カエサルのレビュー一覧

  • ガリア戦記 Gaius Julius Caesar

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    カエサルは、ローマ史に燦然と輝く名将の一人であるばかりか、ローマの将来を見通す慧眼の持ち主でもあり、さらにはローマ最大の弁護士とも称されるキケロにも並ぶ雄弁家であり、その上タキトゥスにも劣らぬ希代の名文家である。また、女性関係ではゴシップに事欠かない軟派男であり、借金王でもあった。そんな破天荒な天才の著作の中でも最も重要なのが、本書「ガリア戦記」である。ガリア戦記にはいくつかの邦訳があるが、おそらく一番読みやすいのは、近年出版された講談社学術文庫版であろう。それでも、訳文につきものの堅苦しさとぎこちなさはいかんともしがたいが、カエサルの明晰な思考と、そこはかとないユーモアのセンスを感じるには十

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    2009年10月04日
  • ガリア戦記 Gaius Julius Caesar

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    2000年経とうが全く色褪せることない、普遍的おもしろさ。人間の本質がある。良い文章は、何回読んでもおもしろい。5回は読んだな。人生の曲がり角で、これからも読み続けよう。

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    2009年10月04日
  • ガリア戦記

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    モンテクリスト伯で、盗賊の首領が読んでいたので。
    フランス、ベルギー、ドイツ、イギリス辺りを転戦。
    基本的に敵地なので、兵站や叛乱が大変。

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    2025年08月29日
  • ガリア戦記

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    訳は古く、聞きなれない部族名も多数あって読みづらさはあるが、それでもカエサルが諸民族の平定・制圧時において類稀なる指揮力や洞察力が全編に渡って発揮されているのが十分に体感できる。属州に追い出されてもタダでは起きないのがカエサルらしい所なんだよなぁ。
    またカエサルとの戦いを通じて、ローマ兵だけでなく、群雄割拠するガリアの各民族もまた勇敢であったことを物語っている。

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    2025年03月26日
  • ガリア戦記 Gaius Julius Caesar

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    ガリア戦記
    著:カエサル,G.J.
    訳:國原 吉之助
    講談社学術文庫 1127

    難読書、地名、人名ともなじみがないので、カエサルが率いている軍団がどのように動いているのか、イメージがしにくい。本書後ろに座標が入った地図と、その後ろに地名辞典とその座標が載っているのでそれを頼りにするしかない。ガリア(=フランス)領内をローマの大軍がくるくると回っているのである

    ガリア=ほぼフランス(+ベルギ全土、+オランダ一部、+スイス一部、+ドイツ一部、+イタリア一部)、つまり、ガリア戦記とは、ローマ人カエサルから見た、フランス討伐記なのである

    ゲルマニア=ドイツ、ブリタンニア=ブリタニア=UK、
    ロー

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    2024年05月18日
  • ガリア戦記

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    戦い、勝ち、裏切られ、また戦い、勝ち、裏切られ・・
    これガリア平定なんて永遠にできないんじゃないのと思ったらいきなり終わる。

    淡々と攻防が描かれているが、これマンガに落としたら大長編になりそう。

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    2024年01月31日
  • ガリア戦記 Gaius Julius Caesar

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    カエサルのガリア征服は目玉となる業績の一つで糸も容易く成し遂げたように誤解するが、さまざまな想定外や苦労を乗り越えていたことをリアルに認識できた。

    文面の裏側が気になるところ。どうしてカエサルはガリア人や自分たちの動きを読み切れるようになったか。どうやって味方の士気をあげたか。普段どんな言葉を部下と交わしていたのか。具体的なやり方がとても気になった。

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    2021年02月26日
  • ガリア戦記

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    くっそおもしろい。カエサルのガリア遠征をただ延々と描いてるだけなのに、下手な戦争ものの小説や映画よりはるかにおもしろい。
    やっぱり戦争は兵站と土木技術なんだな。いかに物資を前線に運び、いかに陣地を形成するか。勇猛果敢な武人、軍師の奇策、なんてのは、戦争の上っ面のそのまた上澄みみたいなもんなんだよね。

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    2018年06月03日
  • ガリア戦記

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    観点の位置、視座が高い。
    部下への叱咤と労い。
    決断。

    並々ならぬカエサルの軍才を感じます。

    「人はすべて自由を熱望し、奴隷の状態を嫌うのが自然である」
    そんなカエサルでも、ガリア地方を平定するのに7年。

    最後の最後まで抵抗を示したガリアの部族。
    アレシアの戦争。

    しかし、
    最後は暗殺され人生の幕を閉じる。

    人生とは。
    カエサルのガリアでの戦記を通して
    考えさせられる著書でした。

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    2020年08月02日
  • ガリア戦記 Gaius Julius Caesar

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    ローマ人の物語を読んだときからいつか読もうと思っていた本。
    2000年前の話が生々しく伝わってくる。幾つもの惨殺すら記述するのだから。勝者の弁と言う当たり前の事を抜いても、それ程多くない人数で、戦いを勝ち抜いてきた所、特に、事前の情報収集を元に作戦を立て、実行に移し、相手の降伏の交渉においては、武器を一箇所に集めさせ、大量の捕虜を取ると言った一連の組み立て以外に、兵士の昼夜分かたずの力戦、設営なども興味深い。
    解説の年表にある、25歳の時に、「修辞学を学ぶ」と言う箇所は、この戦記だけでは無く、カエサルの政治家、軍人としてのベースになったんだなと。

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    2016年05月01日
  • ガリア戦記 Gaius Julius Caesar

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    「ー」

    カエサルによるガリア地域の平定がカエサルによって書かれている。大変にシンプルな書き方で、美しい。たぶん原文はもっと美しいのだろう。ローマ人の物語、でカエサルの章をすでに読んでいたので、うまく理解できた。8巻からはヒルティウスによって書かれており、それによってカエサルの文章の書き方が優れていると再確認できる。

    ガリア人、ゲルマン人について記述されている。そこから、彼らに有効な戦術を考え、統治してきた様は素晴らしい。カエサルは偉大だ。

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    2015年03月29日
  • ガリア戦記

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    カエサルの自筆の書で当時の戦績が細かく書かれてる。紀元前にすでに文字のある文化がうらやましい。しかし、フランスも随分と細かく民族が別れていたんだな。今はどうなんだろうか。

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    2014年10月02日
  • ガリア戦記 Gaius Julius Caesar

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    ネタバレ

    ユリウス・カエサルによって書かれたガリア遠征記。
    カエサルの文章はキケロと並んで、ラテン語の名文といわれていますが、2000年以上前に書かれたものとは思えないほど、簡潔にして要点を得た文章。9年に亘ったガリア・ブリタニア遠征の全貌がつかめます。この遠征によってライン川がローマ帝国とゲルマン民族との国境が確定し、その後のローマ帝国の繁栄にもつながります。4~5万人の軍団でガリア全体を征服したカエサルの戦略的・戦術的な天才性ばかり目立ちますが、結果的に100万人以上の死者を出したといわれるガリア側から見ればいい迷惑なんでしょうが。

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    2013年08月11日
  • ガリア戦記 Gaius Julius Caesar

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    講談社「ガリア戦記」、何気に解説がよかった。あと、やっぱりカエサルが書いていない”第八巻”があるのもいい。第八巻を書いたヒルティウスによると、カエサルは、自己の考えを正確に明瞭に述べる技量を備えていた、とのこと。確かにその通りと思う。ちなみに、やっぱり第八巻はなんとなく爽快さに欠ける。カエサルとヒルティウスの違いなのだろう。
    改めて「ガリア戦記」について。カエサルは、こんな感じ?
    ・自分が指導者であると自覚して、判断・行動をしている。・部下を叱りはしても、自信を持たせるような配慮を必ずしている。・人を見抜く洞察力もあり、状況把握力を持っていたのだろう。・戦わずして勝つ手段として、技術力を全面的

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    2013年01月28日
  • ガリア戦記

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    塩野七生を読んでいないと、かなり理解が難しかったように思う。添付の民族の地図を拡大コピーして、照らし合わせて読んだ。かなりあっさりとした文体。塩野七生であんなに盛り上がった”アレシアの戦い”もあっさりと書かれていた。一貫して思ったのは、カエサルは指揮官としての意識を強く持っていて、部下への指示も、また部下の行動に対する評価も、指揮官の目線で客観的に行っていること。なによりも、客観的事実に基づいて何事も判断していて、私情が一切、出ていないところがすばらしい。また、途中、カエサルが、ガリア人やゲルマニア人の文化や生活習慣、さらに生息している動物について説明しているのが、とても興味深い。
    岩波の近山

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    2013年01月28日
  • ガリア戦記 Gaius Julius Caesar

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    カエサルが自身のガリア遠征を簡潔な文体かつ客観的に描いた史料。民族うんぬんはごちゃごちゃするので無視すればとても読みやすい構成になっている。第八巻はカエサル以外の人が書いたためやはり劣ってしまう。自画自賛したり我褒めするようなことは書かれておらず、遠征での成功・失敗・ガリア民族について余すことなく描かれており、これを読んだローマ市民の支持率は否が応でも上がってしまうだろう。メディア戦略にも長けているカエサルはやはり別格です。

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    2012年04月22日
  • ガリア戦記 Gaius Julius Caesar

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    まるでエイジ オブ エンパイアを観ているかのよう。簡潔で客観的な描写は読みやすい。大八巻だけは別の作者が書いたものでカエサルの文章よりも劣る。巻末の専門用語略解に絵があるので戦闘の様子が想像しやすかった。ガリア人がケルト人のローマ読みだったのを初めて知った。ガリア人とローマ(カエサル)はアケメネス朝とイオニア人に、ブリテン島のガリア人やゲルマン人はアケメネス朝とアテネ、スパルタの関係に似ている。イオニア人よりも文明度が低い分、アグレッシブだったのだろう。

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    2011年09月02日
  • ガリア戦記 Gaius Julius Caesar

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    2000年前に書かれた本ですがローマの作戦、ガリア人の戦いぶりが実に鮮やかに描かれています。登場人物が多く、また地名が現在と異なる等多少難しく感じるところもありますが、所々に挟まれた地図や挿絵が理解の助けになるでしょう。

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    2011年05月16日
  • ガリア戦記 Gaius Julius Caesar

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    ローマの英雄カエサルによる、7年にも及ぶガリア遠征記。綿密にして簡潔な文章は自身の筆によるものとは思えないほど客観的な記録となっている。当時のローマとガリア(ヨーロッパ本土からイングランドにいたるまで)の関係が面白く、興味が湧く。長く読み継がれてきただけのことはある。記述が冷静過ぎて小説のような盛り上がりには欠けるけれども。

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    2011年04月24日
  • ガリア戦記

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    読書目的:欧州の成り立ち,位置づけの理解.
    感想:カエサルの「ガリア平定」と教科書で一行で片付けられる事業だが,各地で噴出する反乱をもぐらたたきのように抑えて達成されたことがわかる.戦記としても,ブリタニア平定,ローマ軍が壊滅したアトゥアトゥカの戦い,ヴェルキンゲトリクス率いるガリア勢との全面対決は,三国志に通jる面白さがある.また,ローマから見たガリア,さらにゲルマンが未開・野蛮の土地に他ならぬことが,カエサルの筆致を通して伝わり,その後のフランス,ドイツとローマとの位相を考えるうえでも面白い.

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    2011年08月01日