汐見薫のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレサラリーマン人生で一番恐ろしいのが、このリストラでしょう。
会社に尽くして尽くして生きたところで、最後に会社は何もしてくれやしません。そこを理解しつつ、いかに生きていくかが、宮勤めの者の宿命かと思います。
昨今の景気状況は、多少上向きとはいえ、未だ、非正規社員の多くが低賃金での労働を行なっているのが実情です。
本作品は、リストラによる元銀行員の中年オヤジが、家族の問題、自身の仕事探しとそのための資格取得の問題、銀行員時代の担当していた顧客からの提訴といった複雑に絡み合った、ドン底からの再生を描いています。
働くことまたはそれに従属する仕事という概念は、とどのつまり生きるための手段に他ならず、 -
Posted by ブクログ
長年尽くしてきた銀行からリストラされた50代の男性が主人公。
大阪、名古屋と単身赴任をし、派閥のボスには忠義を尽くしてきたのに、そのバスから出向を任じられる。出向先では喫茶店のウェイターをやらされバイトの若者にバカにさられる日々。さらにはその姿を妻とその友達に目撃され、退職。
なかなか転職先が決まらない中、雇ってくれた社労士事務所は安月給ながらも同僚には恵まれていた。
と思っていたのも束の間、検察から呼び出されたり、訴状が届いたりする。
勧善懲悪の半沢直樹的な話だが、半沢ほどアグレッシブではない。
前半はリストラされて踏んだり蹴ったりなエピソードが多く気分が下がるが、後半からはスピード感が出 -
Posted by ブクログ
ネタバレうまくいきすぎのような。妻がじつはいい人ってのはちょっと納得薄
----------------------------------------------------------
森山二郎は、日本を代表するメガバンクに勤めるエリート銀行マン。順風満帆の生活を送っていたが、突然、系列子会社への転出を命ぜられる。事実上のリストラである。二十九年間走り続けた日々の、あまりにも呆気ない終焉だった。なぜ自分なのか――現実を受け止められず、葛藤する毎日。リストラの余波で家庭も崩壊寸前の中、銀行員時代に扱った案件で森山は訴えられ、さらなる暗雲がたちこめる……。仕事とは何か?家族は再生するのか?すべての働く