舘野正樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
木という不思議な隣人のことがいろいろ知れて楽しい本。特に、木の寿命と生存戦略の話が面白かった。木は菌類などによって木部が腐らない限り、成長し生き続ける。洪水や崩れなどの外的要因によって激しい損傷を負わない限り、死ぬことはない。外的要因が起こる確率は場所によるのだから、その木が生えている場所によって寿命の期待値が決まってくる。そして、寿命の期待値によって、木が高くなるのか低くなるのか、常緑なのか落葉なのかといったことが戦略として分かれてくる。
普段見かける木の性質や形状が、生存のために環境に適応した結果と思うと、隣人の姿が一段と魅力的に見えてくる。