アルベルト・アンジェラのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレこの本は文句なしにすごく面白かった!トラヤヌス帝時代のローマ帝国にて一枚の硬貨が人の手から手へと渡って「旅行」する様子を小説風に追いながら、当時の風俗や法制度、人々の生活などをつぶさに観察していく。国境の要塞、船旅、首都ローマのにぎわい、国際色豊かな植民市、戦争や戦車競技、産業、商業、奴隷労働、食事、ロマンス…。話題は尽きない。そして何より文章がうまいのだ。スリル満点の戦車レースや戦闘の部分は思わず手に汗握って読みふけってしまったし、男と女の出会いにはどきどきするし、当時の様々なお土産品の解説なんかは想像が膨らんで実際に手に取ってみたくなる。
発掘調査や碑文などの膨大な研究結果をこのような読みやすく面白い文章で、それも600ページ超の大ボリュームで堪能できるのだが、まだまだ足りない、読みたいと思わされる当たりローマ帝国の広大さと文化の豊かさを実感できる。著者の他の本も読んでみようと思う。 -
Posted by ブクログ
これは面白い!
古代ローマの生活はどのようなものだったか? それをこの本では早朝から夜更けまで、ローマ市内を散策するという体裁で、疑似体験できる構造になっている。作者のアルベルト・アンジェラはテレビの教育番組に関わっていたらしく、だからこそ、このような奇抜でありながら好奇心を満足させてくれる本を書くことができたのだろう。
ローマで行われていたほぼ全てのこと、衣食住、エンターテイメント、政治、経済、建設、セックスに至るあらゆるものが題材として取り上げられている。この本を読めば、古代ローマの人々がどのような世界に生き、サービスを教授し、悩み苦しんでいたのかが良く分かる。参考資料としても一級であれば、純粋に読み物としても面白い。古代ローマについての素朴な疑問、トイレはどんなだったか、1セステルティウスは何ユーロに相当するのか、どのような料理が食べられていたのか……などなど、目配せも利いている。
一方で、時代がトラヤヌス帝のときなので、ローマ帝国の最盛期であることには注意が必要かもしれない。ローマは長い時間をかけて形作られたものであるから、この本で描かれていることが別の時代では通用しない部分もあると思う。でも、この本を読めばローマ帝国という漠然としたイメージがもっと深く理解できるはず。およそ2000年前の優れた人類文明に想いをはせることができるし、当時と今との共通点や違いを探るのも面白い。 -
Posted by ブクログ
文句なく星5つです!!!
西暦115年のローマの街を24時間、超優秀な歴史ガイドとタイムスリップして探索できる。
こんな贅沢な旅体験が出来ます。
久しぶりに夢中になって読み進めてしましました。
古代ローマ人の風俗、風習などがリアルに分かるのもとても楽しいのですが、なんといっても細緻にわたる建築の描写がGOOD!!
特に第42章のトラヤヌス浴場の描写が最高です。
単純素直に「古代ローマ人ってなんて贅沢なんだ、羨ましい!」と思わず唸ってしまいました。
1900年も前の世界を「今、ここ」の感覚で読めるこの本は、著者の古代ローマ世界への「愛」そのものなんだろうな。
歴史、建築好きのすべての人におすすめしたい本です。 -
Posted by ブクログ
古代ローマ人の24時間---よみがえる帝都ローマの民衆生活
(和書)2011年04月06日 19:53
アルベルト・アンジェラ 河出書房新社 2010年7月21日
柄谷行人さんの朝日新聞の書評をみて読むことにしました。
どういう社会なのか知ることができて現在の自分自身の存在すら批判ができる。ただそこにアナーキズムというか革命というか絶えずある対抗運動みたいなものは全くかかれていない。原始キリスト教のようなものとか様々あるとおもうけど、そういうものは処刑されるとか奴隷にされるとか兎に角ひどい目に遭う。そういう趣旨の本じゃないからいいけど、逆にそういう部分の姿勢が読者自身に喚起される様な気もする。
読み応えのある本でした。損はないと思う。 -
Posted by ブクログ
・食事のさい、料理のくずは皿のなかではんく床にすてる
・平均的な家庭で大体10人くらいの奴隷がいた
・家の内装 壁や床の装飾は豪華。反対に家具や調度品は隠していた
・夫婦は別々に寝ることが優雅とされる
・毎朝 神棚にお供えものをしてお香をたいて神に祈る
・ファッション
トゥニカ:実用的。大きいTシャツみたいなもの
トゥーガ:正装。スーツみたいな。裕福な人は外出するときはこれ。ローマ市民のみ許可。
・靴下はない。外用の靴は帰宅すると脱ぐことが作法。うち履きのサンダルに履き替える。
・公衆浴場にいくのは昼過ぎくらい。
・朝食を一番食べる。昼は質素。
・食後は歯磨き。歯磨き粉は重曹か尿
・現代の国会議事堂。モンテチトーリオ宮殿のオベリスク 日時計。もしくは水時計。
・洗濯屋(ふっ炉にか)
尿で洗う
・インスラ:集合住宅
6~7階建て。法律で上限が決まっている(16~21メートル)
土地がないので違法建築だらけ
上階にいくほど家賃が安く貧乏人が暮らす。上階は水がでないので不衛生。料理に使った水を再利用するためトイレと台所が隣にあった
上階:貧乏人。1階に間仕切りで複数の家族が暮らしている。プライバシーはない。
中階:公務員とか
1~2階:裕福な人
・食事は日常生活ではテーブルに座って食べる。がだいに寝そべって食べるのは宴のときだけ。
・水の運び屋:奴隷の中でも最下層の仕事
・ローマは巨大なキャンプ場。ローマ全体で1軒の家
・平均労働時間は6時間くらい
・神殿でお香をたく理由
神殿を消毒する。神殿におまいりに来る人の大半が大病を抱えている。
・ローマ人の大半は小学校(青空教室)で読み書き計算を学ぶだけで働き始める
12歳以上は私立学校に通う。文系がメイン。理系は重視されない
・教師の給料は安い。副業で代筆屋。今でもインドなどで路上で代筆屋をしている人は多い。
・古代ローマは必ず右手で文字を書かないといけない
・文章は1人でも必ず声に出して読む。黙読は修道院で他の修道士の祈りの邪魔をしないために生まれた。
・街中に文字があふれていたため、識字率は高い。
・指の形で数字を表現できる。片手で百まで、両手で1万まで表現できる。
・動物を売買するさいには、公衆の面前で行う。
・平均寿命
男;41
女:29 出産は命がけ
・ローマ人は墓碑に生きた年数を刻んだ
・奴隷商人はうそばかり。
・逃亡奴隷には額に焼印”F”
・奴隷は首に首輪
・奴隷の解放制度はローマ社会の活力になっていた。社会が絶え間なく改善されていくから
・奴隷には現代のペット的な権利しかない。
・奴隷=家電製品 だから結構数が多い。古代でありながら、高度な社会が成立する理由
・ローマの巫女
・キケロ
論戦の戦術
同情をそそる、楽しませる、説き伏せる
・法廷ではさくらが使われることもめずらしくなかった。
・ローマで子供がうまれると父親が運命を決める。
抱き上げれば、一家に迎える。捨てることも自由
赤ちゃんポストあり。
父親であることを示す証としては、メダルを割ったものが一般てき
・コロッセオでは何十万人~何百万人の人間が死んだ
・剣闘士
養成所が全国にある。教官の存在。鬼軍曹
訓練は非常に厳しい
奴隷が多いが、志願するものも
生き残るものもいた。引退する剣闘士には悪夢が終わったことを示す質素な木の剣が贈られた
試合中に降参すると主催者に慈悲をこう。生死は主催者が決める
実際はあまり死ななかった。育てるのが大変だから。死なせたら主催者が賠償金を払う。
・トマト、チーズはない。ピザ、パスタはない。
・娼婦は髪を青かオレンジに染める。薄着。
裕福な女性は厚着。 -
Posted by ブクログ
タイム・スリップしたのは西暦115年。場所はトラヤヌス帝の治世の古代
ローマ帝国である。周辺の蛮族との闘いに次々と勝利し、繁栄真っ只中
のローマ帝国で、庶民はどんな生活を送っていたのかを記したのが本書。
言ってみれば架空の紀行文なのだが、発掘された遺跡や古文書、美術
品から綿密に当時の衣食住を描いている。
日の出前から日没後、ローマの街が眠りにつくまで。ローマのあちこち
を覗きながら話が進む。
面白いです。男性、女性、それぞれの身支度の様子。人で溢れかえる
ローマの街角の描写。奴隷を現代の電化製品に置き換えてみたら…
なんて、妙に納得。
富裕階級と貧困階級の住宅事情の相違なんて、ほとんど現代と同じ。
更新時に家賃が払えないと追い出されちゃうのだもの。
そして、最大の娯楽であるコロッセウムでの催しの数々。公開処刑
から剣闘士の闘いまで、1日中、びっしりとスケジュールが埋まって
たのね。
古代ローマの富裕層の男性が着用していたトーガの着方が載っている。
これはやってみない手はないでしょう。と、言う訳でやってみました。
本当は6mの布でやるのだけれど、そんな長い布はないのでカーテン
で代用。でも、我が家には奴隷はいない。生憎と旦那も留守。ひとりで
ああだこうだとやってみたが、実際のところ、上手には着られません
でした。
それでも「むふふ。ティベリウス帝もこうやって着てたのか」とひとりで
ニヤニヤしながら家の中を歩き回る。裾を踏んで、何度も転びそうに
なったけど。
おまけに、ローマ人の晩餐を真似てみる。左腕を支えにしてソファに
寝そべって、夕飯を食べる。ああ、なんてお行儀の悪い。いやいや、
今日の私はローマ人。これでいいのだ。
でも、ソファに食べこぼしをしそうで緊張した。しかも、ローマ人のよう
に床に食べ残しを捨てられないし。
こっそりローマ人になれる1冊だった。