中村白葉のレビュー一覧

  • トルストイ民話集 イワンのばか 他八篇
    民話というか童話というか。
    トルストイの短編をおさめたもの。

    一貫しているのは
    人間の浅ましさ、儚さ、欲深さ、云々
    そんな人間の汚い、どうしようもない本質を描写

    好き。
  • トルストイ民話集 イワンのばか 他八篇
    2人の兄の方がきっと
    社会を走っていけるんだろう
    ともおもう。

    でもできれば
    イワンでありたいものです。
  • トルストイ民話集 イワンのばか 他八篇
    流石の力量。噛めば噛むほど味の出るスルメのような、読むたびに新しい発見ができる、そんな本。
    悪魔を呪ってはならない。悪魔にこそ祝福を。
  • トルストイ民話集 イワンのばか 他八篇
    インパクトのあるタイトルなのに、子供時代を含めた何故か読んだ記憶がなかったので読んでみた。

    表題作は、愚直さも極めれば偉大である、ということか。全ての民族はそれぞれの流儀で偉大である、と思うが、ロシアは特に独特と思えてくる。

    19世紀のロシア文学は、ひたすら、ウォッカと(これは今もか)、決闘と、...続きを読む
  • トルストイ民話集 イワンのばか 他八篇
    子供のころに読んだイワンのバカ。
    今読むと、また違った感じを受け
    人と人がどう関わって生きていくのかについて
    トルストイが考えていることが少しわかる気がしました。
    欲張らず、妬まず、人のために・・・
    そんなイワンが一番の幸せ者。

    でも、実際、人は欲もあり、妬みもする。
    だから頑張れる時もあると思う...続きを読む
  • トルストイ民話集 イワンのばか 他八篇
    非常に有名だが読んだことのなかった「イワンのばか」.タイトルから想像したのは全く異なり,むしろ「ばか」と思われていたイワンが最強,という話だった.どの話も宗教色が強いのだが,説教臭くもなく,素朴なロシアの農民達が「幸せとは何か」をめぐる物語を繰り広げる.この本全般を一言で表わすと「足るを知る」.
  • トルストイ民話集 イワンのばか 他八篇
    型ぐるしいトルストイのイメージで読むと何ともカッタルイ。固定観念を拭い去り素直になるか。でも何だかおちょくられてる様でなんとも落ち着かない。
  • トルストイ民話集 イワンのばか 他八篇
    馬鹿正直者が生きていけるユートピア。
    実際はつけ込まれ淘汰されていく現実だからなぁ。
    エメリヤンの嫁が欲しい(笑)
  • トルストイ民話集 イワンのばか 他八篇
    一貫して,正直・実直を賞賛し,欲望を戒めるお話。

    イワンのばかとそのふたりの兄弟
    小さい悪魔がパンきれのつぐないをした話
    人にはどれほどの土地がいるか
    洗礼の子
    鶏の卵ほどの穀物
    三人の隠者(ヴォルガ地方の伝説から)
    悔い改むる罪人
    作男エメリヤンとから太鼓
    三人の息子
  • トルストイ民話集 イワンのばか 他八篇
    読んでいる最中は、これが「民話」と題されていることに違和感を覚えた。どの短編も冒頭に聖書の一説が引用されており、内容に関しても道徳的且つ「神」を主題としたものが多く、宗教説話の色が濃いと感じられたからである。

    しかし、民話とは日本で言うところの昔話であり、そこに筆者の主張や宗教性を見いだすものでは...続きを読む