中村白葉のレビュー一覧
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民話というか童話というか。
トルストイの短編をおさめたもの。
一貫しているのは
人間の浅ましさ、儚さ、欲深さ、云々
そんな人間の汚い、どうしようもない本質を描写
好き。Posted by ブクログ -
流石の力量。噛めば噛むほど味の出るスルメのような、読むたびに新しい発見ができる、そんな本。
悪魔を呪ってはならない。悪魔にこそ祝福を。Posted by ブクログ -
インパクトのあるタイトルなのに、子供時代を含めた何故か読んだ記憶がなかったので読んでみた。
表題作は、愚直さも極めれば偉大である、ということか。全ての民族はそれぞれの流儀で偉大である、と思うが、ロシアは特に独特と思えてくる。
19世紀のロシア文学は、ひたすら、ウォッカと(これは今もか)、決闘と、...続きを読むPosted by ブクログ -
子供のころに読んだイワンのバカ。
今読むと、また違った感じを受け
人と人がどう関わって生きていくのかについて
トルストイが考えていることが少しわかる気がしました。
欲張らず、妬まず、人のために・・・
そんなイワンが一番の幸せ者。
でも、実際、人は欲もあり、妬みもする。
だから頑張れる時もあると思う...続きを読むPosted by ブクログ -
非常に有名だが読んだことのなかった「イワンのばか」.タイトルから想像したのは全く異なり,むしろ「ばか」と思われていたイワンが最強,という話だった.どの話も宗教色が強いのだが,説教臭くもなく,素朴なロシアの農民達が「幸せとは何か」をめぐる物語を繰り広げる.この本全般を一言で表わすと「足るを知る」.Posted by ブクログ
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型ぐるしいトルストイのイメージで読むと何ともカッタルイ。固定観念を拭い去り素直になるか。でも何だかおちょくられてる様でなんとも落ち着かない。Posted by ブクログ
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一貫して,正直・実直を賞賛し,欲望を戒めるお話。
イワンのばかとそのふたりの兄弟
小さい悪魔がパンきれのつぐないをした話
人にはどれほどの土地がいるか
洗礼の子
鶏の卵ほどの穀物
三人の隠者(ヴォルガ地方の伝説から)
悔い改むる罪人
作男エメリヤンとから太鼓
三人の息子Posted by ブクログ -
読んでいる最中は、これが「民話」と題されていることに違和感を覚えた。どの短編も冒頭に聖書の一説が引用されており、内容に関しても道徳的且つ「神」を主題としたものが多く、宗教説話の色が濃いと感じられたからである。
しかし、民話とは日本で言うところの昔話であり、そこに筆者の主張や宗教性を見いだすものでは...続きを読むPosted by ブクログ