NHK「里海」取材班のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
里山資本主義も読みました。
里山よりも里海のほうが、親近感がわきます。
やはり、どちらかというと山よりも川や海の近くで
生活してきたからかもしれません。
だけではなく。
里海資本論の考え方は、都市も地方も関係なく
全体でできうる考え方だと思うのですが
里山資本主義の言われ方は、都市対地方(田舎)という
間違った対立に取られる部分があると思います。
今住んでいる家の近くは、23区内ですが、近くの川や
畑、森と自然が多く
虫・鳥もたくさん見かけます。やはり自然や多様性
を人間の手によって作り上げていくということが
大事なのではないかと思います。 -
Posted by ブクログ
2015年81冊目
里山資本主義のNHK取材班が今度は里海を調査
里海はSATOUMIとして海外でも認知されている言葉らしい。
里山資本主義は里山にある資源を再度有効活用した生活を紹介したが、
里海では一度死にかけた海をいかに昔の環境に戻し生き返らせるかという点がポイント。
一時期はコンビナートから垂れ流される汚水や生活排水で赤潮でいっぱいになり、
それまでは鯛の海だったのに魚達が生活出来なくなった瀬戸内海。
そんな瀬戸内海を生き返らせたのは牡蠣でありアマモ。
多くの人々の努力でかなりよみがえりつつある瀬戸内海であるが、
まだまだ戻ってはいないそうである。
自然と人間との関係性、将来への環境などについて考えさせられるとともに、
希望をもたせてくれる一冊であった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレだいぶ前に『里山資本主義』は読んでいたのだが、本書はしばらく積ん読状態。。
読み始めてみると、自分にとってとても身近な瀬戸内海をメインに取材がされていて、もっと早く読めばよかったと後悔。
今では、澄んだとてもきれいで美しい瀬戸内海だが、高度経済成長の時代には工業排水や生活排水、埋め立てなどの影響で1年に300回近くの赤潮が当時発生していたとされている。
それが今の状態まで回復してきたのはここ約10年ぐらいである。
公害や排水への意識が高まり、対策がとられてきたのももちろんだが、一番の要因は自然に任せるのではなく、「人が手を加えることで海を健康にし、豊かにするメカニズム」。
西洋的な一神教に基づく考えではなく、八百万の神々を奉ずる多神教に例えて、人間(人為)も自然のシステムの中の一部、八百万の神々の端くれとして機能させることで、自然の中に均衡や多様性を生むことができる、という概念を実証データを基に証明した。
その結果、普段当たり前に見ている、美しい海が瀬戸内に広がっている。
そして海がよみがえると、病を抱えた人もよみがえる効果があった。
お金ではなく、昔ながらのモノが循環する経済もよみがえった。
そしてそれらはこれからの時代の最先端である。
弓削島や因島、向島の例も取り上げられていて、とても身近に感じた。
本書の解説で藻谷さんが引用している『風の谷のナウシカ』の一文がインパクトあった。
「この時代、人は海の恩恵からも見放されていた。海はこの星全体にばらまかれた汚染物質が最後にたどり着く所だったからだ」
たしかに、人が出す廃棄物などの汚染物質が最後にたどり着くのは海である。
そんな状態だった瀬戸内海が、いかに現在の状態まできれいになったのか、本書を読んでとても勉強させられた。 -
Posted by ブクログ
「里山資本主義」に続いてNHK取材班による日本再生の具体論。思えば子供の頃、70年代の記憶では瀬戸内海と言えば石油コンビナートや赤潮の発生など公害によって汚染された海というイメージだった。それが直近の僅か10年間で、驚くほど豊かな海が復活したという。牡蠣やアマモを活用した古来から伝わる智恵によって海水は浄化され、生態系が再び息を吹き返しつつあるという。過疎に悩む地域に若者が戻ってきてあらたな繋がりを生み始めている。里山から始まった新たな資本主義が里海に到り、本当に日本の社会を変えていくのではないかという期待を抱かせる。
少々、良いところばかりを取り上げているのではないかとも思わせるほどの絶賛ぶりなので、もう少し現実に起きている問題点などにも触れてくれるとより理解が深まるのではないかと思う。 -
Posted by ブクログ
唯一神の世界では、海に手を加えるというのは環境破壊である。SATOUMIは牡蠣の養殖することによって海を浄化し、アマモという海藻を増やして豊かな瀬戸内海を取り戻した。つまり海に手を加えることによってより豊かな海を実現して、漁業によって生きる道を開こうとするものです。
少し前に里山資本主義が有名になりましたが、里海資本論はそれを含めてオカネ資本主義に汚染された生き方を再考するきっかけになります。
人類史上、パンデミックは人類の歴史を大きく変化させてきました。3世紀から4世紀にかけての寒冷化が民族大移動を引き起こし、東では漢帝国を滅亡させ、西ではローマ帝国を分断させました。寒冷化は大飢饉をもたらし、免疫力が低下した人類にパンデミックを引き起こさせます。
14世紀のパンデミックも、ミニ氷河期の到来が原因で飢饉に陥り、大元帝国を崩壊させます。神への信仰に疑問を持つ多くの人が宗教改革やルネッサンスを起こすわけです。
こんな時代にこの本は読む価値ありです。今信仰されているマネー資本主義、金融緩和すればデフレから脱却できるとか、新自由主義とか、MMTとか、怪しい信仰は崩壊する可能性があります。こんな時代だからこそ読むべき価値ある一冊と言えます。