小林とし子のレビュー一覧

  • さすらい姫考
     日本の歴史の中で女性がどのように生きてきたか、扱われてきたかを文学作品から辿る試み。
     農耕社会である日本は古来より女性崇拝、女系文化があったが、大陸の制度や思想を取り入れることで、やがて男系社会へと変容していく。
     平安中期から室町にかけては、まだ女系に対する「神通力」のようなものは存在したが、...続きを読む
  • さすらい姫考
    古典から漂泊する女たちを取り上げて、漂泊することによる母系集団から父系集団への変遷を説く。
    『御伽草子 鉢かづき』
    『説教 まつら長者』
    『説教 しんとく丸』
    『説教 をぐり』
    『源氏物語 玉鬘』
    『源氏物語 浮舟』
    『更級日記』
    最終的に菅原孝標女に<孤としての女の生>をみつけさせ、「エピローグ ...続きを読む