八木重吉のレビュー一覧
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フォロワーさんのレビューで知った詩集。
うつくしいことばと、純粋さに、わたしの忘れかけていた何かが共鳴した、ような気がした。
重吉の詩のことばを借りれば、「ほそいがらすがびいん」と鳴って、壊れるように。
壊れた「がらす」は粉々になって、光にきらきらと反射してプリズムとなる。
重吉の詩を読んで「びいん」と鳴ったひとは皆、そのうつくしさに惹かれるのだろう。
重吉はずっと、かなしさを抱えてた。
愛する妻と愛らしい子たちはいても。
平安な日々を送っていたときも、詩では「はらにたまっていくかなしみ」と書いていたことを知って、後に妻の富美子さんは、『八木をひたしていた【かなしみ】とはなんだったのだろ -
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書店で表題作に胸を突かれて購入した詩集。
なんて美しくて悲しい詩なんだろう。
それでも、日差しを受けてキラキラ光る雨粒や、降り注ぐ光、雲間からの青空が浮かび、光に満ちて神々しい。
29歳でこの世を去った八木重吉。
名前は重々しい響きだけれど、彼の紡ぎ出す言葉達は、コロコロと楽しげで、軽やかで、美しくも悲しい。
可愛らしささえ感じる素直な目線と柔らかい文章、
そして唯一無二の表現力に、貴方もきっと心打たれるはず。
「果物」
秋になると
果物はなにもかも忘れてしまって
うっとりと実ってゆくらしい
うっとりと実るだなんて表現、他に誰が出来ようか。
たっぷりと果汁を含んで甘く熟している様を思い浮 -
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ネタバレ八木重吉の名前を知ったのは最近なのですが、どこで知ったか忘れましたが(アンソロジーかなにか?)とにかく、この人の詩集をもっと読んでみたいと思わされました。
それで、探したらこの『永遠の詩』のシリーズが一番入手しやすいとわかり、このシリーズを集めだしました。はじめに八木重吉ありきでした。
とても透明感があって、とってもピュアで美しい詩ばかりでした。
私のレビューより、ご存知ない方の為に、短い詩が多いので何篇かまとめてご紹介します。
「素朴な家」
この明るさのなかへ
ひとつの素朴な琴をおけば
秋の美しさに耐えかねて
琴はしずかに鳴りいだすだろう
<解説より>
八木重吉の詩で一番好きな詩に「素 -
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八木重吉さんの詩集ですね。
「永遠の詩シリーズ」八巻目です。
「永遠の詩シリーズ」はこの作品が最後です。思えば、詩へのいざないの出会いでした。
全八巻、いずれも私には近しい詩人たちでした。詩集と言うとなんだか別の世界の言葉のように感じられていました。
このシリーズの作品はわかりやすく、心に実にしみてきます。
八木重吉さんの詩集は初めて読みましたが、軽やかでいて美しい響きがあります。
短い言葉の中に、思いの丈をこめて解き放したかのようですね。自由律俳句のような簡略化の極みが感じられます。
八木重吉さんの生涯が詩句の解説で寄せられていますが、小さな幸せをつかみながらも、若い身で病に倒れなければなら