賽助のレビュー一覧
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以前読んだ、スキマワラシと似た雰囲気を感じた。日本の時代の流れによって忘れ去られていくものの潔さ、美しさ。どちらにも共通している気がした。
ただ、短編において、ある事件の謎が解決しきれていないのにモヤモヤ。ぼんやりとした推測で終わってしまった。椚彦の正体も分からなかった。
想像に任せているのかもしれないが、読後スッキリとはいかず。
あと、これだけは言いたい。
明比古はなんなんだ!!
白い肌に見覚えがあるんじゃなかったのか!
誤字脱字も少々気になるところ。
細かい部分でもないのだし、そういうところまで配慮が行き届いて欲しい。
淡い恋模様が初々しくて可愛い。
ただ、そこを敢えて深掘りしないのが良かった。あっさりと、さっぱりと読めた。 -
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ファンタジックな青春小説。
中高生のひたむきな姿はいつの時代も眩しい。その時代を数十年も過ぎた今となっては益々煌めいて見える。例えそれが鉄塔オタクであっても、屋上から自転車で飛ぼうとする変わった女子高生であってもだ。
ところで最近の青春小説の流行なのか、それとも世の中を反映しているのか、この手の作品では主人公の女子が活発で行動力があるが少し言動が突飛なところがある(おまけに美人)、というキャラクターが定番化しているように感じる(例えば「成瀬は天下を取りにいく」のような)。男子が草食系になっている反動というか憧れなのだろうか。
本作は鉄塔オタクの男子とトンデモ女子のほんわかした前半部分と、ジブリ映画のようなファンタジーが進行する後半部分で構成された爽やかな作品。たまにこういう作品を読むと自分の血液もきれいになった気がするから不思議だ。 -
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小学生の夏休みを思い出すような青春小説。
木島とプールに行く場面やただベンチでぼーっとしている時間などは特にあの頃の夏を感じられる。
特にすることもないが公園に集まっていたことを思い出した。
伊達の帆月に対する恋心は、思いきれない部分も含めて応援したくなってしまう。
情景を思い浮かべるのは楽しかったが物語は呆気なく終わってしまう感じがあった。
明比古が鉄塔の子供だったりするのかと思ったがそんなことはなかった。
帆月の「やってみて初めて"ああ、これは意味なかっな"って分かるんだから」という文章が心に残り、何事もまずはやってみようと思うようになった。 -
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ネタバレ鉄塔の上に、男の子が座ってるー興味をそそるあらすじと、表紙の季節感、タイトルの雰囲気が良い青春小説。鉄塔という、無骨でニッチなものにスポットを当てつつ、そこに夏と不思議な現象という要素を組み合わせてひと夏の青春を描いている。夏祭り、神様といった要素によってすごく日本の夏を感じられる。鉄塔も季節で言うと夏のイメージがあるけど、青い空と雲がセットで映るからだろうか。話の中で、鉄塔が先に先に繋がっているということが何度か触れられる。これだけ言われると、今後外出した際に鉄塔を目で追ってしまいそうだなあと思う。
結局、起こった不思議な現象についてすべて説明がなされたわけではないけど、不思議は不思議のままにしておくっていうのも趣深い。荒川に物たちが飛び込んでいった場面も、大切にされた物が大往生しているのかと思った。帆月が自身の経験から「忘れられたくない」という思いを強く持っていたけど、新しい楽しみや幸せな記憶が増えていくほど、押し出されるように忘れられてしまうこともある。でもそれが悪いことではないんだと感じた。日本の仏教では法事の間隔が長くなっていくけど、それと同じなのかなと思う。前を向いて生きていれば自然と過去の記憶は薄れてしまうもの。
自転車関係の展開がなんかはまらなかったけど、感じ入るものは多い小説だった。 -
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いかにも夏っぽい表紙に惹かれて購入。タイトルもなかなかいい感じだと思う。作者さんの作品ははじめましてで、正直あまり期待していなかったけれどなかなか楽しんで読むことができた。
展開が地味になりがちな小説というジャンルにおいて、アニメ「天気の子」を彷彿とさせるようなダイナミックな展開がよかったし、鉄塔マニアの中学生の男の子の淡い恋模様がいかにも青春という感じでとてもよい。
作中内で「「どれだけ離れていても、鉄塔を辿っていけば君に会える」的なセリフがあるのだけど、鉄塔という要素と恋という要素をこうやって組み合わせるのは上手だなと思った。
学生が読んでも楽しめるけど、すさんだ心を持つ大人の人が楽しめる作品ではないかと思った。
というわけで☆三つ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレラノベとか児童書またはアニメっぽいなぁと思う。
中学生のリアルな夏休みと思いきやファンタジーだったのか。
冨安さんの天と地の方程式とか、柏葉さんの作品など和物ファンタジーの匂いあり。
ただ、色んなことを盛り込みすぎているというかとりとめないというかゴチャゴチャしているというか…正直ちょっと読みにくかった。
著者がゲーム配信者三人称の鉄塔さんである。(好き。)賽助名義で物書きをされていると知って手にとってみた次第だが、いつものお喋りのような文体で、どうしても鉄塔さん自身が頭に浮かんでしまう…エッセイのほうを読んだほうがいいのかもしれない。 -
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★儂らは謎じゃないぞ。(p.12)
▶都冬は福禄寿と寿老人の来訪を受ける。最初にでてきたのに表紙カバーでは右上隅にちょこんといるだけ。▶福禄寿と寿老人は七福神の中でも知名度が低いのでもっと人に知られたい。▶神さまたちの勢力争いに巻き込まれる。▶謎の妖怪退治屋も出没。▶読みやすいです。
■七福神についての簡単なメモ
【青山祐樹/あおやま・ゆうき】二十六歳、お金持ちの青年。常に儲けることを考えている。持っている建物にいる幽霊を祓ってくれと妖怪退治請負人に依頼してきた。
【秋菜/あきな】都冬の妹。結婚する予定だが今のところ「榛名秋菜」で春秋ですね。
【夷三郎】恵比寿。かなり忙しい。大黒天と麻雀勝負をした。
【朧車】妖怪。現代ではステーションワゴンの形をしている。
【紙舞/かみまい】妖怪みたいなもの。
【吉祥天】なぜか都冬のことや環のことを知っていた。ご利益は金運や過去の懺悔をして災いを払ったり。調布の深大寺の蕎麦屋にいる。福禄寿ないしは弁天の代わりに七福神に入っていたことがある。あるいは単純にプラスして八福神のことも。
【黒闇天/こくあんてん】吉祥天の妹。人を困らせたいタイプ。
【七福神】大黒天、弁財天、恵比寿、布袋、福禄寿、寿老人、毘沙門天。ときどき変更とかあり。
【寿老人】水色の服。黒い鹿のひよどりとコンビ。赤ら顔に立派な髭。ご利益は寿命と幸運。気負わず物を言える雰囲気。
【猩々】妖怪。多くは海で暮らしだいたい酔っぱらっていて船を沈める性を持つ。寿老人の代わりに七福神に入っていたことがある。
【深大寺/じんだいじ】吉祥天や弁天や大黒天や毘沙門天も祀られている。
【宗拙/そうせつ】妖怪。宗旦狐の末裔。妖怪退治請負人の相棒。どこからか妖怪を鎮めるお札を手に入れてきて背中に背負ってる黒い箱に入れている。
【ソフトクリーム】デパ地下のソフトクリームが最強というのが都冬、秋菜姉妹の持論。
【大黒天】芥子色の頭巾、右手に小槌、左肩に白い袋、米俵に乗っている。関西弁。
【大黒生】大黒天の名を冠した新作ビール。発売前から都冬は存在を知ることになった。
【環/たまき】武藤環。友人、幼馴染みのようだ。富山出身。ルックスがよくコミュ力が高い。既婚者。プロポーションはいいが昔海で溺れたことがあってそれ以来泳ぐのが怖いので水着を披露することはない。露天風呂とかはOK。もう少し登場頻度を増やしてもよかったかもしれない。
【都冬/つふゆ】榛名都冬。主人公。メガネ女子。富山出身。大学では美術を専攻しておりけっこう絵は上手いようだ。会社をクビになり今は無職。名前の由来は「春夏冬」で秋無い→何事にも飽きないようにと祖母がつけた。バスではタイヤの上の席に乗るタイプ。タイヤのゴトゴトした振動がダイレクトに感じられるのと一段高いところにいる感じが好き。
【内角の和】仁谷の持論。三角形はどんなに形が違ってもすべて内角の和は百八十度。四角形ならすべて三百六十度。人間も同じようなものではないかと。《駄目な角が多ければ多いほど、どこかの角は凄い事になってるんですから》p.116
【仁谷太一/にたに・たいち】学生時代の都冬の知人。恋愛感情を抱いていたようだ。メガネ男子。演劇学科。手も足も身体も何もかもが町細く手作りのマッチ棒みたいだというのが第一印象だった。
【榛名都冬/はるな・つふゆ】→都冬
【毘沙門天】恵比寿、大黒天の麻雀勝負をセッティングした。子どもの姿。ちょっと乱暴な口調。
【飛縁魔/ひのえんま】妖怪。
【福助】叶福助。三十センチくらいの男の子の姿。恵比寿のところで修行中。どうやら元は大黒天の配下だったようだ。元は人間だったのか村田市兵衛という名もあり、カボチャばっかり食べて金を貯めたので加保茶元成(かぼちゃのもとなり)とも呼ばれていた。カボチャ料理がとても得意。
【福禄寿】緑色の服。白い鶴のおつうとコンビ。頭が長い。ご利益は福徳と長寿。周囲を気遣う優しさがある。
【ブログ】もっと有名になりたいという福禄寿と寿老人の依頼に応え都冬はブログを立ち上げた。
【弁財天】琵琶の弦か算盤をはじいてばかりいる。芸事には詳しい。福禄寿と寿老人によるとどことなく都冬に似ているとか。都冬より少し背が低いメガネ女子の姿。
【ほうせん荘】都冬の暮らすアパート。家賃が安く都内にある。屋根があって壁がある。
【布袋】ご利益は縁結び。
【マザコン】環の説では男はすべてマザコン。そして母はだいたいの場合家にいて迎えてくれさまざまな世話を焼いてくれたから妻にもそれを求める。そして大人になったつもりの男は自立したと証明したいので母に食べさせてもらいたくないので妻が経済的に自分より上になることを嫌う。そしてこの説を男性に言うと必ず怒る。
【武藤環/むとう・たまき】→環
【妖怪退治請負人】何者かが妖怪を退治してまわっているらしい。
【夜右衛門/よるえもん】妖怪猩々。自分たちがそんなに悪さをしていないことをブログに書いてくれと依頼してきた。しかし本命の依頼は人間の女にラブレターを書いてもらうことだった。 -
Posted by ブクログ
会社をクビになって途方に暮れていた榛名都冬(はるな つふゆ)のもとに突然現れたのは、七福神の老人コンビ、福禄寿と寿老人!
知名度が低いことを嘆く二柱に、ネットでPR活動を頼まれた都冬。「お二人の名を広めることができたら、私の願い事も叶えて貰えますか?」
そうして、都冬と神様たちの可笑しな共同生活が始まった!
平凡なニート女子と個性的な神様たちのゆるぐだ日常ファンタジー
(あらすじより)
ゲーム実況グループ「三人称」鉄塔さんの処女作。
普段の実況の様子からコメディ全振りかと思ったら途中からバトル展開になって驚いた。
登場人物たちから鉄塔さんの人柄がよく出てましたね。
もう一作あるらしいので、暇なときに読んでみよう