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新しきが「花」である
室町時代、芸能の厳しい競争社会を生き抜いて能を大成した世阿弥の言葉は、戦略的人生論や創造的精神に満ちている。「秘すれば花」「初心忘るべからず」など代表的金言を読み解きながら、試練に打ち勝ち、自己を更新しつづける奥義を学ぶ。テキスト時にはない新規図版、ブックス特別章なども収載。
[内容]
はじめに マーケットを生き抜く戦略論
第1章 珍しきが花
第2章 初心忘るべからず
第3章 離見の見
第4章 秘すれば花
能と世阿弥 関連年表
ブックス特別章 能を見に行く
あとがき──テレビの後で
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
\\ こんなにも面白い世界があったんだ✨️ //
100分de名著がマンツーマンで教えてくれる✧
『世阿弥風姿花伝の世界✨️』
◇◇◇◇◇◇
【タイトル】NHK100分de名著Books世阿弥風姿花伝
【 著者 】土屋恵一
【 出版社 】NHK出版
◇◇◇◇◇◇
うわぁ。古典かぁ。
難しそう。。。
ちらり。
あれぇ?⋯読める。
しかも面白いぞ!✨️
こんな風にして始まった、
私と100分de名著の世界(笑)
◇◇◇◇◇◇
読む前までは古典の大切は感じつつ、いつか読もう。と、遠巻きに見ていた世界でした。
しかし、こんなにも間口を広く、
Welcomeをしてくれているなんて✨️
もっと早く勇気を出して
100分de名著に会いに行けばよかったな、なんて思うほど!
今回は世阿弥『風姿花伝』の世界にLET'S GO!☆
◇◇◇◇◇◇
これは室町時代に『世阿弥』という人が、
芸術という市場をどう勝ち抜いていくか
を記した『戦略論』。
世界をひとつのマーケットとして捉え、
どう振る舞い、どう勝って生き残るかを考えたもの。
そしてこれは秘伝として、先祖代々受け継がれ
明治時代にようやく一般解禁されたんですって。
◇◇◇◇◇◇
まず、能というのは室町時代に世阿弥によって大成されたもの。
源流は奈良時代に中国から伝来した散楽。
散楽⇨雑技。曲芸やものまね芸。
そこに日本の元々あった滑稽な演技と融合し、平安〜鎌倉時代に猿楽になった。これが能の母体になったという。
◇◇◇◇◇◇
世阿弥が大事にしたもの。
それは、
人々を感動させる仕組み
新しいものや珍しいものこそ花
『珍しいが花』という考え。
能にとって最も大切なものを、
『花』という言葉で象徴しました。
新しいこと、珍しいこと。が大事なんだ。と。
◇◇◇◇◇◇
そして能の世界の人生を七段階に分け、
3つの初心がある事を記している。
これ能の世界のことだけど、
現代の世界にも当てはまるんです!
世阿弥は50有余。
50歳台を7段階目に設定しているんですが、
そこまでで忘れちゃならない初心が3つも!!
これめちゃめちゃためになります!!
◇◇◇◇◇◇
またその他にも
・幽玄
・一調ニ機三声
・時節感当
・我見と離見
・男時、女時
という考え方を大事にするんだよ!と
教えてくれていて、
もう、見どころいっぱい!
盛りだくさん✨️
知らなかった世界を知る面白さ。
しかもそれが、『面白い』『興味深い』で繋がっていく!
100分de名著Books世阿弥『風姿花伝』の世界✧
ぜひみなさまもお手に取りくださいませ✨️
◇◇◇◇◇◇
ドラッカーのイノベーション理論との共通点
人々を感動させる仕組み
新しいものや珍しいものこそ花
=珍しいが花
能は今からおよそ六百年前、室町時代に世阿弥によって太成された
源流は奈良時代に中国から伝来した散楽
散楽⇨雑技。曲芸やものまね芸。
そこに日本の元々あった滑稽な演技と融合し、平安〜鎌倉時代に猿楽になった。能の母体。
能にとって最も大切なものを、花という言葉で象徴しました。新しいこと、珍しいこと。
能楽者の人生について、七歳、十二、三歳、少年期、稚児としての美しさがはっきり表してくる時期。この頃の花は本当の花ではない。そのとき限りの花なのだ。次にやってくるのが青年期、十七、八歳ごろ。人生で最初の関門がやってくる。声変わり。そして二十四、五歳。次にやってくるのが三十四、五歳。能の絶頂である。まことの花。四十歳を過ぎれば、あとは下がるばかり。五十余り、父、観阿弥の姿を思い出す。
幽玄に演じよ。いかにも高貴で、尊敬を集めているさま。これを幽玄。とにかく美しくて、しとやかな姿が幽玄。優美な言葉遣い、謡、舞も幽玄である。趣の美しさを忘れずに演じれば、鬼の幽玄になる。序破急。もともと雅楽にあった音楽や舞などの形式上の三区分を表す言葉。一調ニ機三声。能楽者が舞台で声を発する際、笛によって調子を調え(一調)、機会をうかがい(二機)、目を閉じて息を溜めて、それから声を出すとよい(三声)。軽々と機を待ちて、その場の機時節感と、役者が舞台に出ていくときの、そのタイミングについて。にさらりと溶け込んで舞うのがよい。場というものは生き物。いろいろな人がいて、いろいろなリズムがある。その波動の中に自分が入り、それと一体になることによって初めて、その世界を自分のものにできる。
時節感当、役者が舞台に出ていくときのそのタイミングについて、世阿弥が語った言葉。離見の見。見所から見る自分の姿を常に意識せよ。我見ではなく、離見で見たときに初めて、本当の自分の姿を見極めることができる。学研ではなく、理研こそ、本来私たちが人間や社会に対して持つべきものなのではないか。 一日の勝負のうちには、必ず勝負の波というものがあります。向こうに勢いがある時もあれば、こちらに勢いがある時もある。こちらに勢いがあるときを男時、向こうに勢いがあるときを女時。
脳という言葉。
歌、舞、物語の三要素を含む。
世阿弥は今日考えられる芸術家というイメージではなく、乞食として差別されていた。
能の転換期、年功序列の組織から、人気という外部評価による組織へと変わった。
もう一つは、パトロンが変化した。
安定から競争へ、村落共同体から都市の文化へ。
Posted by ブクログ
心に残ったところ
「自分のの周りで起こっているさまざまなことを、自分とは関係のないものとして考えるのではなく、…自分から突き放すというよりは、常に自分もそこに関わっていくという態度です。」
「たいていの場合、ある人の人気が出れば、自分は違うことをやろうと思うでしょう。ところが世阿弥は違いました。なぜそれが人気があるのかを見極めた上で、それも自らの中に取り入れた。普通なら、相手を妬んだり、あえて無視しようとするのではないかと思うところですが、…すなわち「我見」でなく「離見」こそ、本来私たちが人間や社会に対して持つべきものではないか。」
まさに、私に言われている大事な言葉だと感じた。上手くいっている人のいいところは、真摯に学ぶ姿勢を持って接して、自分を高めることに使っていきたい。
Posted by ブクログ
宮本武蔵『五輪書』の100分で名著があまりに面白かったので、流れで買って長らく積読にされていたのをようやく読んだ。『風姿花伝』をもっと読み込んだ内容を期待していただけに、個人的には、微妙だった。冒頭、「マーケットを生き抜く戦略論」として読めるとして、ドラッカーの『マネジメント』にも書いてあることが600年以上昔の『風姿花伝』にも書いてあるということが言われているが、書いてあることが同じなら、『マネジメント』を読むかなと思う。現代を生き抜く知恵ではなくて、現代が完全に失ってしまった「能楽論」として読んでほしかった。
それでもやはり、内容として面白い部分はある。「初心忘るべからず」の解釈なんか、特に面白かった。
その時分々々の一体々々を習ひ渉りて、また、老後の風体に似合ふことを習ふは、老後の初心なり。(p50)
筆者も言っている通り、「初心」というと、昔の始めたばかりの頃の若い気持ちを忘れないというようなイメージもちがちだけれども、世阿弥が言っていたのはそういう意味ではない。「老後の初心」という言葉からも分かる通り、生きていれば、常にその時その瞬間が「初めて」なのである。
言われてみれば当たり前だけれども、50歳の誕生日を迎えた人にとって、50歳は初の経験である。世阿弥が言っているのは、今この瞬間は、常に初めてであるという心を忘れるなということなのだ。このあたり、原典を読む価値あるなあ、と思った。
さらに面白かったのは、「幽玄」の説明。
まづ、童形なれば、なにとしたるも幽玄なり。(p75)
「幽玄」といえば、何となく日本の古典の芸能が持つ雰囲気で奥深い感じがする。筆者によれば、古典よろしく、「幽玄」を定義する文というのはなく、何が「幽玄」であるのか、色々な具体例を挙げているらしい。そのうちの一つが上の文。
要するに、「十二、三歳ころの稚児の姿」は、その姿だけで「幽玄」らしい。ちょっとコトバンクで調べてみると、「幽玄」は、「能楽では、初め美しく柔和な風情をさしていったが、後、静寂で枯淡な風情をもいうようになった」とされて、一般的な意味として「物事の趣が奥深くはかりしれないこと。また、そのさま」と『デジタル大辞泉』に出てくる。絶対に違うと思う。
世阿弥自身、十二、三歳の頃に足利義満に見初められて出世したという。筆者も男色の話に触れているが、もっと直接的で、視覚的、身体的な感覚を持ったものだったんじゃないかと思う。
この辺り、ものすごく言葉のイメージが変わった。
というわけで、『風姿花伝』は、読んだらきっと面白そうだなぁ、と思うところはたくさんあった。ただ、いかんせん著者の能に対する愛と、現代にも通じるが強すぎて、乗り切れない。ラストの能楽堂に通おうと、能をプロデュースしようのくだりは、さすがに読み飛ばしてしまった。
「珍しきが花」「初心忘るべからず」「離見の見」「秘すれば花」など、一度くらいは聞いたことがある有名な文句を中心に扱ってくれているので、ちょっと詳しくなれる感があっていい。武術をかじっている人間からすると「序破急」とかも面白かった。そういったところだけ、つまみ食いするには、とてもいい本だと思う。
Posted by ブクログ
世阿弥が、能の変換期に属した人間だったために、風姿花伝が必要だったということが面白かった。
それまでの神社に属する、年功序列的な価値観ではなく、貴族にいかに気に入られるかの人気商売であり、なおかつ実力のあるものが評価される、その不安定な時代に、生き抜くために、自分の子孫のための秘伝の書(ある意味今の日本の年功序列がくずれ、実力主義に変化してきている(将来が保障されない)サラリーマンにたいするノウハウ本のようなもの)と解釈すると面白かった。
実際この本では、シュンペーターやドラッカーなどを引き合いにだし、当時のイノベーションを起こしたという解釈をしている。
また、能を新たに作る際に、複式夢幻能という構造をつくったことで、量産が可能になったということも面白い。夢と舞、リアリティーがありながら美しさを至上とする価値観など、エンターテイメントとしての側面が当時は色濃くあって、現在感じている難解で少し眠い伝統に凝り固まったお芸術ということからはかけ離れているという切り口が良かった。
Posted by ブクログ
■珍しきが花
・「花=おもしろさ=珍しさ」は同じこと
・住する所なきを、まず花と知るべし
→常に更新し続けろ。自分の成功体験を再現しようと思うな。
・古い文学作品を能の「舞台」で演じた。これは当時の日本では革命だった。
・能に「夢」と「旅」のパターンを取り入れた。
■初心
・時分(一瞬)の花、まことの花
7歳:型にはめず、のびのびと(自分のコピーを作るな。子供の個性を引き出せ)
12・13歳:存在自体が花。しかし時分の花。
17・18歳:最初の難関(声変わりとか)
24・25歳:初心(声も安定し、体も安定する)
・初心忘るべからず
3つある。「是非」「時時」「老後」
老後の初心
=その歳に合った生き方をする。若ぶるな。
満開の花は無理でも、老いた木の一輪の花を目指す。
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