あらすじ
日本独自の経営体はいかにして成立したのか!?
総合商社は、1990年代以降に大きな変貌をとげ、多様な商品・サービスを扱う従来の事業に加えて、大きなバリューチェーンの中で商品の製造や輸送まで複合的に行うようになっている。
加えて資源やインフラなどのプロジェクトの事業化とともに、それらの保守・運営に携わっている。こうした総合商社の近年の動き、姿だけでなく、その成り立ちから今日までの歩みを整理するとともに、原点に立ち返って、総合商社の本質と果たしてきた役割を日本経済のなかでとらえなおした総合商社原論。
長い「冬の時代」を脱却し、いまや絶好調と言える日本の総合商社の背景を知りたいビジネスマンや経営者、商社への就職を希望する学生などにも最適な1冊。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
少なからず商社業界に携わる人間には必読書。世界や日本の中における役割、また、日本の歴史や特徴においての総合商社の役割が丁寧に説明されている。新興国の発展の行方が注目される中でまた、日本の歴史が注目されるのかもしれない。
Posted by ブクログ
商社のざっくりとした歴史、他国との比較、成立経緯などを学べます
丁寧で引用もしっかりしているので好感が持てます
産業調査の研究発表なので、スキャンダラスなものや週刊誌レベルのものを好きな方には向かないと思います
Posted by ブクログ
日本貿易会の研究事業とは銘打っているものの、実際には一人の産業調査マンが『総合商社』という業態につき、第三者の視点で分析を行っているもの。
副題の『源流、成立、展開』の如く、対外貿易が再スタートした明治初期に遡って、現在の総合商社の変遷を深堀りしている。総合商社という業態を客観的に・俯瞰的に見る産業調査或いは、総合商社のガイドブックとしては、完成度は高い。
が、やはり最後まで業界の外の人が書いている感が否めなく、残念ながら迫り方としてはいま一つ。 既に10年以上の著作になるが(しかも絶版)、元・三菱商事役員の方が書かれた『総合商社ビッグバン』には、最後まで一歩及ばない感はあった。
ってことで、星3つゥゥ!