若林計志のレビュー一覧
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■マネジメント
A.大きな方向性を決めて「何をやって、何をやらないか」を決断すること、そして目的達成のために限られた経営資源を振り分けることに、トップは全責任を負う。
B.ピラミット型組織では「トップ」「マネージャー」「現場」はエラさを表すことが多いが、本来ポジションとは、エラさを表しているのではなく、役割分担を表しているうにすぎない。
C.良い組織では、トップのメッセージがそれぞれのレベルでタスクに分解され、具体化していく。
一方でダメな組織では、「社長がこう言っている」「部長がこう言っている」とメッセージが下に丸投げされてしまう。
D.3つコントロールする要素:行動、結果、環境
E.Dont't reinvent the wheel.
F.偉大な企業への躍進をもたらした経営者は、まずはじめに、適切な人を乗せ、不適切な人をバスから降ろし、その後どこに向かうべきかを決めている。(ビジョナリーカンパニー2) -
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ネタバレチェック項目23箇所。本書では「人」の問題に悩むミドルマネージャーにとって、「これは現場で使える」と思う理論を紹介していきたいと思います。本書では「どう指示を出せば人は動くか」という手法だけでなく、組織とは一体どういうもので、マネージャーとは何を求められている存在なのか、という経営的な視点から「人と組織のマネジメント」について押さえていきたいと思います。「人」の問題にフォーカスし、みんなが気持ちよく効率的に、そしてクリエイティブに働けるようにするための方法について、読者の皆さんと一緒に考えていきたいと思います。組織が違えば、発揮すべきリーダーシップも違う、会社のようなピラミッド型組織と、任意で集まった町内会のようなフラットな組織では求められるリーダーシップがまったく違うのである。組織において、「情報」はパワーを意味する、相手が知らない情報を、自分が知っていれば、それだけで優位な立場に立てる、ところが最近はインターネットによって、自社の経営分析や評判、ライバル会社などの情報もネットで簡単に検索できる。多くの人は基本的なニーズが満たされると、仕事に”意味”や”意義”を求めるようになる。生き残るためには、基本的に二つの戦略しかない、徹底的に安く売るか、またはコモディティ(汎用品)化を避けて、他がマネできない高付加価値なサービスや商品を高価格で売るかのどちらかだ。まだ仕事への当事者意識がない部下に「どうやったらいいと思う?」と質問しても、「わかりません」とか「それを考えるのは私の仕事じゃありません」という反応になるのがオチだ。通訳で言えば、プロの通訳者は相手がしゃべったことをそのまま直訳しない、その人が言わんとするところを深いレベルで理解し、違った文化的背景を持つ人でも理解できるように見事に言い換える、マネージャーに求められていることも同じで、抽象度の高い「戦略」をほどよく噛み砕き、トップと現場の間に立つ「通訳者」となって、現場のスタッフが具体的に何をすればいいのか、行動できるレベルまで落とし込むのである。良い組織では、トップのメッセージがそれぞれのレベルでタスク(業務)に分解され、具体化していく。小売の世界は競争が激しい、素人が思いつきでゼロから考えて勝てるような世界ではない、だからこそ、百戦錬磨のプロは、やるべき行動を徹底的に絞り、確実にそのハードルをクリアさせる、その積み重ねの先に、目指すべきゴールがあるのだ。マニュアル=台本は、多くの人により何千回も演じられ、その効果が実証されている、いってみれば、絶対にウケることがわかっているロングランのミュージカルか古典落語みたいなもので、きっちり演じれば成功は保証されているのだ。業務を外に出す前に、「何が自分たちにとって重要な業務なのか」「どの業務は社内で経験を蓄積する必要があるのか」について、よく検討する、それができればアウトソーシングは強い味方になる。あらゆる仕事の標準化は時間の問題であり、避けられないものだと覚悟するしかない、それを前提で、標準化を上回るだけの価値が出せる能力を身につけられるよう、常に自己研鑽するしか生き残る道はないのである。「ビジネスを将棋にたとえると、3手先を読むだけだったらすぐに誰かにマネされる。でも5手先を読んで行動すれば、誰にもマネされないのでうまくいく。ただ10手先だと、早すぎてお客さんに理解されないのでビジネスにならない」。「うちはフラットで自由な社風ですから」と言う会社ほど、内部では人間関係がギスギスしているということはよくある、「結果コントロール」では、会社や上司、同僚への依存度が減って自由度が広がる分だけ、個人主義に陥りやすい、その結果、助け合いの精神が失われて、社内の雰囲気がギスギスしてしまうのだ。多くの企業で、社員旅行や運動会といったアナログな活動が見直されているのも、グーグルのような最先端IT企業が無料で社員食堂を開放しているのも明確な狙いがある、それは「福利厚生」などではなく、「ソーシャルラーニングを促進する」という経営戦略なのだ、そしてそのような貴重な情報を得られる「場」こそが、人を組織に引きつけておくための磁石のような役目を果たすのだ。リーダーは未来のストーリーを語り、社員だけでなく、それを応援する出資者や、お客さんを巻き込む、それには覚悟が求められる、途中で「やーめた」と言い出す人や、苦しくなったら逃げる人だったら、周りの人は安心してついていけない、だからリーダー自身が本気なのか、そして人生を預けられるのかを周囲は慎重に見ている。経営者が本気で経営理念を掲げ、さらにマネージャーもそれを実践していれば、それに合わない人は居心地が悪くなり、自然に辞めていく、そして価値観に共感する人だけが残り、新しく「適切ではない人」が入っても自然に排除される「自浄作用」が働くようになる、それが組織委の本来の姿である。「夫婦関係を幸せなものにするためには、お互いを見つめ合う恋愛フェーズである”Face to Face”から、尊敬し合う”Side by Side”の関係にすることが大切です。時には見つめ合い、横に並んで遥かな地平線に向かって歩いていく。そうすればお互いの違いは制約ではなく、力になっていきます」。サービス業に「ここまでできたら完成」というゴールはない、お客さまを喜ばせるために何ができるかを考え、そのサービスを安定供給できるように標準化を行い、さらに標準化を乗り越えるような創意工夫を重ねる、まさにそのような改善のなかに、真の成長があるのだ。
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仕事術系と思い、あまり期待しないで読み始めたのだが…内容が非常にしっかりしていて、とても勉強になった。
二部構成になっており、
一部、ストーリーが人を動かす
二部、プロフェッショナルと自分をシンクロさせる
一部の型をしっかり学び基礎を固める大切さや、フレームワークのレベル分けはとてもしっくりきた。
二部での、学習のステップ、
レベル1、無意識的無能状態
レベル2、意識的無能状態
レベル3、意識的有能状態
レベル4、無意識的有能状態
の段はぐっときた。
全体を通して、例を上手く使いわかりやすくまとまっていて非常に読みやすかった。何度か読み返しそうだな。 -
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『MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み』が面白かったので、前作にあたる本書を手に取る。
「型を学ぶ」はまさに茶道や武道における「守破離」のこと。新人や部下に「ああせい、こうせい」と細かく指示する理由は、結局のところこの「型を学ばせる」に収斂される。しかしなかなかそのことは理解されず人材育成に四苦八苦する。でも憧れや尊敬する人の行動や思考はついつい真似してしまう。結果的に、当の本人は尊敬する人を真似て自分のものとして修練され成長していく。結局は自分自身が真似されるような一流の人材になれってことですね(笑)
また「負ける技術」も面白い。丁度司馬遼太郎氏の『項羽と劉邦』を読んだ直後だったが、自分の至らなさを認め、助言を丸呑みし、咀嚼して自分のものにする技術は劉邦が天性の才として行っていたもの。
具体例が盛り沢山過ぎて雑多な印象も受けるが、さらっと読めるわりにはなかなか勉強になる一冊だ。 -
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マネジメントコントロールの実践書。
マネジメントコントロールとして、マニュアル作業向けの「行動コントロール」、主体性を重視した「結果コントロール(主体性重視)」、組織文化を作り出す「環境コントロール」の3つが解説されている。どれがベストではなく、各々の適したシチュエーション、メリットデメリット、豊富な事例が解説されており参考になる。自分は「結果コントロール」重視だが、うまく結果が出ないケースもままあり、その背景や理由が分かりとてもスッキリした(とともに反省・・・)。
本題に入るまで50ページと長く、「MBA流」のタイトルが不要だが、内容はとても面白いし、参考になる。200ページとすぐ読めるので、部下を持ち現場で成果を求められる方にはぜひおすすめ。 -
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本書では、マネジメントを「行動」「結果」「環境」の要素でコントロールするものとしている。
「行動コントロール」とは、やって欲しい行動を極めて具体的に指示し、それに沿って動いてもらうこと。
「結果コントロール」とは、ゴールそのものか、ゴールに極めて強い因果関係を持つ“結果”をベースにコントロールする手法。
「環境コントロール」とは、組織の文化(風土)を作り出すインフラをコントロールすること。
どれも、現場でマネジメントを経験した人なら漠然と思ったことがあるであろう要素ではあるが、明確に文章化されると、分かりやすい。
しかし、問題はそれぞれの要素をどのくらいのバランスで取り入れるかである。
日本航空(JAL)、メガネ21、吉田カバン、サイゼリア、行政機関・地方公共団体などの実例は勉強になるが、それを学んだだけでは実践できない。
本書に記載されているように、「自分で分析してみよう」とするしかない。
さらに言えば、分析だけではなく実践しなければ意味がない。
何がMBA流なのかは分からないし、これを読めばチームが勝手に結果を出すなどということはないが、部下に色々な人間がいるチームのマネージャーであれば、何かしら得られるものはある。
「経営」と「現場」の間で板挟みになるミドルマネージャーで、自分の中だけで考え込んでしまう人にとっては、きっと力になってくれる一冊。
そうでなくても、考えを整理するためにはよい一冊。 -
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ネタバレチェック項目11箇所。プロフェッショナルからエッセンスを学ぶために「演じる」というやり方を紹介。自分が求める役と演じられる能力がズレる。先駆者は常にそれに続く人にストーリーと「役」を提供し、心強い道しるべになっている。ストレスレベルのフレームワーク・・・1いらいら2怒り3絶望感4うつ。フレームワークの欠点・・・視野が狭まる、極端な意見・・・テレビゲームは有害だ。どんな商売でもうまい人がいる、その人の独特のやり方をビデオで撮ってマネさせる(藤田田)。一流になるには一流の役を演じる。ビジネスの大原則・・・どんな価値を提供しているか?(役場の対応、たらいまわしではいけない。)知っている→できるに変える1万時間の法則。知らない→知っているは本を読むだけでできるが知っている→できるには行動が必要。同じことをやっても勝てば賞賛され、負ければ非難される。
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ネタバレ■ まとめ
ロジカルな短文からなる文章構成、具体的な例示が続いてわかりやすかった。「ストーリー」「フレームワーク」をビジネススクールで学ぶ人にとっては、既習のテキストを読むような既視感があるかもしれないが、通ったことがなく「結局フレームワークって何?」という自分には新鮮な内容だった。少なくとも「演じる」という単語から受ける「まねごと・本心でない」などのイメージは取り払って読んでよいと思う。
各章についていくつか。
■ 第1章 取調室でカツ丼を食べる謎(ページ数31)
・さっそく「ストーリー」がキーワードとして出てくる。「ストーリー何ですかそれ」という場合、この章をじっくり読んでおくと後であやふやにならずにすむ
・30-31ページの「ピーターの法則」に笑ってしまった。言い換えると「名選手が必ずしも名監督とは限らない」「大企業病」こうならないようにと気づけた、という意味で、昇進しきっていない今の段階で読めてよかったと思う
■ 第2章 ストーリーはどこからやってくるか(21)
・様々なエピソード(親と子供、大成した著名人から土産売りの子供まで)から、ストーリーをどうやって掴むのかという事例紹介
・55ページ「教育現場では経営者の立志伝は一つも教えられず、商売のイメージを持たずに育ってしまう。むしろ "越後屋" のようなネガティブイメージしかない」という点はなるほどと思った
■ 第3章 プロフェッショナルのスゴさを「見える化」する(35)
・主観、客観の話。「自分を客観的にみる」ための手段の1つとして80ページあたりから「フレームワーク」が詳細に語られる
・「自分の場合はこういうことかな」とアウトプットしてみるのもいいと思った。まさにこの著者を「プロフェッショナルとみなして、演じる」作業だ
・ほかにも、メンタルモデル、メタ認知、戦略の3C、マーケティングの4P、アソシエーションなどキーワードが並び、だいたいわかりやすく説明されているけれど、興味がなければ読み飛ばしてもいい内容
■ 第4章 仕事をゲームに変える方法(32)
・「フレームワークには3つある」という展開で、章のタイトルにほどとっつきやすくはない
・「精神フレームワーク」122ページからのディズニーランドのキャストのエピソードがわかりやすい
・126ページから「達成動機が上がると仕事はゲームになる」実業務でこれはなかなか難しいなと感じた。成功体験の蓄積は大事で共感できるけれど。対話が大事、という部門に限って対話ができていない、ということは良くあると思う
■ 第5章 「負ける技術」を身につける(30)
・逆にタイトルそのままでわかりやすい。謙虚になりましょう、きちんと負けて経験を得ましょう
・心理学の側面で「コンプレックス」を説明
・「負けるためには2つコストを払う必要がある」は新鮮。読書量が大したことないだけかもしれないけれど、サンクコストがこんな文脈で使われるのは初めて見た
■ 第6章 トイレを磨くと儲かるか(41)
・タイトルになったエピソードは冒頭に紹介され、結論はよくわからない。けれどそれ以降の内容が、個人的にはいちばん実になった章だ
・171ページ「ハロー効果」いろんな事例、言葉の紹介が豊富で、この本そのものがこの効果を持っている
・181ページ「知っている」と「できる」は違う、という経験はよくある。「そのことを理解しているかは、自分の言葉でそれを説明できるかどうか」に近く、セミナー講師をするようになってからは、「この用語はどう説明しようか」という訓練を無意識にするようになった
■ 第7章 プロフェッショナルからの正しい学び方(20)
・210ページ「守・破・離」は初めて知った。師匠から学ぶプロセスとして、茶道でも華道でも剣道でもこれがあるという
・「まずは真似る」と来た瞬間に「あ、行動フレームワークか」と思えれば、まあこの本を読めたと言ってもいいのでは
・この著者がお気に入りの1冊なのだろう、立川談春さんの『赤めだか』が何度か引用される。談志さんが亡くなったこの時期に読む縁を何となく感じ、これも読んでみようと思う -
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僕らはどんな目的でビジネス書(自己啓発を含む)を読むのでしょう?
多くの場合、そこから何かを得たい、という目的やら意思やらを持っているのではないでしょうか。
それは、今目の前にある問題を解決するための何かかもしれないし、生活をもっと便利にするためのノウハウかもしれないし、長期的な成長を目指した何かかもしれません。
最近少しおとなしいようにも感じますが、数年前、勝間和代さんが一つのブームを作り出しました。
勝間和代さんをグルとして崇める人々を「カツマー」と呼んでいましたよね(今も呼ぶのかな?)。
しかし、カツマーから第二の勝間和代さんは生まれてはいません。
なぜでしょう?
「努力をすれば誰でも成功できる」という考え方自体が幻想なんだという主張もありますが、本書を読めば、また違った角度からその要因に思い当たることができます。
そして、もしなりたいのであれば、第二の勝間和代さんになるためのヒントもまた見えてくるでしょう。
最初に断っておきたいのですが、まず僕は第二の勝間和代さんになりたいという気持ちは持っていません。
誰かがその道を目指すことをお薦めしようとも止めようとも思っていません。
ただ、本書でこんな記述を見つけたときに、頭の中に勝間さんのことが浮かんだのです。
『どのプロフェッショナルから学ぶかを決めたら、その人を師匠としてすべてを受け入れる覚悟が必要です。すでに見てきたように、プロフェッショナルの能力は「行動フレームワーク」「思考フレームワーク」「精神フレームワーク」が統合されてでき上がっているために、「役に立ちそうな所だけマネしよう」と考えても、そんなに都合よくいきません。なぜなら"役に立ちそうな所"自体が素人には判断できないからです。(p.216)』
これ、多分「カツマー」と呼ばれる方々の多くがやろうとしてきたことなんじゃないかな。
勝間さんの情報収集術とか勉強法とかガジェットの使い方とか色々真似て。
著書には、なぜそうするのかということも書かれていたでしょうけれど、大部分の人は勝間さんの「行動フレームワーク」だけをなぞっていたのではないかと僕は思っています。
そもそも、勝間さんが成功(と呼ぶのかどうかは色々意見があるとは思いますが)したのは、何をやるかという方法よりも、端から見て極端で普通じゃないと思えるほどに徹底するという点によるのだと僕は思っているので、そこまで出来ない人は表面だけ真似ても勝間さんのレベルにはなれないはずなんです。
ここに書かれていますが、勝間さんに限らずプロフェッショナルと呼ばれる人たちというのは、そういう表に現れる「行動」の裏側にある、「思考」や「精神」こそがプロフェッショナルたる源となっているのです。
だからこそ本書は、大切なのは「思考フレームワーク」「精神フレームワーク」を身につける事であり、その為には真似て「演じる」ことが有効だと説いているわけです。
ただ、これは相当難しいことです。
最近の若い人には「これって何の意味があるんですか?」ということを口にする人が増えてきているように思います(もちろん、そういう人は昔からいたし、僕自身も言ったことがないわけじゃないですが)。
そういう疑問を発することが正しい場面もありますが、本書では、その人から学ぼうという場面に限っては間違っていると言います。
『プロフェッショナルから学ぶのが難しいのは、私たちが何かを理解するときに必要な「原因」と「結果」の因果関係が分からないからです。だからこそ最後はマネするしかない(p.205)』
僕が難しいなと思ったのは、そこまで師事・薫陶できる「プロフェッショナル」を見つけることです。
無条件で全てを真似て「演じる」対象を見つけることが出来るかどうか。
そのうえで、突き抜けた人たちを「演じ」きることが出来るかどうか。
(話題の『スティーブ・ジョブズ』を読みましたが、常人では、あの「精神フレームワーク」はとても到達できるとは思えませんね…)
それに加えて、大抵の人が持っているであろう「コンプレックス」とか「今ある自分を肯定する気持ち」を抑え込めるかどうかという点も、重要なポイントです。
この点は本書の中で再三にわたって登場します。
『「良薬は口に苦し」「忠言は耳に逆らう」と言いますが、自分にとって最も必要で、そして本質的な学びほど、なかなか素直に受け入れる事ができません。その事に気づかない限り、大切な学びのチャンスを逃してしまうのです。(p.6)
多くの場合、自分を成長させるヒントは「自分がその通りだ」と思っている事ではなく、自分では「それは間違っている」「それは納得できない」と思っている情報の中にあるのです。(p.73)
コンプレックスが強い人ほど、自分より優れたものや、自分が理解できない事に直面すると、そこから学ぼうとするより、否定しようとする気持ちが無意識に働いてしまうからです。(p.144)
「変わらない人」は、よい意味でも悪い意味でも、やや冷めた目で見ながら勉強を要領よくこなそうとします。そしてプライドが高いだけに、自分の考えとは違う価値観や自分より優れたものを簡単には受け入れようとはしません。(中略)このような「変われない人」がいる一方で、「変わる人」はどんな知識でもスポンジのように吸収します。「これは違う」「私ならそうしない」と思う事でも、一旦飲み込んで咀嚼しようとします。自分の方が正しいなら、"成功した人"より自分の方が成功していなければならないのに、現実は違うという事実をよく分かっているからです。(p.155)』
月並みな答えですが、結局のところ「演じる」というのは方法の一つであって、何かを学び、成長するために大切なのは、「素直さ」と「謙虚な気持ち」なんでしょうね。
対象となるプロフェッショナルを見つけるのが難しい…とか言って「演じる」ことをしてみようとしない僕には、この辺が不足しているのかもしれません。。(汗)
※ 本書は、R+(レビュープラス)様より、優先レビュアーとして献本いただきました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前田日明の七色スープレックスではないが、筆者の引き出しの多さに感動した。また、落語の引用、特に談志師匠のエピソードが多く、落語に興味を持ちました。
心に残った言葉は、
「思考の放棄」「思考の依存」
「知識を使える力に変えるには、最低1万時間は必要」
「芸術とは、人が己に起こった最高のまた最善の感情を他人に伝えることを目的とする人間の活動である by トルストイ」
「この世にはお前以外にだれも巡る事のできない唯一無二の道がある。それはどこに通じているのだろう。問う事をやめ、ただその道を歩いて行きたまえ。誰であったか、こんなことを言っていた。『人間というものは、自分の歩いている道がどこに通じているか分からないとき、一番高い境地に達しているものだ』 byニーチェ」