遙洋子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ストーカーに殺されずにすむには、自分も相手を殺すぐらいの覚悟を決めるしかないのかもしれないと思った。何もしてないのになんでこんな目に合うんだって腹が立つし怖いしすごく悔しいと思うけど、運がなかったんだと割り切って必死に戦うしか道がない。
エッセイとして決して読みやすいわけではないんだけど、文面から作者の憤りと想いが強く伝わってくる良い本。
やれる対策は全部やって、家族に相談、周りを屈強な男性で固め、警察に守ってもらっても、隙をついてストーカーはやってきてしまう。
作者が犯人と対峙して車で正面衝突したところ、警察署に乗り込んで署長に啖呵を切るところは、絶対にストーカーなんかに負けるか、こんなや -
Posted by ブクログ
80歳を超えた私の両親はまだ健在だが、今のうちに読めてよかったと思った本。遥洋子が、自分の両親や兄をはじめとした肉親の看取り、友人の介護の後悔を通して、誰にでもやってくる「人生の最後」についての真実を語っていると感じた。
介護の質は、その介護者の「見る」「気づく」「関心を持つ」と言う3つの感性があるかどうかで決まると言うこと、そしてこの3つを持ち合わせている人の方が圧倒的少数派だということ、晩年の数年間の介護の質は、人生そのものを覆せないと言うこと、など、心に残ったフレーズだ。
最後の章にある医師2人によるALSの女性の嘱託殺人事件に触れた内容は示唆に富む。
生きている時間には限りがあ -
Posted by ブクログ
まだ両親は健在だが、将来について心配になってきた今日この頃。今のうちに読むことができて本当によかったと思う本。介護によって、介護した側が不幸になることが多い現実。自分の老いへの準備の必要性。差し迫っていないから受け入れることができるのだと思う。
70代前半の両親は、自分の親は子供が面倒を見るのが当然という時代に生き、「終活」が話題になった頃には、もう少し老いが始まっていて目を背けるように過ごしてきた気がする。相続のことは考えているみたいだけど、介護が必要になった時のことを想像できていない。
母はどちらかが元気なうちは、家で介護するつもり、と言っているが、体格差があり、父は家事をあまりやって -
貴重な描写
介護の暴言の根拠、怒りの元等がリアルに書かれて、理解しやすかった。家族の失敗例をあえて描くことで、自分事として考えさせられた。老老介護時代の必読書(とまでは言わないですが)。
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Posted by ブクログ
司法的な対策を列挙するのみで実際に対策が警察においてどのように運用されているかといった現実的な部分に言及しない類書が特に弁護士の著者には多い。そんな中、当事者の立場から警察の動いてくれなさなどを綴った本書は、対策を講ずる際の心構えを教えてくれる良書。弁護士による著書がケアできない部分を適切に埋めてくれている。
リズムが特徴的な著者の文体は好みが分かれるところ。自分はあまり好きにはなれない。簡潔に過ぎて一部の記述は意味が理解できなかったりした。
被害者の立場で、同性の被害者を勇気付け、厳しく覚悟のあり方を説く本書は、弁護士の著書とは違った意味で実践的であり、必読の書。
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Posted by ブクログ
ストーカーに殺されないようにするには
一体どういう方法を取ればいいのか。
何をしても、最終的に行きつくのは
相手を殺してしまおう、という思考。
そうなる前に、そう思う前に
すべてを終わらせねばなりません。
とはいえ、簡単にそうできるなら、ここまで
ニュースになっていないわけで…。
自分が一体どうストーカーにあったのか。
どう対処して、どうしたのか。
すべて順に書いてくれているので
こういう目にあった場合、対処がとりやすいかと。
とはいえ、ここまできっぱりとするためには
資金もそうですが、時間も必要。
それ以前に、家族にどう理解してもらうか。
読んでいるうちに、己がこういう状態に陥ったら…