石田勇治のレビュー一覧

  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    たいへん読みやすいながら、情報量も適度でナチ政権成立過程がとても分かり易い。
    この手の本の中ではイチオシにしたい。
  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    本書では、1933年のヒトラー内閣成立から1945年のドイツ敗戦までの「ナチ時代」が扱われている。冒頭にて、ナチ体制とは、「民族共同体」という情緒的な概念で絆を作り、それは暴力による一方的なドイツ国民の支配体制でなく、当時の国民を受益者、積極的な担い手とする「合意独裁」であったと要約されている。

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  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    ヒトラーがどのような人物だったのか。
    当時の社会的情勢はどのようだったのか。
    当時の人々はなぜヒトラーを受け入れたのか。
    など、丁寧に説明されており、入門書としてとても良いと思う。
    ホロコーストについても、どのような経緯で行われるようになったのか、書かれており、歴史とは単純なものではないと思う。
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  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    なぜ、なぜ、なぜ。
    議会や民主主義がなぜ葬られたのか。なぜホロコーストは始まってしまったのか。人類の闇に向き合える一冊。
  • ナチスの「手口」と緊急事態条項
    1:緊急事態条項を利用したナチスの手口
    ・ナチスは国民の圧倒的支持ではない。少数派政党。
    ・第一次世界大戦の敗戦と世界恐慌で政治が混乱し、ヒンデンブルク大統領が大統領緊急令を多用した。議会制民主主義に国民が絶望していた。
    ・ナチスは突撃隊という暴力装置を持っていた。その組織がイチャモンを付けて逮捕し...続きを読む
  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    ヒトラーがどのようにしてワイマール共和国のような議会民主制を帯びていた近代国家を、専制国家に仕立て上げ第二次世界大戦を起こしてしまうまでになったのかを仔細に説明してくれています。ナチ党が国会第一党まで上り詰める過程や、ヒンデンブルク大統領からの授権法を採択された後の急進化は、何となくヒトラーがクーデ...続きを読む
  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    この本を読んだ。前にヒトラー系の映画、シンドラーのリストもまあそうか。ホロコーストの本もいくつか読んでいたので「どうして独裁政権が誕生したのか」というポイントにいて興味を持って読んでいた。就業率の改善のために女性を家庭に押し込める。それによって出産率も上げる。優性遺伝の。そこにあるのは、なんかよくな...続きを読む
  • ナチスの「手口」と緊急事態条項
    緊急事態条項の歴史的な危うさについて、ひとまづ簡単に飲み込むための入門編、みたいな本だった。大変読みやすく、そしてわかりやすかった。

    220頁
    <一九七〇年五月八日、終戦二五周年記念式典でのブラント首相の演説>
     今から二五年前のあのときに、多くのドイツ人が個人的あるいは国民的な苦しみと感じていた...続きを読む
  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    とても流れが読みやすかった。
    そもそものヴェルサイユ体制で独裁に近い形になって、それをヒトラーが強化したので帝国になってしまったのだ。
    ヒトラーはいいこともした、と言う人もいるらしいが、その裏には分断された者たちへの弾圧があったのもわかった。
    読んでいてとても勉強になりました。
  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    ヒトラーの台頭、いかにしてドイツ6600万人の人間が、自由、脳、生命を独裁者に擲ったかを歴史から学ぶ。前は「ボヘミアの上等兵」は世論の支持を得てドイツを手中に収めたと考えていたが、実態はもう少し複雑だった。

    ヒトラーがレイシストであることはドイツ人誰もが知っており、彼に政権を握らせてはならないと考...続きを読む
  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    面白かったー!!!ナチスが政権を得ていく過程や、ホロコーストに至った過程などが時系列で丁寧に説明されていて、断片的な知識が一体になった感があります
    以下 初めて知ったことや印象的だったこと(ネタバレかも?)




    ・政権獲得の過程で農民にアプローチした(ここだけ見ればトランプ氏の政権獲得過程とも似...続きを読む
  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    ヒトラーがどのようにして議会制民主主義を廃して独裁を成し得たのか、そしてユダヤ人の抹殺がなぜ起き得たのかが解説されている。
    ナチスが政権を取れたのは国民に圧倒的に支持されていたわけではなくそれぞれの勢力の思惑によるところがあり、ドイツ国民の多数がヒトラーに熱狂していくのはその後の話。もともとある行政...続きを読む
  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    本書はドイツにおいてナチ党(国家社会主義ドイツ労働者党)の党首アドルフ・ヒトラーが政権を担っていた1933年から1945年、いわゆるナチ時代及びそこに至るまでの過程を取り上げたものである。
    筆者の石田勇治は東京大学大学院教授、近現代ドイツの研究者であり、本書以外にも『ナチスの「手口」と緊急事態条項』...続きを読む
  • ナチスの「手口」と緊急事態条項
    ドイツの20世紀の経験と緊急事態法制について、かなり深く解説している。対談形式なので分かりやすく、貴重な本である。参考文献も巻末にあり、これもまたよし。
  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    ひどい差別思想で初めは集会が禁止されていたナチ党。ベルサイユ条約への国民の怒りに取り入り、右翼左翼に激しくふれる地方都市バイエルンでの一揆(失敗)、逮捕(名誉監獄)を経て30%超の支持獲得に至り、保守派大御所のヒンデンブルクと連携する、本来その程度の支持ならありえない首相指名獲得を得る。。。共産主義...続きを読む
  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    ヒトラーの首相就任以降の物事の進み方のスピードに改めて驚かされる。
    あと、そうする意図はないつもりだが、どうしても安倍政権との共通点を随所に見つけてしまう。
    個人的には、ナチ時代のドイツ国民がユダヤ人迫害に声をあげなかった理由が興味深かった。

    ・人口の1%にも満たないユダヤ人のことはドイツ国民にと...続きを読む
  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    冒険屋書店の選書で購入

    第一次世界大戦後のドイツで、なぜヒトラーがあそこまでの独裁国家を築けたのか?

    第一次世界大戦に従軍したヒトラーが、いかに成り上がっていったのかをわかりやすく解説している。

    あそこまでユダヤ人を忌み嫌ったのはなぜなのか?
    ホロコーストを続けられたのはなぜなのか?

    が、わ...続きを読む
  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    ヒトラーの生涯と、ナチの成立・支配と戦時下の状況が詳説されている。
    難しい用語が少なく、歴史に疎い私にはありがたかった。
    教科書では精々数ページしか書かれないことの詳細を知るのは楽しかった。
  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    ★★★2021年10月★★★


    なんの特色もない人だったヒトラーが、何故あのような災禍を人類にもたらすことになったのか。そういうことが知りたくてこの本を手に取った。
    第一次世界大戦の敗戦から丁寧に描かれている。
    印象に残ったフレーズを以下に記す。


    P51 宣伝は永久に大衆だけに向けられるべきで...続きを読む
  • ヒトラーとナチ・ドイツ
    第一次大戦後の混乱期のドイツで、ヒトラーが権力を握るに至るまでの過程が詳細に書かれている。かつての暴力革命路線を変更し、選挙政治で政権獲得を目指す方向へ舵を切ったナチスが、様々な偶然の要素が重なって政権を取るに至る。ひとたび実権を握ると、全権委任法を成立させて立法機能を自らの手中に収め、反対勢力に対...続きを読む