長崎に落とされた原爆の日を思う2編。
句碑に刻まれた松尾あつゆきの日記
原爆で亡くなった彼の妻と3人の子、生き残った父と娘一人。
当時を体験し、次の世代へとそれを伝える林京子さんに対する気持ちと、
自分はあの日の現実を聞いて想像するしか出来ないもどかしさ。
被爆者である父が、亡くなるまで結局語ら
...続きを読むなかった8月9日の詳細に思いを馳せる。
亡くなった父の少年時代と養父母とのやり取り、あくまで想像であって、
海外小説の戦争の話。
原爆についての話が多い著者にとって
一番身近な人の被爆の話を聞けなかったのは心残りだね。
もし詳細を父に聞けていれば、この小説はまた違う形になったのかな。