宮村優子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この話に主に登場する人間は子供で、手を貸す人間は老人だが子ども心を忘れていないかのような人だ。
ただ彼らに少し違和感を感じるのは、「子どもはそんなことを考えるだろうか」ということだ。彼らの考えは、かなりかたくなで、自分の内面を見せまいとする節がある。そうでないだろう子も登場するが、はたして小学生の頃の自分はどうだったのだろうかと考えた。よくよく思い出してみると、確かにそういう考えを持っていた頃もあったように思う。彼らのその考え方に、多少なりとも違和感を感じた時点で、私はもうあの時間は取り戻せないのだなと思った。そんな、懐かしさも含んだ物語。
読書しながら、彼らとともに街を駆け回る自分の