吉本哲郎のレビュー一覧

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    吉本哲郎 (よしもとてつろう)
     1948年水俣市生まれ.宮崎大学農学部卒業.1971年,水俣市役所に入る.都市計画課,企画課,環境対策課課長,水俣病資料館館長をへて,2008年退職.現在,地元学ネットワーク主宰.国内外で,地元に学んで人・自然・経済が元気な町や村をつくる地元学の実践にあたる.著書に『わたしの地元学 水俣からの発信』(NRC クリエイティブ),『風に聞け,土に聞け──風と土の地元学』(地元学協会事務局)がある.

    「地域にあるものを新しく組み合わせて何かをつくることと、料理をすることはよく似ています。知りあいの料理人がこんなことを教えてくれました。  「冷蔵庫をあけて、あれがな

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    2025年06月10日
  • 地元学をはじめよう

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    地域に目を向けたときに、いいなと思った考え方が「地元学」ということで読んでみた1冊。地元が好きっていう人たちのその「好き」を「見える形」に、さらに「地域の力」に変えていくために、どんな取り組みをした地域があったのか。とても興味深く読みました。最初が水俣だったことも良かったと思います。
    印象に残った一節は「調べたものしか詳しくならない」。そこを人に任せたら、自分で判断もできないし、自分も調べることを大事に、あるもの探しから自分の住んでる地域でおもしろいことをしていきたいと思えた1冊でした。

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    2013年09月08日
  • 地元学をはじめよう

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     地元学って何だろう。地元学をすすめるために必要なこととは。
     まさに,「地元学」を始めようとする人たちのための入門書です。ですから,その取り組み方もしっかり書いてあります。まるで、小学校の総合学習の手引き書のようです。それくらい「すぐに使える」内容です。

     「地元学」について,著者は次のように述べています。

     地元学派,あるものを探します。ないものねだりではなく,あるもの探しなのです。あるものは目に見えるので,写真を撮り,それは何かと,地元の人たちに聞いていきます。そして,驚いたこと気づいたこと別に絵地図をつくります。つくった絵地図を見て,これはどういうことなのかをさらに書いていきます。

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    2021年02月10日
  • 地元学をはじめよう

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    ネタバレ

    大事なことは住んでいるところを住んでいる人が説明できること

    アイデンティティ閉塞症

    変化をゆっくり馴染ませるためには地域と自分を知り地域の個性や特徴を把握していること、そうやって自分の地域に自信を持つことが大事。

    あるものを活かす。足元にあるものを確認し意味を把握して昔ながらの知恵特風を含めて新しく組み合わせていく。地域の持っている力と人の持っている力を引き出す。

    事実に驚け、それは何故かと深く考えよ

    地元にあるものを探したら次にそれはどういうものなのかを深く考えていく。見えるものからそれまで見えなかったことをわかるようにしていく。


    地域の人にこれはなんですか、なんと呼びますか、

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    2020年05月04日
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    著者は熊本県水俣市環境課の職員をされていた方です。

    本書は、水俣病の話から始まります。日本三大公害のひとつとして、小学生で習うものになっていますが、その実情は言葉では表すことができません。
    本書は、岩波ジュニア新書ですが、そういったところは包み隠さず書かれています。差別、農作物、海産物、今でさえ、この課題は抱えています。

    著者はその背景が基として、地元学というのを提唱しています。

    いきいきした地域をつくるために何が必要なのか?ということに対し、地域のもつ人と自然の力、文化や産業の力に気づき、引き出していくことだと説明されています。
    それを実行するための手法・地元学であり、今後より活性化す

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    2012年05月07日
  • 地元学をはじめよう

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    熊本県水俣市で、水俣公害後の地域復興に取り組んだ、実践例。

    地名が病名にもなった水俣病。その発生地で「もやい運動」にはじまり、地域での「あるある発見」活動に着手。

    地域の水脈をたどる活動は、企業活動による廃水で発生した問題が、実は水脈に依存する住民生活のなかにも潜在してはいないのかとの、問いか。

    法学部出身の自治体職員なら手がけない課題かも。農学部の《モノつくり思想》が開花した。岩波ジュニア新書の一冊。

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    2010年10月06日
  • 地元学をはじめよう

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    筆者は、水俣病で疲弊した町の再生のために奔走した吉本哲郎氏。

    私は、ソーシャルワーカーとして地域づくり(ふくしのまちづくり)に従事しておりました。
    ソーシャルワーカー界隈ではあまり聞こえてきませんが、「土の人」と「風の人」という言葉があります。

    「地域の風土と暮らしは、外的要因・内的要因による変化を常に受けている。地元の人たちは、地域を守り育てていく当事者である。地域の持っている力・人の持っている力を引き出すことが、外の人たちの役割である」
    地元の人たちを『土の人』、外の人たちを『風の人』と呼ぶことができ、両者が協力することで地域の良さに気づくことができます。

    地元学が誕生した熊本県水俣

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    2025年09月07日
  • 地元学をはじめよう

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    ネタバレ

    水俣市などを具体例として、地元や田舎を活性化させるための工夫の仕方のひとつとしての地元学について知れた。地元学で、地方にあるものを見つけると地方への愛着が湧き、地元に留まるようになったり、住民が活き活きしたりすることに驚いた。実際私が小学校の時に学区探検に行き、校区への理解が深まり、校区が少し好きになった経験があるので、小学校の時の校区探検の意味のひとつに気づくことが出来たと思う。

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    2019年12月23日