、その点は物足りなかった。
事業投資・事業運営はつねにトレードとの関係でなされているところが、総合商社の根底。逆にこの点がおろそかになり、資源投資からの規模の大きな収益に目がくらみ、地道なトレードをないがしろにすると、商社の足腰はとたんに弱くのなるのではないだろうか。
他国にはなく、日本に独特の存在であるということは、その歴史的役割が関係していることについては、よく整理されている。財閥の中核的な位置づけで、 -
Posted by ブクログ
日本貿易会の研究事業とは銘打っているものの、実際には一人の産業調査マンが『総合商社』という業態につき、第三者の視点で分析を行っているもの。
副題の『源流、成立、展開』の如く、対外貿易が再スタートした明治初期に遡って、現在の総合商社の変遷を深堀りしている。総合商社という業態を客観的に・俯瞰的に見る産業調査或いは、総合商社のガイドブックとしては、完成度は高い。
が、やはり最後まで業界の外の人が書いている感が否めなく、残念ながら迫り方としてはいま一つ。 既に10年以上の著作になるが(しかも絶版)、元・三菱商事役員の方が書かれた『総合商社ビッグバン』には、最後まで一歩及ばない感はあった。
ってこ