賽助のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
天真爛漫で破天荒な「帆月」、幽霊が見えるという冷静沈着な「比奈山」、特別なものは持っていない平凡な主人公の「僕」の3人が、鉄塔の上にぼんやりと座る和装の少年の謎を解き明かすために奮闘する青春ファンタジー小説。
3人の冒険は少年時代特有のドキドキハラハラが満載で、それぞれが自分の性格や価値観を発揮し合いながら少しずつ前に進んでいく。
登場人物たちは皆一人ひとりどこか葛藤を抱えており、後ろ向きになってしまう少年少女たちの壊れやすい心情は、とても繊細に丁寧に描かれる。
それでも目の前にある壁を乗り越えようと、時にぶつかりながら、時に協力しながら、時に慎重に、時に大胆に行動を起こしていく。
そんな3人の冒険は、夏の爽やかさとまどろみの中で不思議な世界へと向かってくこととなる…。
ゾクゾクする感覚あり、青春のドキドキあり、さっぱりとした読後感あり。
とてもいい小説です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ鉄塔好きの伊達くんが、破天荒ガールに誘われて鉄塔の上に立ってる人影の謎を解く、中学3年の夏休みのお話
伊達くんはじめ3人の成長もあり、ちょっと恋が始まってる感じもありの冒険小説だった
忘れられたら死んじゃうのと同じ、だからみんなの記憶に残るために何かを残したいって帆月の信念がすごい切ないけど響いた
鉄塔、たまに紅白のあるなーなんかサイズ違うのあるなーとは思ってたけど、頭の形とか碍子の形とかそんなに種類があるとは。
ねえあきひこの正体って書いてあったっけ??
くぬぎひことは別人だよね?
建て替えされる鉄塔のつくもがみかと思って読んでたけど、まじで色白な人間だった…? -
Posted by ブクログ
こんな夏休みを過ごしたかったな〜と感じる爽やかで、ちょっと切ない、それでいて勇気をもらえる一冊でした!
ホヅキが天真爛漫はちゃめちゃで何がしたいの?イライラする〜(短気)って感じでしたが、物語が進むにつれて謎が解けて行くと、まぁ納得と言いますか。
忘れられることは死ぬことと同じ。
忘れることは、殺すことと同じなのか。
忘れられることも怖いけど、私は忘れることの方が怖いなと感じました。
そしてこの本は、私がとっっっても大好きな三人称というゲーム実況グループで、鉄塔さんというお名前でご活躍されてる著者の賽助さん。
普段カラスの鳴き声をあげてるあの鉄塔さんか?と疑いたくなるような(笑)
ですが、言葉の端々や言い回し、主人公のセリフや考え方に鉄塔さんみを感じ、なんだか不思議な気持ちで読み進め終えました!
あと、描写がおどろくほど鮮明に目に浮かぶ!手を振るではなくて、大きく手が千切れんばかりに振っているみたいな(笑)語彙力(笑)
情景が丁寧に描かれてるので、表現には好き嫌いが分かれそうな気はしましたが、個人的には映像として風景が浮かんでくるようでとても好きでした! -
Posted by ブクログ
自転車に羽根を取り付け、校舎の屋上から飛ぼうとするような奇行を繰り返す中学女子帆月。ある日、帆月が僕のところに、公園の近くにある鉄塔について尋ねてきた。その鉄塔の近くには、幽霊が出ると噂になった、閉鎖されたマンションが有った。幽霊が見えるという比奈山と帆月と僕の3人は、帆月が不思議なものを見たというその公園へ向かう。
作者の名前が、携帯小説のペンネームみたいだし、夏、少年少女ということで、軽い青春小説だろうと買ったんだと思う。鉄塔というのは、さすがに登らないだろうから、おそらくメタファーみたいなもので…。
ガチ鉄塔小説やん。作者が本気の鉄塔マニアで、武蔵野鉄塔のナンバリングから塗装、男鉄塔女鉄塔、ガイシの数まで、序盤から鉄塔知識のオンパレードで、これはいいぞという感じになる。やっぱりさ、自分の趣味で深くなった知識を、付け焼き刃ではなく織り込んだ文章って、魅力があるんですよ。
そして、帆月の見たという幽霊か妖怪のようなものの謎を解くため、夏休みに3人で鉄塔を中心に集まっては議論していくのだが、そこら辺は誰が発した言葉だったりがわかりにくい部分はあるものの、そこは荒削りとして勢いが有ってよい。
クライマックスは、ファンタジー的になり、ジブリやアニメ会社製アニメといった感じの見たようなストーリーになって行く辺りは賛否が分かれるであろう。
全体にアニメ的というか、視点が主人公から離れることが多く、アニメを見てきた人の文章って感じなんだろうなあ。クライマックスシーンの視点がかなりわかりにくい。最近、アクションシーンの描写が理解しにくい小説が増えているが、そういう時代なんだろうなあ。何がどうしたという部分が、アニメのああいう感じというのを知っていなければ想像ができない。
友達との友情というところは、全体にドライで軽い。キャラクターもそれほど強く設定されていないので、読みやすいが不満を感じる人もいるだろう。
予想していたよりも密度が濃い小説だったことと、まさかのよく知る浦和あたりの話だったので、個人的に満足感。