牧野貞之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今月の11日の読売新聞で著者の最新刊「万葉学者 墓をしまい母を送る」が紹介されインタビューも掲載されていました。著者の世代とかキャリアとか抱えている問題とか、共感出来るのではないか、と思い「読みたいリスト」に入れました。その前に彼の万葉学者としての仕事に触れると、もっといい読書になるのではないかと、先に手にしたのが本書です。正直、万葉集のことわかってないというビビりもありましたが、全然そんなこと関係なく楽しめました。日本的感性の起点みたいな文学としての価値を論ずる、というより著者が選んだ92首の歌の気分を令和の今に蘇らせてくれる試みです。歌と訳と写真と解説と章立てがとてもフレンドリーで、まるで