ロマン・プエルトラスのレビュー一覧

  • エッフェル塔くらい大きな雲を呑んでしまった少女

    Posted by ブクログ

    フランスの床屋にやってきた空港管制官が話し始めた。空港にビキニのプロヴィダンス・デュポアがやってきて「これから飛ぶから離陸許可がほしい」。プロヴィダンスはモロッコで重病でずっと入院している少女ザヘラを引き取り、フランスで手術を受ける予定だった。プロヴィダンスは、飛行機を使わずに自ら飛ぶと言う。

    『IKEAのタンス』の作家の2作目。管制官の伝聞から何が起こっているのかよくわからないまま進んでいき、結構速いうちに「はい、おわり」と終わろうとして、おいおいおい、となる。

    プロヴィダンスは火山の爆発で飛ばない飛行機に苛立ち、パリ中を走り回って飛行術を習得するために奔走する。『IKEAのタンス』と同様に、昔ながらの冒険活劇に、フランスの国柄なのか、この作家独特なのかわからんが、章が始まってしばらくのデタラメの羅列を意味がわからなくてもなんとなく楽しむというタイプの話。

    ただまあ、前作に比べると途中で展開がネタが切れた感じで、無理やりバッサと切ってみたりするし、最後に至ってはすべてをひっくり返すあたりはいかがなものか。

    まあ、こういうデタラメを書ける日本の作家って意外に少ないし、そもそも編集が許さないんだろうなというところは残念だが、普通に2作目の呪縛のようなものに引っかかってしまっているので、3作目以降に期待したい。しかし、もう翻訳は全然出せない時代になったっぽいからもう無理かも。

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    2026年03月17日