斉藤賢爾のレビュー一覧
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子ども向けの物語かと思いきや、なんと地球の歴史や成り立ちから、今話題のお金(ビットコインやブロックチェーン、仮想通貨)などの基礎知識が得られる優秀本。著書の斎藤さんがストーリーも考えていらっしゃるとは驚き!随所に学問的キーワードが散りばめられている。そして、インターネットの活用を地球の未来のために考えていることに感動しました。限りある地球の資源を使い切っちゃう前に、今の経済成長第一主義を見直してほしい。お金は所詮全て、人間の決め事で作られた仮想通貨に過ぎない。お金をたくさんあることが幸せと思わない方がいい。この本ではむしろ、お金があることを負債が増えると言っていた。そんな考えもあるんだと、お金の捉え方が少し広がった一冊でした。
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Posted by ブクログ
お金は信用の代替物。信用が証明されれば、お金である必要は無く、より進んだITによって物物交換の自動化が完了すれば、仕事の対価は直接自分が求めるもので返される世界がくる。
メルカリの青柳さんが目指す世界はきっとこういう世界で、小泉環境大臣がファストファッションに苦言を呈してたことにも繋がるけど、お互いの欲しいものを融通することができれば、捨てる量が圧倒的に減るので、当然環境にもメリットある。
これからどんどん仕事が自動化されていく中で、ほんとにベーシックインカム的なことが起こり、人間は楽しいことに没頭して良い稼ぎ方、生活の仕方ができるんじゃないかと思えてきた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ単純なキャッシュレスや、デジタル通貨という話ではない。
「お金そのものが消える」という話。
これは、2014年発行の「エクサスケールの衝撃」(齊藤元章:著)や2016年発行の「人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊」(著:井上智洋)で予言されていたことだ。
基本的には当時から主旨は変わっていない。
変っていないということは、確実にそちらの未来に近づいているということとも理解できる。
本当に未来はお金が消滅するのだろうか?
今現在の問題点は、エネルギーを生み出すのに、どうしてもお金が必要ということ。
この本での理屈は、エネルギーコストが限りなくゼロになると、お金の必要性がなくなってしまう、ということだ。
ここまで生活に浸透したお金が、おいそれと消えるとは、感覚的にどうしても思えない。
しかし、未来が今の社会とは相当に異なる状態になるだろうことは想像できる。
まずキャッシュレス化は進む。
これは言い換えれば「デジタル化」だ。
「01」というビットになった瞬間に、元がお金なのか何なのかは、最早関係がないと言える。
すると「日本円」であることの意味が完全に薄れるだろう。
これらによって「お金の統制は国家の税収のため」という基本概念が崩れていく。
国家が成り立たなくなり、デジタル上の仮想国家で、地球人全員が一つの通貨と一つの国家で成り立つのだろうか?
地球国民の生活を豊かにするためのインフラは誰が計画して作るのだろう。
「誰が?」は不明としても、「どうやって?」はエネルギーコストがゼロになれば大きな問題にはならない。
そもそもエネルギーがコストゼロで生み出せれば、理屈上は食料が無料となるのだ。
もちろん加工費も流通費も、すべてはエネルギーがゼロになれば、かからなくなってしまうだろう。
食べることに困らないのだから、賃金を得るための労働という意味はなくなってしまう。
人はヒマになり、学術や芸術を探求するようになるだろう。
人によっては、他人のためにボランティアなどを行う人も出るだろう。
そもそも、富の格差という考えは薄れる訳だから、社会的な格差を埋めるための人助けになるだろう。
そういう意味で、好んで人のためにインフラ構築も行う人もいるだろう。
しかしそこに「責任」を伴わせることはどうするのか?
「水道」など、生命に直結するくらい重要なインフラを、「人の善意」だけに頼って運営するのはどう考えても無理がある。
そんな事を色々と考えてしまう。
まだまだ想像できないことが多いが、今記載した未来生活の出来事のいくつかは、既に検討の俎上に上がっていることは確かだ。
少なくとも2016年に発行された話から、大きな流れはズレていない。未来は「お金の無い世界」に確実に向かっている。
(2019/12/15) -
Posted by ブクログ
ファンタジーの体裁を借りた、新しい経済モデルの提案。
児童書のような文体なので正直読みづらいが、
内容はしっかり経済。
インターネット型=アンチ中央集権型の理想の国が舞台。
そこでは警察や中央銀行などの国家権力が存在せず、
貨幣は労働や個人の信用を基軸にした地域通貨のようなものを
誰もが自由に発行できる。
ここでいうインターネット型というのは、中央に強力な権威を持たず、
個人同士が緩やかに、自由に繋がっていて、
性善説に基づく自浄作用で犯罪も無くなるというもの。
この手のユートピアは以前も村上龍「希望の国のエクゾダス」や
アーネスト・カレンバック「エコトピア・レポート」にも描かれたが
個人的には理想主義過ぎてなんかうさん臭く感じる。
残念ながら人間はそこまで高尚じゃないのではないかとも思う。
地域貨幣にしてもここまで多くの種類の通貨が流通する事の煩わしさを
解決する必要がある。
銀行という仕組みが持つ、常に負債を生み出す事が
前提となる経済モデルの問題点も指摘されている。
安部 芳裕「金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った」にも
その辺は解説されていたように、
資本主義経済が永遠の市場拡大を前提に作られている以上、
エネルギーや各種資源の有限性により、
どこかで行き詰まるのは自明だと思う。