丹治信春のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
「外的世界についてのわれわれの言明は、個々独立にではなく、一つの集まりとしてのみ、感覚的経験の審判を受けるのだ」とすれば科学も、一つ一つ蓄積された真理の体系ではなく、神話と同様の(効率よい)信念体系にすぎない―。
現代論理学から出発し、言語の理解と使用についてあざやかに踏査するクワインの思考を、手をとって案内する必読書。
[ 目次 ]
序章 修業時代
第1章 カルナップとクワイン
第2章 ホーリズム
第3章 翻訳の不確定性
第4章 存在論とその相対性
第5章 認識論の自然化
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆ -
Posted by ブクログ
読み終わるまで、一週間以上かかった。
外出先でも読んでいたので、さすがに例題や練習問題を紙に書いて解くことまではしなかったけど、だ。
その意味ではずぼらな読者だと思う。
でも、勉強になった。
ずっと前、野矢茂樹さんの『論理トレーニング』のシリーズを読んだ。
内容としてはあれと重なっている。
ただ、本書の方が多少とっつきやすいかもしれない。
野矢さんの方では、文章のすべての文を拾って論証図にしていく。
本書では、主張に直結しないものは「コメント」としてばっさりカットする。
もちろん、野矢流の方が精密に分析できるのだろう。
でも、特に自分のような初学者にとっては、構造がつかみやすかったり、論証 -
Posted by ブクログ
「この推論は結論を正しく論証できているか」というのが中心的な課題
例となる文書を題材に、認識根拠と存在根拠、割合の考え方、文書を構造的に分解するなどの手法を展開
解説と例文を見返すために、頁を行ったり来たりと理解しようとするが、なかなか進まず。そもそも、そこまで深く文書を読み込む、時間はないよねと思ったり。
AIなどで文書も生成したり、要約したりということが可能となってきたけど、ここまでは深く文書を分析できないと思う。また生成された文書をきちんと考えて人の目で確認することは必要だと思いました。
たまには、自分で考えながら文書を読むことも大切 -
Posted by ブクログ
■評価
★★★☆☆
■感想
◯論理的に考えることの解像度が挙げられる本。存在根拠(=reason)と、認識根拠(=evidence)の違いを説いた本である。
◯なかなかに難解。とくに存在根拠と認識根拠の言葉遣いがごっちゃになって、理解が難しかった。言葉遣いをもっとシンプルにできるものも、わざと回りくどい言い方をしているようにも思えた。
◯一方、文章で展開されている論理を、数字や記号で論理の組み立てをしていくのは、とてもわかり易いと感じた。文章は大事だが、記号で関係性を整理することで、よくわからないものがわかるようになる感覚があった。
◯日本語だけに限らず、英語も、ロジックを考える上で自