太田朋子のレビュー一覧

  • 分子進化のほぼ中立説 偶然と淘汰の進化モデル

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    分子進化の中立説では説明できなかった部分が、「弱有害効果を持つ突然変異=ほぼ中立な突然変異」による説への拡張により説明可能であることを解説した本。

    集団のサイズが大きければ自然淘汰が有利に働き、集団のサイズが小さければ遺伝的浮動の影響が大きくなる。この時、突然変異の多くが弱有害効果を持つと考えると、大集団では有害効果が優位になり、進化には寄与しない。一方で、小集団では中立的に働き進化に寄与する。このほぼ中立仮説により、著者は集団のサイズと進化速度に負の相関がある事を予測した。

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    2021年08月25日
  • 分子進化のほぼ中立説 偶然と淘汰の進化モデル

    Posted by ブクログ

    先に断っておくと,集団遺伝学を勉強していて本著者について知らないのであれば,目を通しておくべき本である。

    題名にある「ほぼ中立説」というのは,今となっては一般的とされる木村資生の「中立説」の難点に対するものである。太田朋子は「弱有害効果(ほぼ中立)」の導入によりその解決を図った,現在では十分認められている概念とみられる。

    本書のレビューを簡潔に言うなら,内容★5で編集★1,といったところ,★3なのはそれを渋々平均化したもの,レビューサイトの星の(内容にしては)低いのはこれに尽きると思う。内容は集団遺伝学に触れるのであれば必読ものだ。

    そのレベルの高さに編集が追いついていない。随時補足説明

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    2020年12月08日