カエサルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ塩野七生氏が著書の中で絶賛していたので試しに読み始めてみたが、読み始めた時は「それほどか?」という印象。
塩野氏が歴史家でも研究者でもないのに歴史書のような装丁、引用でミスリードしながら嘘混じりの誤解・勉強不足の内容を平気で書くことや『ローマ人の・・』の書き方への嫌悪を差し引いても、
1) 原文で読んでいないこと、
2) 私が日本語・英語の優れた報告書(= より進んだ時代の洗練された形式)に慣れていること、
3) 同時代のローマ人のレベルを知らない(日本書紀を読んだ経験から、同時代人はかなりの野蛮人であり、簡潔に系統的に書けるのはかなりの知識人、才能であろうことは想像できるが・・)こと、
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Posted by ブクログ
ネタバレローマの将軍カエサルが、ローマ人から見た蛮族(ガッリー人・ゲルマーニー人)たちを帰順させるために転戦奮闘した記録。著者が自分のことを三人称で「カエサルは・・・」と書くのが特徴的だが、これによってカエサルは自分の感情を書き込まないという制御と、客観的な報告の体裁を得ることに成功している。ただ、行ったことや起きたことの記録なので、読み物として面白いかと聞かれると微妙なところである。無味乾燥なつまらなさはないが、『史記』のようなグイグイ惹きつけて忘れがたい、というエピソードには乏しい。
ところで現実世界において私は断固戦争反対であるが、それでもこうした戦記物を読むと、戦争は人間にとって究極のエンタ -
Posted by ブクログ
ユリウス・カエサルのガリア遠征についてのレポート。
2000年前の戦争報告書なので、かなり難解なものであることは確か。ハッキリ言うと、位置関係やどういう部族がどれくらいの領土を持っていて……というところが(現代の日本人には)ほとんど分からない。当時の人々にとっては自明のことかもしれないけれど、やはり2000年後の人間には優しくないのは明らか。
なので、補完するような「図説ガリア戦記」みたいなものがあれば、併せて読んでみると面白いかもしれない。当時のガリアの人々の政治体制とか、習俗とか、ローマの対ガリア戦略などを概説したものがあれば、理解もかなり進むはず。翻訳はかなり良い。カエサルの論理的な