中島さおりのレビュー一覧
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譲り受けた手芸店を営むジョスリーヌは、愛する夫ジョーとの間に一男一女をもうけ(本当はもう一人女の子が生まれたが、生まれてすぐ亡くなった)、二人とも大人になって独立し、今はジョンと二人で暮らしている。小さな手芸店はほぞ細とではあるが順調で、手芸のブログは好評である。
ジョスリーヌは、いつも宝くじを買い、当たったら何を買うかリストににしていたりする。そして、ある時、本当に高額の宝くじが当たる。小切手にしてもらい、ひっそり持ち帰ったジョスリーヌ。ジョンにも打ち明けていなかった小切手が、ある日ジョンとともに消えてしまう。
宝くじがもたらす運命、洋の東西を問わず、人間の運命の変わり目をひっそりと描く。 -
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ネタバレフランス女性はセクシャル、かつ小さい頃からころから自分の体は自分で守るという意識をもったうえで恋愛をつくりこむ。男性任せではないということだ。また、能力さえあればそれに見合った就業の機会が提供され、一生涯社会的にも自立できるシステムが構築されている。働きながら安心して子育てできる環境が万全であり、寧ろ働かない女性は無能とさえみなされる。男性側には妻を食わせなきゃならないという気負いはなく、主夫業に専念する男性も少なくないようだ。婚姻関係はパスク、事実婚など緩やかな男女の結びつきから始まり必要に迫られれば結婚すればいいという気安さ。なお、フランスでは同一労働同一賃金であり、日本のよう非正規・正規
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今までのフランス出生率関連の書籍のなかでは比較的イイ出来。フランスの出生率の高さは、決して出生率向上を目指した近視眼的な政策からではなく、60年代別からの女性の社会進出を推進する政策や、労働者の権利を守るための法律、68年革命以降のピルの解禁や中絶の合法化、同一労働同一賃金など、非常に重層的に仕組が出来上がったのだと納得。それらは結果的に出生率向上に繋がったのであって、政府はむしろプライベートには干渉しない立場を取っていたようだ。ヨーロッパに比べ、日本が遅れているというのは最近あまり使われない論法だが、ピルの解禁が90年代後半だったことや、男女雇用機会均等法にしても壮絶な闘争の末に勝ち取った権