青柳正規のレビュー一覧

  • ローマ帝国

    Posted by ブクログ

    ●構成
    はじめに:なぜいま“ローマ帝国”なのか
    Ⅰ ローマ帝国ができるまで:建国物語と覇権確立までの道のり
    Ⅱ ローマ帝国の成立:アウグストゥスの時代
    Ⅲ 帝国の発展と充実:皇帝たちの饗宴
    Ⅳ 人類史上もっとも平和な時代:五賢帝の統治
    Ⅴ 帝国の混迷と解体:なぜローマ帝国は滅びたのか
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     誰でも一度は「ローマ帝国」という言葉くらいは聴いたことがあるのではないだろうか。古代にヨーロッパにあった国、という知識しかない、という方も少なくないであろう。
     本書は、ローマ帝国の前史から書き起こし、初代皇帝アウグストゥスによるローマ帝国の基盤づくりを詳述し、その後に代々の皇帝の事跡を概括しながらローマ帝国崩壊(476年の西ローマ帝国滅亡)までを記している。
     特に、建国者である初代皇帝アウグストゥスには丸々一章が割かれ、ローマ帝国の施政方針や外交政策の基礎がどのように築かれたのかをまとめている。
     ジュニア新書というシリーズ名のとおり、中高生をターゲットとしているが、大人の初学者にとっても「ローマ帝国ってどんな国だったんだろう」という疑問に答えられる内容である。一方で、アウグストゥス以外の皇帝に関してはダイジェスト的な解説にとどまっていること、政治・外交・軍事など社会科学分野についてはある程度触れられているが、文化・宗教・民俗・芸術・技術などの人文科学や自然科学の分野については殆ど記されていないこと、滅亡後のヨーロッパ世界の動向について殆ど触れていないことが、残念な点である。まず地ならしとして本書を読み、それから興味にあわせて一段階深い本を読むことをおすすめする。

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    2019年01月16日