船山信次のレビュー一覧

  • 〈麻薬〉のすべて

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    薬理学者による、「麻薬」についての来歴や化学的特徴について書かれた本。凄まじくアカデミックな香りのする構成で、化学式こそ出てこないが、化学用語(単離とか)は説明なしに出てくる。ドラックカルチャーについて書かれた本は数多あれど、麻薬そのものについて、薬学的観点から、その作用(当然、悪い作用が多いけれど)が語られた本というのは一般書ではあまり見たことが無く、意外に貴重な存在かもしれない。麻薬に対する理解という意味では、このような科学的アプローチはとても有用だし、麻薬やっても良いことは何も無いなってことがよくわかる。若干の説明不足を除けば、いい本でした。

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    2011年06月18日
  • 〈麻薬〉のすべて

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    今まで漠然と捉えていた麻薬という言葉を明快にしてくれた本。

    ここを見てる人は文系の人が多いと思うけど、
    是非こういった本も読んで、教養をつけれたら良いと思う。

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    2011年05月05日
  • 〈麻薬〉のすべて

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    麻薬の全てというよりは、神経に作用するものを羅列したような印象も受ける。薬理や毒性の本でもいいのではと思うが、学校薬剤師や薬学部生による麻薬に関する教育というアイデアは面白いと思われた。

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    2011年04月20日
  • 〈麻薬〉のすべて

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    アヘン、モルヒネ、ヘロイン、コカイン、大麻、覚せい剤、LSD、シンナーなどの薬物の体系的な知識がほどよくまとめられてる。恥ずかしながらすべてひっくるめて「クスリ」としか捉えてなかっただけに、見識が大きく変わった。

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    2011年04月18日
  • 毒と薬の世界史 ソクラテス、錬金術、ドーピング

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    毒にしても薬にしても、人類との関わりは、きわめて長く深い。
    古くから人類は毒を避け、効能のある物質は活用してきた。
    そして、それらを合成することが可能になってからは、良きにつけ悪しきにつけ、その使用法は無限に拡大している。
    しかし、実は、同じものが毒にもなれば薬にもなる。
    本書は、ソクラテスの飲まされた毒から、錬金術、ドーピングにいたるまで、古今東西の毒や薬をめぐる秘話・逸話を紹介するものである。

    [ 目次 ]
    第1章 古代の毒と薬(地球と毒・薬の誕生;古代エジプト・ギリシャ・ローマにおける毒と薬;古代インド・中国における毒と薬;古代日本における毒と薬)
    第2章 中世の毒と薬(

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    2011年04月05日
  • 毒と薬の世界史 ソクラテス、錬金術、ドーピング

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    世界は古代エジプト、日本は養老律令の時代から今日までの薬の歩みと、学者のエピソードがまとめられていて歴史物としても面白い。化学的に「薬」と「毒」を表裏一体として捉える視点も素人にも分かり易く斬新に思えた。
    あと、トウガラシが鉄砲伝来の時期にポルトガル宣教師が日本に伝え、秀吉の朝鮮出兵の際に、目つぶしの武器として朝鮮半島に持ち込んだのが最初。中国やインドに伝わったのはさらにその後ってのは結構驚いた。

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    2010年10月06日
  • 禁断の植物園

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    毒性のある植物の作用や形状、来歴などを紹介している。
    文章は面白くて読みやすいんだけど、致命的にヴィジュアル面が足りていないのがとても残念。

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    2022年05月11日
  • 毒 青酸カリからギンナンまで(PHP文庫)

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    前半は毒についての知識が多く書かれています。(例えばアルカロイドとは何か?毒の種類、毒物と劇物の違いなど)しかし、中盤は毒の歴史、毒に関わる人物。後半は日本や世界での毒殺事件、薬物に関する筆者の意見が多く書かれていて、少し本題から話が逸れてしまっているのでは?と思ってしまいました。読み物としては非常に面白かったのですが、毒についての知識を知りたいと思っていたので少し残念です。入門書として買うなら他の本の方が良いでしょう。

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    2019年10月26日
  • 毒と薬の世界史 ソクラテス、錬金術、ドーピング

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    まさに薬毒同源。
    薬の発展は毒の発展であり、薬との戦いもまた毒との戦いである。
    内容はどちらかといえば薬寄りがメインになるかなと。近代に入って単離がうまくできるようになってからの発展は目まぐるしいものだ。

    薬は古くから、成分がわからないまま、一部は不確実なものが使われてきた。でも毒は必ず毒として使われてきている。その点が面白いという個人的な感想。

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    2019年03月27日
  • 毒と薬の世界史 ソクラテス、錬金術、ドーピング

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     古代から現在までの「薬」「毒」と人類のかかわりを網羅的に整理している。雑学的なエピソードがてんこ盛りで情報量の多い著作だが、それだけでなく、医薬開発の負の側面(戦争犯罪、非道な人体実験、公害、依存症など)に対する問題意識が明確で、特に日本における薬害の多さや医薬分業の遅れ(薬剤師の地位の低さ)に対する批判は手厳しい。ともすれば「(薬剤師からではなく)医師から薬をもらう」という意識を持ちがちな我々の姿勢に反省を促している。

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    2018年09月16日
  • 毒と薬の世界史 ソクラテス、錬金術、ドーピング

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    中公新書定番の○○の世界史シリーズ。テーマごとに掘り下げてくれるので、一般的な通史と違った視点で歴史を見ることができて面白い。
    一番驚いたのは、トウガラシの伝来は、中国、朝鮮、インドよりも日本が先、というくだり。和食にトウガラシを使った辛い料理が少ないのが昔からの疑問で、きっとトウガラシが伝来するのが遅かったからだろうと勝手に思ってた。でも、日本に先に伝来したとすると、なぜ日本で普及せず、アジアで普及したのか、ますます疑問が深まるばかりで。

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    2017年05月08日
  • 毒と薬の世界史 ソクラテス、錬金術、ドーピング

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    タイトル通り、世界史から毒と薬に関するトピックを網羅的にピックアップ、現代も対象。だけに、断片的となるきらいがあるが、リファレンスとしては充分で、膨大な参考文献へのポータルになる。読み物としては教科書的で面白くは無い。

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    2016年02月29日
  • 毒があるのになぜ食べられるのか

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    コーヒーやお茶に含まれるカフェインは、神経に作用する毒性を持っており、神経を興奮・覚醒させる作用を持つ。煙草に含まれるニコチンも同様で、いわば一種の神経毒で、気分の回復と思考力に作用し、「すっきりした」気持ちを与える。また、納豆には大量のビタミンKが含まれているとともに、体内に入った納豆菌は盛んにビタミンKを作り出す。ところが、血液の凝固阻止の目的でワルファリンという薬剤を服用している人にはこれが寧ろ毒となる。この薬剤には血液凝固に関係するビタミンKの働きを抑える作用があるが、納豆を食べると体内でどんどんビタミンKが作り出されるので、この薬の作用が発揮できなくなってしまうのである。このほかにも

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    2016年01月18日
  • 毒と薬の世界史 ソクラテス、錬金術、ドーピング

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    時代ごとに薬に纏わる話が羅列されている。一つ一つの事実に深く立ち入る本ではない。医薬分業が日本で進まなかった理由についての記述が興味深い。

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    2015年05月04日
  • 毒と薬の世界史 ソクラテス、錬金術、ドーピング

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    ネタバレ

    雑学本の一つであり、ある特定のテーマから歴史を読んでいくという本のつくり方自体は、それほど珍しいものではありません。コーヒーとか酒とか、いろんなものをモチーフに歴史を追いかける本は他にもたくさんあります。

    著者が薬学部出身ということもあってか、内容的にはそこそこ専門的です。医学、薬学、化学あたりを専攻している方であれば大半は既に知っている内容かもしれませんが、そうでもない方にとってこれだけの量の情報と知識をまとめて読める資料はそうそうないでしょう。

    面白かったんですが、星はやや低めに3つとしてます。理由の一つに、著者本人が後書きで断っている通り、著者が歴史の専門家ではないために「歴史的な連

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    2014年07月19日
  • 毒 青酸カリからギンナンまで

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    毒の基本知識から、毒の分類、毒にまつわる歴史、毒と食べ物、犯罪や事件と毒、麻薬と覚醒剤まで、様々な毒を取り上げる。
    毒にまつわる犯罪の章が面白かったです。化学が苦手で構造式とか分類の細かい話は全部流し読みですけど・・・。でも、薬と毒は表裏一体だということがよく分かりました。まあ別にキノコ狩りの趣味もないしトリカブトとかも身近にはないので、正直ギンナンとかがへえ~って感じでした。クレオパトラのヘビ毒と、ところどころ出てくる小説との関連が面白かったです。毒に限らず化学物質など、薬と言われるようなものにも気をつけたいものですねえ。

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    2013年04月19日
  • 毒と薬の世界史 ソクラテス、錬金術、ドーピング

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    そのタイトルが表す通り、「毒と薬」を人類史的な観点から追いかけた本。本書を読んでいくと、毒や薬物が歴史を動かした事例が、意外にも多いことに気づく。中国の歴代皇帝の水銀中毒しかり、ローマ皇帝の鉛中毒しかり、アヘン戦争しかり、クレオパトラの自殺しかり。
    雑学本としては、なかなか楽しめた。

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    2013年03月26日
  • 毒 青酸カリからギンナンまで

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    ネタバレ

    毒と薬は表裏一体。

    毒にまつわる様々な話題が紹介されている。とりあえずアルカロイドが要注意な事はわかった。化合物の構造式も併せて紹介されているが、構造式を見ただけではどの危険性は想像できそうもない。新規化合物の合成は慎重になった方が良さそう。

    ところで巻末には東日本大震災について触れられている。沿岸部近辺に保管され、あの津波で流されてしまったであろう毒物、劇物、その他様々な試薬類は、今後どのような運命を辿るのだろうかとふと思う。

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    2013年01月06日
  • 毒 青酸カリからギンナンまで

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    理系の知識もほしいなあということで手に取ってみた第一弾。毒の知識は、将来も役立つかなあということも背景にはあった。
    本の内容自体にはあまり関心が持てなくて、ただ単に感心して終わった。

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    2012年08月26日
  • 〈麻薬〉のすべて

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    薬学博士著ということで、まあ、大体想像できるコンサバティブな内容。
    いや、それで良いのだけれど。

    P・K・ディックの「火星のタイムスリップ」で、
    ドラッグを使ってタイムスリップする、という発想を読んだ時は
    凄まじい衝撃を受けたし、
    結局そんな「脳の化学物質が見せているだけの危うい現実」という意識が
    ずっと自分の世界観にもなっている気がするのだけど、
    ま、そういう話にはならないよね。ということで。
    いずれにしてもろくなもんじゃない。

    この本自体はそこそこ詳しくて、まあまあというところ。

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    2012年02月16日