青木富太郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
フビライ・ハーンは、現在この世界にいる、いや、今までにこの世界にいた王の中で最も偉大な王。モンゴル帝国の都ハンバリク(中国名:大都、現在の北京)。
ザイトゥーン(泉州)。膨大な胡椒が運び込まれている世界最大の港。高価な宝石や大粒の真珠を積んだインド船が次々とやってくる。アレクサンドリアの100倍の数の船が入港している。
プレスター・ジョン(キリスト教徒の王)はモンゴル高原の覇者だったが、チンギス・ハーンとの戦いに負けて戦死してしまい、プレスター・ジョンの王国もモンゴル帝国に併合されてしまった。
ジパング。マンズ(中国の南)から東へ1500マイルの大洋中にある。とても大きな島。住民は皮膚の -
Posted by ブクログ
『東方見聞録』を読んでみる日が来ようとは…!笑
本書は1978年刊同名タイトルを昨年復刊したものらしく、新たに加わった解説も相まって読みやすかった。実際仕えていたとはいえフビライ・ハン(以下本文に倣い、大ハーン)を必要以上に崇拝していたり(「君主のうちの大君主」)、旅行先の描写も誇張されていそうで胡散臭さはあったけど、国外どころかアジア方面なんて未知の領域だったヨーロッパ人にはこれが全てだったんだろうな。
マルコ・ポーロ(以下、ポーロ)は故郷ヴェニスへの帰還後、国同士の小競り合いに巻き込まれて1年間捕虜として獄中にいた。その間同室だった大衆作家に、自身が旅してきたアジア諸国(日本・東南アジア -
Posted by ブクログ
13世紀の中央アジア、中国、東南アジア、インド・・マダガスカル島まで。
マダガスカル島にたくさんの象がいて、象牙の輸出が最大産業?????、なんてことが書かれているから、そうか昔はマダガスカルにも象がいて、でも人間が滅ぼしてしまったんだな、と一瞬思ったが、そんなはずはないとちょっと調べてみたら、大きな勘違いだった、ということ。マルコがモガディシュあたりを誤記して、しかも島だと書いたものだから後世の探検家がマダガスカル島を「発見」したときにこれが、これがマルコの書いた島だと勘違いしたという。
幾つかの間違いはあるかもしれないが、ほとんど事実だと研究者は言っている。13世紀の世界が、生き