岩下慶一のレビュー一覧
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マインドフルネスの効用と米国での受け取られ方を知るための本である。宗教ではなく科学に基づくツールとしてのマインドフルネスとそれを支える慈愛のココロの大事さについて米国の企業での導入の例を通してレポートしたのが本書である。
仏教と切り離されて広まる事で様々な解釈が生まれているヴィパサナー冥想とマインドフルネスであるが、本書の定義はキリスト教をベースとした人々から見た見方であることには注意が必要である。サンガというものの存在自体に全く触れていない。無宗教と言う名前の神道と形ばかりの葬式仏教からの視点に比べれば分かりやすいとも言えるのだが。
第三次産業のさらに上を行く第四次産業とも言えそうな、クリエ -
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「瞑想」というと、どうしても宗教的な”胡散臭さ”を感じて、一部の著名な経営者やスポーツ選手など、激烈なストレス環境下にある人だけが行う「特別な世界」のものだと思っていた…本書を読むまでは。
瞑想によって得られる「マインドフルネス」とは、過去の呪縛や未来への不安から自己を解放し、思考を保留して「今、ここにいる自己」をありのままに許容することによる「心の気づき」である。マインドフルネスは様々な研究機関によって、ストレス低減や集中力向上、さらには他者への慈悲の心を育むことが科学的に実証されており、Googleやパタゴニア、フォードといった名だたる企業が社内研修として組織的に瞑想を取り入れ、生産性向 -
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金持ちが金持ちであり続ける考えたと姿勢とは何だろうか。本著では、金融教育とフィナンシャルIQを高め、常に学び続けることが重要だと主張し一貫して説く。
本著では、お金のために働くのではなく、“お金を働かせる”ことの重要性。すなわち、自分自身の時間を切り売りするのではなく、お金自体が生み出すキャッシュフローや仕組み作り(資産の購入と運用)を優先せよと主張する。これは、正しい。ただ、そのお金に動いて貰う場所を誤ると結局は資産が増えるどころか、マイナスになってしまう。本著では自分の頭で学習して、金融とは何かを知り、考え続けろと説く。それ以外には無いのだ。現代(2025)においてセミナーも時代遅れなって -
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Posted by ブクログ
NHKの英語講座でマインドフルネスの話題が出てたので、今アメリカでどんな様子なのか気になって読んでみた。知りたいことは概ねカバーされていて、一応の目的は達した。ただムーブメントの一部を(やや誇張ぎみに)取り上げている印象で、全体像が描かれているようには見えなかった。
マインドフルネスとは瞑想から宗教的要素を外したとの事だが、そのベースとなる精神は上座部仏教そのものであり、全然宗教色が抜けていない。常に今この時に集中し過去に執着しない事、物事は絶えず変化する事、怒りは精神の敗北であること、慈悲の精神等どれもブッダの教えの核心である。
マインドフルネスを知ることで、逆にもう一度仏教を勉強したくなっ