田川建三のレビュー一覧

  • イエスという男 第二版[増補改訂版]

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    微細に、無慈悲に張り巡らされた宗教というイデオロギーにイエスという男は挑み続けたのか。テキスト・クリティークということを、本書ほど痛感した書物はなかなかない。奇跡に関する記述も興味深い。

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    2015年02月17日
  • イエスという男 第二版[増補改訂版]

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    新約聖書学者が生の「イエスという男」について迫れるかぎり迫ろうとした名著。「イエスはキリスト教の先駆者ではない。歴史の先駆者である。」という言葉から始まって、おそろしく切れ味の鋭い分析が続く。他の学者の著書をばっさり切り、キリスト教会の護教的解釈をばっさり切り、柔和で知的なイエスのイメージをばっさり切っていくのだ。そのうえで、ユダヤ教の支配者層による抑圧に対する反発や権威への皮肉めいた冷めた態度を基本線としながら、痛快なたとえ話や奇跡で民衆の熱狂を誘ったイエスを聖書の記述から浮かび上がらせる。遠藤周作を読んでからのこの本は温度差で風邪というか熱が出そうだ。
    「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に

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    2025年04月20日
  • イエスという男 第二版[増補改訂版]

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    キリスト教をある程度勉強して、自分なりの考えを固めた上で読むべきものかと思います。その方がおそらくずっと面白いです。生半可な信仰ではグラッグラになります。怒りや失望も芽生えるでしょう。逆にキリスト教を知識として知るためとか、ただ批判の根拠として読むというのも違う気がします。これでとりあえず目からウロコをキレイさっぱり落として、ニュートラルな気持でもう一度より深く聖書を読んでみよう、と思っています。

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    2020年09月04日
  • イエスという男 第二版[増補改訂版]

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    イエス・キリストではなく実在したナザレのイエスがどのような人物であったかを書いた本。この人の書くイエスは律法学者に対して「ゴチャゴチャうるせえ、黙れ」と言いそう。理屈をこね回す人を嫌い、宗教に対して皮肉的な態度をとる人物だ。仲良くなれそう。

    タイトルと厚みからもっと固い感じの本かと思っていたが、そうではなかった。なんというかネット記事にありそうな感じ。初版のあとがきが書かれたのは1980年だけれども。

    それにしてもこの著者はずいぶんと好戦的であるように思える。わざわざイエスについて語った人を名指ししてはこき下ろすのだから。このような内容を本に書けるのは、そうとう自分に自信が無いとできない。

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    2019年03月23日
  • イエスという男 第二版[増補改訂版]

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    イエスが語った教説は、歴史的・社会的状況を超越した普遍的・無時間的な真理などではなかった。彼がめざしていたのは、みずからの置かれた歴史的場を意識しつつ、それに自覚的に切り込もうとしていたのだと著者は論じている。

    神学者たちは、イエスの言葉を彼が生きていた「歴史的場」から切り離し、そこからイエスの教えの「本質」を取り出そうとする。だがそれは、イエスの言葉を現代的な宗教思想の枠組みにはめ込むことにほかならない。著者は歴史的資料を精査することで、イエスの個々の伝承を歴史的な場の中に置き戻して捉えようと試みている。

    一例をあげると、「良きサマリア人の譬え」を著者は次のように読み解いている。当時のユ

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    2012年07月15日
  • イエスという男 第二版[増補改訂版]

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    イエスという男は、どこから来たのか・・・
    いったいどんな男だったのか・・・
    何を考えていて、何をしようとしていたのか・・・

    信仰的な解釈から離れて、残された資料の精査から「生きていた男イエス」の実像に迫ろうという一冊。

    いきいきとした生身の男。
    感情を持ち、それは時に激しい起伏をみせる。
    柔和な知恵者という従来のイメージからは離れていくが、それだけに集団を率いる力強さと説得力がリアルに描写されている。

    著者の談によると、この頃、ややキリスト教に批判的であったと述懐されていたが・・・そうか?

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    2009年10月04日
  • イエスという男 第二版[増補改訂版]

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    いや~、難しかった。

    宗教を知るうえで、史実や歴史的背景を正確に知る必要があるんだな…。

    幼いころに受洗していわゆるミッションスクールにどっぷりつかって成長してしまった自分に、どう折り合いをつけたものか…とすっきるというより、悩みを深めた1冊だった。
    2020.11.29

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    2021年01月24日
  • イエスという男 第二版[増補改訂版]

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    ■『イエスという男』 田川建三著 作品社

    【後編 イエス路程】
     日本においてのイエス研究の中で、一般にもそれでも受け入れらているといえるものの筆頭は「史的イエス」研究である。「史的イエス」とは何かというと、いわゆる人間イエスに関わることである。信仰の対象として、十字架において人類に赦しを与える、神の子イエスではなくて、我々と同じように歴史の片隅に抗うことができず生まれ、33年の人生を歩んだ、人間としてのイエスはどのようであったのか、その姿に迫っていくのが「史的イエス」研究という分野である。そんな日本の史的イエス研究者の中で、おそらく最も著名で信頼を受けているのがこの田川建三だろうと思われる

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    2013年12月29日
  • イエスという男 第二版[増補改訂版]

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    現代キリスト教に対して批判的なキリスト者、、という趣。
    「イエスはキリスト教ではなく歴史の先駆者だった」という有名な台詞、文献から紐解かれる歴史。。
    牧師さんから薦められて読んだ本なのだが、キリスト教理解もないまま無防備に読むには刺激が強い。

    誤解を恐れずに書けば、ある種、チェ・ゲバラのような激しく真っ直ぐな存在としてイエスを見る、とても貴重な経験。

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    2011年09月04日
  • イエスという男 第二版[増補改訂版]

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    二ヶ月ぐらいかかってゆっくり読みました。
    すごく読みたかったイエス伝。
    イエスに実に迫っていると感じました。
    日本人は宗教的な感覚の薄い民族だし、「分析」という一点では著者からもそういうものを感じ取れました。
    しかしイエスの活動を宗教的支配構造への反抗(簡単に言うとですが。。)といったそのことが、
    実は宗教というものの本来のあり方の本質を突いているように感じました。
    イエスがメシアであったのか、歴史をどんなに掘り下げてもそれは分かりませんが、
    1世紀パレスチナの熱まいた狂気と一人の男の生が心を打ちます。

    08/11/16

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    2009年10月04日