土屋惠一郎のレビュー一覧

  • NHK「100分de名著」ブックス 世阿弥 風姿花伝

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    珍しきが花。新しいものを取り入れていく、新しいものこそおもしろい。
    初心忘るべからず。人生にはいくつも初心があること。老いてこそ、基本に忠実に、規範から自由になることができる。
    離見の知。目は前を見て、心は後ろに置く。客観的に自分を見ること。
    秘すれば花。勝負の波をつかむため、常に準備すること。自分を模倣しないこと。自分を壊していく勇気。乗り越えていく期待を持つこと。自己の更新を続けること。

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    2023年08月12日
  • NHK「100分de名著」ブックス 世阿弥 風姿花伝

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    世阿弥かっこいい。晩年の父親の姿を観て「これぞ」と評せる親子、あるいは師弟の関係もかっこいい。
    著者の能への熱量も凄い。読んだら一回能を見に行ってみるか、となる。NHKオンデマンドには放送回がアップされてなさそうでした。残念。
    ところで風姿花伝は世に出ましたが、世界にはまだ世に出ていない『先祖伝来の書物』みたいなのが脈々と受け継がれていたりするのでしょうか。ロマン。

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    2022年12月17日
  • NHK「100分de名著」ブックス 世阿弥 風姿花伝

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    ネタバレ

    「風姿花伝」は「初心忘れるべからず」という言葉の元になった本なので、内容を知りたくて読んだ本。世阿弥の考えが、ドラッカーのイノベーションの理論と共通しているという話が印象に残った。この本を読んで「勝負事には切り札を用意しておく」というところが参考になった。「風姿花伝」は能について書かれた本だが、仕事や他のことにも応用できることが書かれていて読んで良かった。この本を読んで、能の世界のことを知ることができて良かった。

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    2019年10月03日
  • NHK「100分de名著」ブックス 世阿弥 風姿花伝

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    宮本武蔵『五輪書』の100分で名著があまりに面白かったので、流れで買って長らく積読にされていたのをようやく読んだ。『風姿花伝』をもっと読み込んだ内容を期待していただけに、個人的には、微妙だった。冒頭、「マーケットを生き抜く戦略論」として読めるとして、ドラッカーの『マネジメント』にも書いてあることが600年以上昔の『風姿花伝』にも書いてあるということが言われているが、書いてあることが同じなら、『マネジメント』を読むかなと思う。現代を生き抜く知恵ではなくて、現代が完全に失ってしまった「能楽論」として読んでほしかった。

    それでもやはり、内容として面白い部分はある。「初心忘るべからず」の解釈なんか、

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    2025年07月24日
  • NHK「100分de名著」ブックス 世阿弥 風姿花伝

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    世阿弥の有名な金言「珍しきが花」「初心忘るべからず」「離見の見」「秘すれば花」に絞って、現代人にも通じる人生論がまとめられている。実際のところ、4つの金言のうち2つは「風姿花伝」ではなく「花鏡」からの言葉なので、注意が必要。

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    2024年04月21日
  • NHK「100分de名著」ブックス 世阿弥 風姿花伝

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    ネタバレ

    『風姿花伝』には、能役者としての稽古の積み方や年の重ね方が、一つのシステムとして極めて具体的に書かれています。その背景に私は、「才能はありのままに任せればよいのではない。才能は作られるものだ」という世阿弥の信念を見ます。
     天性の才能というものはもちろんあるでしょう。世阿弥もそれを認めていました。しかし一方で、努力することでつくられる才能もある。正しく稽古すれば才能は開花する。そう世阿弥は書いていました。
     このことを思うと、近代の小説家正宗白鳥の逸話をいつも思い出します。白鳥はある編集者に小説家になるようにすすめます。その編集者は、「才能がないので」と答えました。白鳥はそれに対して「才能なん

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    2022年10月11日
  • NHK「100分de名著」ブックス 世阿弥 風姿花伝

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    世阿弥が、能の変換期に属した人間だったために、風姿花伝が必要だったということが面白かった。
    それまでの神社に属する、年功序列的な価値観ではなく、貴族にいかに気に入られるかの人気商売であり、なおかつ実力のあるものが評価される、その不安定な時代に、生き抜くために、自分の子孫のための秘伝の書(ある意味今の日本の年功序列がくずれ、実力主義に変化してきている(将来が保障されない)サラリーマンにたいするノウハウ本のようなもの)と解釈すると面白かった。
    実際この本では、シュンペーターやドラッカーなどを引き合いにだし、当時のイノベーションを起こしたという解釈をしている。

    また、能を新たに作る際に、複式夢幻能

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    2016年12月08日
  • NHK「100分de名著」ブックス 世阿弥 風姿花伝

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    ■珍しきが花
    ・「花=おもしろさ=珍しさ」は同じこと
    ・住する所なきを、まず花と知るべし
     →常に更新し続けろ。自分の成功体験を再現しようと思うな。
    ・古い文学作品を能の「舞台」で演じた。これは当時の日本では革命だった。
    ・能に「夢」と「旅」のパターンを取り入れた。

    ■初心
    ・時分(一瞬)の花、まことの花

    7歳:型にはめず、のびのびと(自分のコピーを作るな。子供の個性を引き出せ)
    12・13歳:存在自体が花。しかし時分の花。
    17・18歳:最初の難関(声変わりとか)
    24・25歳:初心(声も安定し、体も安定する)


    ・初心忘るべからず
    3つある。「是非」「時時」「老後」

    老後の

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    2016年12月04日