中島さおりのレビュー一覧

  • 透明性

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    とても難しかった。自分の生きてきた環境から来る根底の哲学とシニカルさが、AIで完全に平等にできない葛藤を少し垣間見ることができてよかった。
    そしてゲームチェンジしてすぐ思考転換できないのは、どんなにトップにいようもみんなそうなんだなという安心があった。

    でも最後、呆気なかったなぁ…あれは本当にそうなのかなぁとも思っちゃった。

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    2025年09月20日
  • 私の欲しいものリスト

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    ネタバレ

    宝くじが当たったことを機に、平凡だった家族の暮らしが崩壊していく物語。

    「ない」ばかり見て夢に固執すると、必要で「あった」ものまで「なくなって」いくこともあるのねと思ったけど、そんな事は頭でわかってても、なくならないとわからないものって多いよね。

    だから「現状に満足できる」って、とてつもなく凄い能力だと思った。

    素敵な表現がたくさん詰まってて、原作を読んだら、もっと面白いんだろうな〜。

    「言葉は、まるで珍しいものででもあるかのように、自分の中にしまっている」

    口数の少ない娘を描写するこの一文は、お気に入りの一つ。

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    2021年10月11日
  • 透明性

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    ・気候変動が悪化して、人々が北欧地域で生活する一方で、ITは発達。
     Googleに行動履歴や閲覧履歴、生体情報という自分に関する
     個人情報を渡すことに承諾すれば、毎月暮らせるだけの収入をもらえて、
     一部の人を覗いて、googleのベーシックインカムに加入している世界
     Googleが国家と肩を並べている状態。


     主人公は、Googleの支配と環境問題への対策として、
     個人情報を人工的な体に写すことによって、
     不死を実現する計画を実行する。

    ・不死にする人は、精神的な価値や地球環境にやさしい生き方をしているか
     とかとか

     お金もってるかとか関係ない
     宗教も国も関係ない。まさ

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    2021年09月30日
  • なぜフランスでは子どもが増えるのか フランス女性のライフスタイル

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    わかりやすく、かつ、事実・統計・見聞きしたことがそれぞれ独立に述べられ、論理的に処理されていたのがよかった。
    そんなに違うかー、という感想。
    問題は歴史を巻き来んで複雑に絡み合ってるのね。。。

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    2013年06月06日
  • なぜフランスでは子どもが増えるのか フランス女性のライフスタイル

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    いわゆる行政における少子化対策を求めてこれを読んだら、ちょっと期待していたのとは内容が異なっていました。もちろん、フランスの教育制度や手当のお話もあるんだけど、メインはフランス女性は母というより女性であるということの意識の高いとかそういう話かな。
    興味深かったのは、フランスでは3歳からの保育学校全入制度と保育園より乳母を雇うのが割と一般的であること。あと、ミクシテという言葉。
    フランスというとボーヴォワールのイメージ(古い)なので、フランス人女性の就業率が高いという話には驚きました。

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    2012年05月21日
  • なぜフランスでは子どもが増えるのか フランス女性のライフスタイル

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    これまでの著作は著者の主観的な要素が比較的多かったように思うけど、本作は史実やデータなども用いて客観的な視点から書かれている。女性に求める母性的な要素を減らすこと、子どもの教育にかかる費用を社会で負担する…などなど色々と女性の出産や子育て促進に向けた提言が紹介されていたけど、アラサーの日本女子としては、女性自身の意識も結構、相手に依存的な部分が多くて、フランス式?を取り入れるに際し先ずは意識改革も必要なんじゃないかと思った次第。

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    2012年02月26日
  • 私の欲しいものリスト

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    実際に自分に起きたら、と考え込んだ。
    狂う世界は怖い。
    大きな変化は怖い。
    ラストにほんの少しほっとした。

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    2025年01月24日
  • 私の欲しいものリスト

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    お金との関係を通じて、幸せとは何か、考えさせてくれる本。
    物語冒頭、自分をとりまく人やものに愛情を注ぎ、満足して暮らす主人公の描写は、いきいきしてて、面白くてどんどん読んでしまう。

    でもそれは、満ち足りてない自分を満ち足りてると信じることであったのかも。
    かといってそれはそれで、悪いわけじゃなく、幸せの一つの形。幸せかどうかは、どの自分を幸せと思おうとするか、にかかってるのかなあ、と思った。

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    2022年05月24日
  • 透明性

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    ありそうな40年後。グーグルが個人情報を管理し自由意志を操作、環境破壊が進んで北欧にしか住めなくなった人類。今このまま手をこまねいていれば、そこにたどり着く。そういう意味では警鐘ではあるよね。

    個人的には”エンドレス・プログラム”は希望しないと思う、永遠の生命がほしいわけではないので。やはり、限りがあるからいいじゃないかな、限りは時には救いになることもあるんじゃないかな、と思う。

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    2021年05月17日
  • 透明性

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    ネタバレ

    環境問題,グローバル企業によるデータの掌握,宗教問題,トランスヒューマニズム,ベーシックインカムといったまさに現代の問題がテーマになっている.不死の存在,預言者の誕生によって,市場第一主義の経済界,権利主義の政治・宗教を完全に解体するのは今の社会へのアンチテーゼであると感じた.タイトルの「透明性」はデータを完全に開示することによって個人が透明になるという意味だが,このような世界でも本当は不死の技術は存在しないということを誰も見抜けなかったというのは皮肉だと感じた.

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    2021年04月14日
  • 透明性

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    フラン人作家マルク・デュガンの『透明性』を読みました。

    一言でいうなれば大金持ちなったテック系ギークである女社長の哲学問答、という中身です。

    ジャンルも設定もSFなのですが、必ずしもSFへの興味や知識は必要ありません。

    2068年の地球を舞台に、強力なテクノロジーを背景に地球上のあらゆる産業、企業を手中に収め、トランスヒューマン(オルダード・カーボンで言うところのスリービング)・・・魂を腐らない鉱物材料で出来た人体そっくりな入れ物に移植して不死を実現させた地球上最高の権力者である女性が、神になる事を拒否し、独裁的権力を否定しつつ、自分の家族や世界の宗教家、政治家、情報機関と対話し、モノロ

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    2020年11月08日
  • なぜフランスでは子どもが増えるのか フランス女性のライフスタイル

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    ネタバレ

    少子高齢化待ったなしの状況でこういう本が読まれるのだろうなとおもうが、フランスの制度の歴史が分かりやすく書かれている。
    著者も書いている通り、全く文化の異なる日本で同じことが導入されるかは難しいが、経済状況の変化から、専業主婦が減り続けていかざるを得ない状況は30年前のフランスと同じかもしれない。どちらかと言えば、低所得階層への出産、育児、教育への各種手当が手厚く国家と雇用主負担の家族手当金庫から拠出されているというのは興味深かった。
    日本では企業が支払っている、家族手当や住宅手当等、家庭維持の為の経費を雇用者と雇用主、及び国家とで管理していると言うしくみはある種公平かもしれない。
    女性の多く

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    2012年02月04日
  • なぜフランスでは子どもが増えるのか フランス女性のライフスタイル

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    [ 内容 ]
    女性がハッピーな国は子どもも増える!?
    その真相を歴史的背景から解き明かす。

    [ 目次 ]
    第1章 フランス人は「セックスレス知らず」か?
    第2章 「恋愛大国」だから子どもが増える?
    第3章 フランスにはなぜ専業主婦がいないのか?
    第4章 婚外子が多いと子どもは増えるのか?
    第5章 フランス人たちはなぜカップルになれるのか?
    第6章 フランスは少子化対策に成功したのか?
    終章 フランスから何が学べるのか

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性

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    2010年12月18日
  • 透明性

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    2060年の近未来を舞台にしたSF小説

    人類から死という概念を解放することを実現した際に起こる未来を描いた作品

    主人公自体が完璧であるような描き方ではなく、家族関係においては不完全さを持っている部分に現実味を感じた。

    最後の種明かしのような部分は結局欺瞞がどこまで蔓延るのか、AIが人間を半分支配しているような印象を受けた(根拠のないような現実を信じすぎているのではないか?人間の判断自体は所詮その程度なのかもしれない。)。

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    2023年07月23日
  • なぜフランスでは子どもが増えるのか フランス女性のライフスタイル

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    フランスではなぜ子供が多いのか、なかなか興味深いことだと思い読み進めてみた。
    ヨーロッパでは今で言う少子化対策が昔から行われていたが、フランスでは特に早くから少子化対策に繋がることを行なっていたという。
    育児は社会全体で支えて行うものであるということが広く国民に浸透し、政府もそれを実行した結果なのだと思う。
    フランスで行ったことを日本でそのまま行うことは、文化的な背景からも無理があるが、一部分を取り入れて実行することは良いのではないかと思う。

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    2023年05月25日
  • 透明性

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    SF。ファンタジー色はほぼなく、現代と現実に沿った設定で、現在でも知られていないだけで、起こっていると言われればそんな気もする。グーグルみたいな会社がグーグルを乗っ取って「選ばれた人」のみしか生きられない社会を作る→大批判→宇宙行き。二十歳くらいから新興宗教の勧誘でしょっちゅう「選ばれた人のみが天国にいける。他は全部地獄」とか堂々とファミレスとか一方的に喚かれた経験が多々あって、もう、全員、●朝●のミサイルに乗っちゃえ♪とか感じた。天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず。義務教育で習うだろ?

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    2022年11月04日
  • 透明性

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    フランスの知識層が書いた「なろう小説」的な感じを受けました。近未来SFの形を取りつつ、環境問題や行き過ぎたデジタル化、拝金主義への危惧と批判など。

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    2021年05月16日
  • 透明性

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    SFなんですかね?翻訳物のSF読むのは多分中学生以来な気がする。アイデアと世界観はとても現代的で良いのだが、ストーリーテリングがイマイチ。オチもまぁよく分からない。

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    2021年02月28日
  • 私の欲しいものリスト

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    ちょうど友人と「年末ジャンボ当たったらどうするー? 」なんて恒例のやり取り交わしたところだったから、タイムリーな1冊とも言える。
    ごく平凡な家庭が突然の大金を手にしたらどうなるか、なんて寓話的なストーリーが、多分この話の肝じゃないよね。
    フランス人作家の小説ってほとんど読んだこと無かったし、 タイトルだけ見て手に取ったから、あとがき読むまで作者は女性だと信じて疑わなかった。
    たぶん、たぶん女性が多かれ少なかれ男性、という性に対して感じているであろう臭み?哀れみ?と憧れを、よくもさらさらと描写できたものだなぁ。

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    2020年12月30日
  • 私の欲しいものリスト

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    全く、想像していた内容とは違っていた。
    もっと、やさしい雰囲気の話なのかと思っていたら、結構シビアというか、衝撃的でした!

    全体的に、本当に、ほんとーにフランスらしさがあふれていました。

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    2018年04月12日