本田良一のレビュー一覧

  • ルポ生活保護 貧困をなくす新たな取り組み
    生活保護制度を理解する上で必読の良著。生活保護の位置付けに始まり、生活保護と雇用の関係、教育費、学歴、年金、医療、貧困の再生産など様々な問題を生活保護が一手に引き受けている現状がよく理解出来る。こうした問題を指摘した上で、どのように改革するかの方向性も非常に分かりやすい。
  • ルポ生活保護 貧困をなくす新たな取り組み
    貧困は連鎖する、生活保護を受けている親の子供は高い可能性で生活保護を受ける。
    最低賃金は生活保護で支給される額よりも低い。
    生活保護は経済的自立を目的としている側面があるが、それだけではなく、日常生活的自立や社会的自立も含めた支援が必要である。
    貧困の最後のセーフティネットとして生活保護が用意されて...続きを読む
  • ルポ生活保護 貧困をなくす新たな取り組み
    タイトルこそ「ルポ生活保護」だが、内容は社会保障の歴史に始まり、母子家庭、ワーキングプア、子どもの貧困、就学援助、年金・医療・雇用・住宅問題まで、貧困にまつわる諸問題について触れられている。生活保護とは就労による経済的自立が最終目的と思われがちだが、本来の生活保護とは、就労を含め人間が地域で社会的な...続きを読む
  • ルポ生活保護 貧困をなくす新たな取り組み
    新聞記者である著者が、生活保護とは何かというところから、格さと貧困の実態、生活保護の意義、自立支援の先進地「釧路」の取組、そして今後生活保護をどう改革するかというところまで、生活保護について総合的に論じている。「ルポ」というだけあって、実例に即したバランスのとれた論が展開されている。生活保護について...続きを読む
  • ルポ生活保護 貧困をなくす新たな取り組み
    [ 内容 ]
    現在、生活保護受給者は全国平均で八〇人に一人。
    雇用、教育、年金制度など社会のさまざまな矛盾が貧困の連鎖を生み、厳しさを増す地方財政がその困難な生活に拍車をかける。
    しかし今、生活保護こそを貧困から抜け出すステップにしようとの動きが生まれている。
    自立プログラムの「先進地」釧路など数多...続きを読む
  • ルポ生活保護 貧困をなくす新たな取り組み
    自分もケガなどして働けなくなれば、すぐ同じ境遇になり得るとは思うのだけれど、どうも私は「生活保護」に対して厳しい見方をしてしまう。「貧困は自己責任か?」との問いかけにも、「自分は高校時代、とにかく国立に入らなきゃ大学に行かせてもらえないと思って必死で勉強してきたから」という自分経験主義に陥ってしまう...続きを読む
  • ルポ生活保護 貧困をなくす新たな取り組み
     本書は、釧路市の生活保護の実態を赤裸々に描いている。その迫力ある事例は、現代日本の貧困をあますところなくあばいていると感じた。
     全国的に貧困家庭が増える中、生活保護費は、どこの自治体でも増え続けている。地方財政が苦しい中、生活保護申請をさせない、いわゆる「水際作戦」や受給者に辞退を強要する「硫黄...続きを読む