内山絢子のレビュー一覧
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犯罪心理学というものの実際を知らなかったため興味を持ち手に取ったが、タイトルとイラストで「フランクすぎはしないか」「大衆迎合の内容だったらどうしよう」とやや不安を感じていたが、内容レベルとしては新書でも遜色ない程度であり、しかし新書とは違い、平易な言葉と図表を用いて解説されているため、親しみやすくわかりやすかった。
以前に「(警察が職務質問をするに当たって)外国籍の人などを差別的に見ている」という話を聞いていたため、本書も特定の属性に対して差別的な内容であったらと思い鬱々としていたが、そのような内容もなく良かった。
むしろ当初は期待していなかったものの外国人差別問題(外国人が犯罪を犯すという偏 -
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ネタバレ加害者、被害者、第三者、この関係性が複雑に折り重なって犯罪が生まれるのだと本書を読んで思った。
加害者が発生してしまう負因は、ざっくり言うと「生まれつき暴力的な性分だった」というより、取り巻く環境やコンプレックスの嘲笑など、外側からの刺激による場合が多い。
コミュニケーションが苦手で疎外される、偏見による言われなき中傷などにより、「周りと違う」という感覚が肥大化し、世間に対する恨みを募らせ犯罪に手を染めてしまう。
傍目で見ると「なんでそんなこと…」と言いたくなるが、加害者も自分の感情に収集がつかないでどうしようもなくなったんだな…と思った。
普段ニュースを見ていて軽率にやってしまう加害者に対す -
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この本は全体を通して図解付きで、入門書として理解しやすい。また、商品の概要に書かれているように薄くて広い本だ。犯罪心理学という名目で書かれているが、どちらかと言えば犯罪全般について書かれている。犯罪の定義から始まり裁判員制度などの法制度、生来性犯人説などの遺伝、逮捕から裁判までの具体的な流れ。とにかく薄く広い本なので、基礎の基礎を固めるのには最適だと思う。ちょくちょく難しい単語も出てくるのだが、そのページの下部に解説を載せてあるし、調べなくて済むのでありがたい。ただもう少し深掘りした内容を知りたいのなら、何か別の著書を探すことを勧める。所詮はネットで軽く調べれば出てくるような情報ばかりだから、
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Posted by ブクログ
犯罪心理学が簡単にまとめられている。犯罪とは何か、なぜ人は犯罪を犯すのかという根本的な問から始まり、様々な研究による心理法則を混じえて犯罪に対する心理を解き明かしていく。知識ゼロからでも読めるとても入りやすい本だ。世界には色々な種類の犯罪があるが、本書で取り上げられているのは主に殺人、性犯罪、詐欺、DVや虐待、そして少年非行だ。それらの犯罪を犯すのはどんな人か、原因は何か、どのように裁かれるのかという角度から一つ一つ見ていく。1つのトピックに対して図解も含め1.2ページで完結しているので、どこからでも読むことが出来る。最終章には犯罪心理学の歴史や生まれた背景、何を研究する学問なのかが書かれてい
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Posted by ブクログ
借りたもの。
犯罪心理学において、今現在、犯罪やその原因についてどの様な解釈・体系・分類を持っているのかを知るには手頃な本。
ディープで繊細な問題であるため、それらを見開き1ページにまとめるのは至難の業だったと思う……
犯罪は、ここに挙げられたものが複数・複雑に絡み合って成り立っているのだと思う。本の冒頭で、単純化する「しろうと理論」に警鐘を鳴らすのは、この本の分類が全てではないという事を念押ししているのかも知れない。
法律上の罪の概念から、犯罪の種類、犯行手口、犯行動機の傾向など、幅広い。
そして刑罰・更生・矯正についても紹介。
最後の方になって犯罪心理学とは何か、その歴史について簡単に