ヴィルヘルム・グレンベックのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久しく絶版になっていた新潮社版をずいぶん昔に買いました。
学術文庫で復刊されたのは実にめでたいです。
当時は北欧神話の本って本当に少なくて、これと新潮社のエッダとか、あとはギリシャ神話と併録された小学生向けみたいなのぐらいしか地方では手に入りませんでした。
内容はややクセがあるというか、親しまれているオーディンやトールの出てくるエッダ系の物語は2/3ぐらいで、あとは各地のヴァイキング伝説や伝承物語といった感じです(こちらには「ハムレット」の原型である「アムレード」などが収録されていて、これはこれで面白いですよ)。
アスガルドサガ系をすっきり体系づけて読みたいのであれば、今はいろいろ出ている北欧 -
Posted by ブクログ
西田幾多郎哲学論集を再読して疲弊した脳みそを休めるために、これを読んだ。
北欧神話と言うが、解説によるとこれは広義のゲルマン神話の一部で、ゲルマンが共有していた神話・伝説が北欧で若干の変容を遂げたものだということだ。
なるほど、伝説の人物達はまるでちょっとスポーツするかのような感覚で「ヴァイキング」に出かけたりする。略奪とか、ごく当たり前の世界だったのだろうか。
この本、前半は神話を扱っているが、叙述の途中でいつのまにか伝説の類になったり、ずっと後世の、史実に近いエピソードが入ってきたりと、ややわかりづらい語り口だった。
後半はいわゆるサガなどの「伝説・英雄談」で、これは「千夜一夜物語」に通じ