堀栄三のレビュー一覧

  • 情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記

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    太平洋戦中は大本営情報参謀として米軍の作戦を次々と予測的中させて「マッカーサー参謀」の異名をとり、戦後は自衛隊情報室長を務めたプロが、その稀有な体験を回顧し、情報に疎い日本の組織の“構造的欠陥”を告発する。

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    2021年05月07日
  • 情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記

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    ネタバレ

    大東亜戦争に関する書籍は数多あるが、本書は『情報』の切り口から先般の戦争を記している。

    当時の大本営が敵国の戦略・戦術をはじめとする情報をどれほど軽視していたたが、当時を回想する形で記されているのでよく分かった。

    その中でも特に印象的だったフレーズは、一つの情報(徴候)に対して、複数の視点から丁寧に分析をしないと致命的な誤りをするということだ。

    現代でも、トランプ政権が誕生した際は多くの米メディアはクリントンを持ち上げ、トランプを非難していた。
    米メディアのフィルターを通して、日本メディアもトランプ劣勢という論調であったが、結果は違った。
    これは米選挙戦に対して、メディアの視点からでは捉

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    2020年06月21日
  • 情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記

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    ネタバレ

    2019年、41冊目です。

    戦後、自衛隊の情報部門の責任者となった元日本軍大本営参謀の堀栄三氏の著作です。文章は、終始第三者が、堀本人について客観的に語る文章体になっている。
    そのことが、情報に価値を置き戦略を立てて生きようとした人間の特性を現わしているかのようです。

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    2020年05月08日
  • 情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記

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    太平洋戦争時に、情報参謀として活躍した堀栄三の回顧録。

    これを読むと、旧陸軍も必ずしも精神論一辺倒ではなかったことがわかる。一方で、こういった人材を生かしきれなかったのは、旧軍だけでなく、現代日本にも通じるものがあるかも。

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    2018年12月20日
  • 情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記

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    昭和19年夏のマリアナ失陥まで、日本軍は米軍の強襲上陸に対してなすすべもなく玉砕を繰り返していたが、9月のペリリュー島戦以降は持久戦で粘り強く戦うようになる。その転換の背景には、大本営情報部で米軍の作戦行動を分析し、現地軍にレポートを提供した堀中佐らの存在があった。彼はフィリピン戦では現地に派遣され、山下軍団の参謀として従軍することになる。

    結局、陸軍はレイテで二ヶ月、ルソンでは組織的戦争だけで四ヶ月、沖縄では三ヶ月の持久戦を戦い、結果として米軍は九州上陸戦の時期を失い、台風シーズンが終わらないまま終戦を迎えることになる。

    持久戦の結果戦争被害はむしろ甚大になったのだから、何が良かったのか

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    2018年12月15日
  • 情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記

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    情報の視点から太平洋戦争を振り返ることができる良書。何が日本を負けに導いたのか、太平洋の島々でなぜ玉砕せねばならなかったのか、情報の視点という新たな視点を得ることができた。

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    2018年11月12日
  • 情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記

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    旧日本軍がどれほど情報を軽視していたか、体験に基づくリアルな記述で身につまされる思い。情報をどう活かすかは自分がどうしたいかという意思とセットであると思う。その意味で、旧日本軍は何を成したかったのかボヤけてみえる。

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    2018年09月11日
  • 情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記

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    気合いと元気だけじゃどうにもならない。
    真摯に冷静になって仕事に取り組みましょう・・・ということ。
    そんなに難しいことは言っていない。

    『彼を知り己を知れば百戦殆うからず』
    『爵禄百金を惜しんで、敵の情を知らざるは不仁の至なり、人の将にあらざるなり、主の佐にあらざるなり、勝の主にあらざるなり』

    “自分たち友軍の戦力を冷静に把握していること、つまり己を知ることである。 ボロ になったものは ボロ と割り切ることである。この場合感情が入ると、独りで将棋を指す作戦課的思考になってしまう。”
    “敵情を知るには人材や金銭を惜しんではいけない、これを惜しむような人間は、将帥でもなく、幕僚でもなく、勝利

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    2018年08月22日
  • 情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記

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    終盤にある、日本敗戦を導いた日本軍の情報の貧弱さを分析した米軍の報告書が、本書の本質を物語っている。
    情報軽視、情報共有の欠落、根拠のない精神論…これらの敗戦の教訓は、今でも様々な場面で参考になると思う。

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    2023年01月29日
  • 情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記

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    同じ主人公が3人称で語られたり、1人称で語られたりして混乱する。内容は面白いのに、文才は感じられない。残念な感じ。
    それにしても大本営中枢の思考・行動様式が我が社の経営陣と瓜二つで嫌になる。自社の能力を客観的に評価できない、競合社の情報収集を軽視する、営業と技術が上に行くほど仲が悪い、精神論が大好き、現場の意見を軽視する、などなど。人材を選抜するシステムに重大な欠陥があるとしか思えない。

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    2019年08月03日
  • 情報なき国家の悲劇 大本営参謀の情報戦記

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    日本軍の情報参謀による回想記。本人筆というのは、その時代の人間の考え方がじかに伝わる。もちろん記憶がうそをつく部分もあろうが、それでも第三者の筆によるものとは違う生の感じがあるだろう。

    本書は戦後40年を経ての出版だが、終戦直後のノートを元にしているらしく割りと細かい部分に記録は渡る。国力の差からいって勝てない戦争ではあったが、日本軍もやるところはやっていた。しかし、やはり官僚的な内向き組織であったとの批判はまぬかれない。また「戦場の霧」とでもいうべきところは、当然、情報畑の著者は強調している。

    理念、戦略も結構だが、外に情報を求めるのは戦争でなくとも基本中の基本だ。

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    2018年11月05日