石黒敬章のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
筆者が古書店で偶然入手したアルバムに収められてた報道写真をめぐる短文集である。昭和8年(1933)は上皇の生年であり、人生のスパンとしては「現代」といえる範囲だ。ただ、写真をみるとかなりの変化がある。
特に興味深かったのは戦災に会う前の東京の航空写真である。銀座や築地の焼ける前の姿がある。また、この時代は戦色が日々濃くなる一方で、享楽的な雰囲気もあった。大正ロマン的な流れで人々が一時的な安定感に酔っていたことも伺えた。
アルバムはある時期の様態を保存する。それをどのように受け取るか。評価はどうなのか。その多様性や流動性を考えさせられた。
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Posted by ブクログ
一番気にいったのは、次。
「化け物と西郷の写真無し」
西郷だといわれた写真を紹介してきた。
西郷は身長5尺9寸(約180cm)体重29貫
(約110k)あったといわれ、相撲取りほどの
大兵であった。当時の日本男子の平均身長は
159cm程度だった。これらの写真にもし
西郷が写っていれば並はずれて大きいはずである。
やはり通説どおりに今のところ西郷の写真は
ないようである。
西郷は龍馬の妻であったお龍に「生涯われ写さず」
と誓っているそうだし、大久保利通が外遊先から
送っていた写真に「いかにも醜態」と返事を書いた
ほどに写真が嫌いだったという。