船山信次のレビュー一覧
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薬理学者による、「麻薬」についての来歴や化学的特徴について書かれた本。凄まじくアカデミックな香りのする構成で、化学式こそ出てこないが、化学用語(単離とか)は説明なしに出てくる。ドラックカルチャーについて書かれた本は数多あれど、麻薬そのものについて、薬学的観点から、その作用(当然、悪い作用が多いけれど)が語られた本というのは一般書ではあまり見たことが無く、意外に貴重な存在かもしれない。麻薬に対する理解という意味では、このような科学的アプローチはとても有用だし、麻薬やっても良いことは何も無いなってことがよくわかる。若干の説明不足を除けば、いい本でした。
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Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
毒にしても薬にしても、人類との関わりは、きわめて長く深い。
古くから人類は毒を避け、効能のある物質は活用してきた。
そして、それらを合成することが可能になってからは、良きにつけ悪しきにつけ、その使用法は無限に拡大している。
しかし、実は、同じものが毒にもなれば薬にもなる。
本書は、ソクラテスの飲まされた毒から、錬金術、ドーピングにいたるまで、古今東西の毒や薬をめぐる秘話・逸話を紹介するものである。
[ 目次 ]
第1章 古代の毒と薬(地球と毒・薬の誕生;古代エジプト・ギリシャ・ローマにおける毒と薬;古代インド・中国における毒と薬;古代日本における毒と薬)
第2章 中世の毒と薬( -
Posted by ブクログ
コーヒーやお茶に含まれるカフェインは、神経に作用する毒性を持っており、神経を興奮・覚醒させる作用を持つ。煙草に含まれるニコチンも同様で、いわば一種の神経毒で、気分の回復と思考力に作用し、「すっきりした」気持ちを与える。また、納豆には大量のビタミンKが含まれているとともに、体内に入った納豆菌は盛んにビタミンKを作り出す。ところが、血液の凝固阻止の目的でワルファリンという薬剤を服用している人にはこれが寧ろ毒となる。この薬剤には血液凝固に関係するビタミンKの働きを抑える作用があるが、納豆を食べると体内でどんどんビタミンKが作り出されるので、この薬の作用が発揮できなくなってしまうのである。このほかにも
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Posted by ブクログ
ネタバレ雑学本の一つであり、ある特定のテーマから歴史を読んでいくという本のつくり方自体は、それほど珍しいものではありません。コーヒーとか酒とか、いろんなものをモチーフに歴史を追いかける本は他にもたくさんあります。
著者が薬学部出身ということもあってか、内容的にはそこそこ専門的です。医学、薬学、化学あたりを専攻している方であれば大半は既に知っている内容かもしれませんが、そうでもない方にとってこれだけの量の情報と知識をまとめて読める資料はそうそうないでしょう。
面白かったんですが、星はやや低めに3つとしてます。理由の一つに、著者本人が後書きで断っている通り、著者が歴史の専門家ではないために「歴史的な連