456のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
数年前、ネットでたまたま見つけて冒頭だけ読んでみようと思ったら、面白くて一気読みしてしまったこの物語が、ついに書籍化されるということだったので発売日に買いに行きました!
本当に綺麗で透き通った物語。読むのは2回目なのに、初めて読んだあのときと同じように、心が温まる優しい気持ちになりました。最後の方でタイトルの意味もわかると、なんて儚くて美しい物語なんだろうと、改めて思いました。
結末を知っている上で読んでみると、ちゃんと伏線張ってあったんだなーと気づけて楽しかったです。それと同時に切ない気持ちにもなりました。
もう知っているはずなのに、最後の数十ページで、胸の底からグッと悲しみの塊のような、息 -
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Posted by ブクログ
ライト文芸らしく、モノをバラバラにすることに異常な執着を見せるヒロイン・天使玲夏のキャラクターは抜群に立っており、そんな彼女を抑制しつつ、時に後始末に奔走する主人公との関係性も危うい均衡を保っていて非常に良い。物事をバラバラにする彼女の対比として、主人公の謎を解く行為をバラバラになったものを再度組み立てる=真実を再構築するという見立ても中々のもの。文章は読みやすいながらもいささか淡々とし過ぎているきらいがあり、悪く言えば起伏がない。ただ、異常な彼女の観察日記という体でも読めるため、読み飽きることはなく、普通の人間の視点であるためリーダビリティは高い。しかし個人的には「クビキリサイクル」のいーち