木村清孝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
世界三大宗教の1つに数えられる仏教。その成立から、宗派への分裂、アジア諸国への広がり、そして近現代の状況に至るまで、仏教の全貌をわかりやすく解説する書籍。
仏教は、約2500年前の北インドで、ゴータマ・シッダッタが開いた教えである。彼は29歳で出家し、35歳の時に悟りを開く。以後、人々にブッダと呼ばれた彼は、説法の旅を始める。
ゴータマの死後、弟子たちは、教団の統合を維持するため「結集」と呼ばれる集会をもつ。だが、一部が独自のグループを結成し、仏教教団は二分された。これを「根本分裂」という。
紀元前1世紀頃、「大乗仏教運動」が起こる。その最初期では、「布施」(執着心を離れて財物を与えるこ -
Posted by ブクログ
仏教の歴史的展開を新書一冊にまとめて解説している本です。
釈尊による仏教の創唱から、大乗仏教の誕生、密教とチベット仏教の形成、スリランカや東南アジアなどにひろがっていった部派仏教の展開を概観し、さらに中国、朝鮮半島、日本における仏教の受容とそれぞれの特質が説明されています。さらに最終章では、「共生」というテーマを中心に、現代において仏教思想がもつ意義についての著者自身の考えが示されています。
「あとがき」には、著者の放送大学の講義テキストである『仏教の思想』(2005年、放送大学教育振興会)をもとに加筆をおこなったとあり、比較的すくない紙幅に多くの項目を盛り込んだ教科書的な叙述に感じられま