・公式を操作する方法を身につければ、本来なら一生懸命考えないと解けないような問題をほとんど自動的に解くことができる。
ちょうど車の運転を身につければ徒歩では大変な苦労をしないと行けないような場所に気楽に簡単に行くことができるのと同じだ。
このように数学は、素手では歯が立たないようなことをするための道具なのだから、数学を知れば知るほど生活は楽になる。
だから数学はわたしたちの頭や手足を助け、スーパーマンの種族を生みだすかもしれない。
あなたはこう言うかもしれない。「でもわたしは歩くのが好きで、いつもいつも車に乗っていたくはない。話をするのも好きで、いつもいつも抽象的な記号を使いたくはない。」ならばこう言っておこう。歩いたり話をしたりして楽しんでも、ぜんぜんかまわないけれど厄介な課題が出てきたら使える道具をすべて使うように。そうしないと手も足も出ないから。
さらに、もし技術者になって橋か何かを作りたいなら、数学を知っておかないといけない。老後に十分な収入を受け取るためにいくら貯金をすればいいかを計算したいなら、公式を使いなさい。
借金をしたときやローンで買い物をしたときに本当はいくら金利を払うことになるかを知りたければ、公式を使いなさい。それらは代数学の公式だということを覚えておいてほしい。算数だけでは解けない問題もあるのだから!
少し努力して学べば頼りんある、役にたつ素晴らしい公式をいくつか知れば、あなたはきっと驚くだろう。
いまの世界の問題は、わたしたちが数学を知りすぎていることではなく、むしろまだ十分に知っていないことだ。心理学や社会学などじ、重要な分野には、強力な数学的方法がまだない。
(中略)
科学と数学は、洪水や落雷や病気など、物理的な危険からわたしたちを守ってくれるだけでなく、その中に哲学を持っていて、それがわたしたちを自分たちのいいかげんで間違った考えから守ってくれる。そして注意深く調べさえすれば、あらゆる悪から完全に守ってくれるトーテムポールにもなるのだ。