堀本研子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
2009年のインフルエンザのパンデミックの恐れがあったときに出版された本。
当時多くの書籍が、インフルエンザウイルスを防ぐハウツーの本多かった中、本書はウイルスと免疫の関係、ウイルスの増殖やタミフルなどの薬の仕組みなお、ブルーバックスらしく原理等を明らかにして、対策を提示している。
今回のH1N1型、非常に怖いといわれている鳥インフルエンザのH5N1型などの違いや現在の医学の2009年時点での最前線がわかった。高校生物程度の基礎知識は必要だが、逆に言えば、基礎知識をもったうえで、ウイルスの原理原則がわかれば対策もとりやすいと思う。類書に比べて難しいが、読むことができれば非常に有益な本になる -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
21世紀のパンデミック(世界的大流行)が突如発生、ウイルスは瞬く間に世界に伝播した。
はたして新型ウイルスは、人類を脅かす存在なのか。
ロベルト・コッホ賞を受賞した世界的権威らが、最新の研究成果をもとに、インフルエンザウイルスにまつわるさまざまなミステリーを解き明かす。
[ 目次 ]
第1章 パンデミック発生!
第2章 インフルエンザウイルスはどのように感染するのか?
第3章 「種の壁」を越えた感染はなぜ起きるのか?
第4章 ウイルスの病原性が突如強まるのはなぜか?
第5章 H5N1亜型ウイルスがパンデミックを起こす可能性はあるのか?
第6章 スペイン風邪は、なぜ史上最悪の被害 -
Posted by ブクログ
新型インフルエンザの流行が懸念されるこの頃。
本書はインフルエンザ基礎研究の第一人者の一人が、一般向けに新型インフルエンザやインフルエンザ一般についてわかりやすくまとめたもの。
最新の研究結果も、理解しやすいストーリーとともに提供している。
Natureを初めとして、トップクラスの雑誌に多くの論文を発表し、多忙を極めているに違いない著者、河岡義裕氏。実際にまとめたのは、研究室の堀本研子氏であり、ブルーバックスの編集者であるとのことだが、「新型インフルエンザは季節性インフルエンザと同程度にしか怖くない」という世評に警鐘を鳴らそうとの本書の意図は意義深い。
図版も豊富だし、インフルエンザについて