難民Aのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2011年3月11日の午後、東京ではほとんどの交通機関がストップしたため、都心で働く多くの人が住まいのある近郊へ自力で帰宅しなければならなくなった。著者もその一人だ。新宿区と文京区の境目にある有楽町線江戸川橋駅近くのオフィスから、京浜東北線大森駅近くの自宅まで歩いて帰った。17時30分に出発し、自宅に着いたのは23時50分。
読んでいて、あの夜の重苦しさと慌しさを思い出していた。私は、帰宅難民ではなかった。帰宅せずに仕事をし続けることが、私の役目だった。
私は、安全な建物の中にいて、とりあえずの食べ物も飲み物もあったし、いざとなれば身体を横たえて休むスペースもあった。時間はかかったが家族も -
Posted by ブクログ
3月11日震災当日、交通機関のマヒにより帰宅難民となり、江戸川橋から大森までのおよそ18キロを徒歩で帰ることとなった著者の体験談。
18キロ、時速4キロで歩けば4時間半、たいしたことないかな、と考えてしまうがさにあらず。単なるウォーキングではない。
総ページ126ページと少ないながらも読みやすい文体で一気に読めてしまう。
出先で大規模災害時に遭ったときどうすればよいか改めて考えられる一冊である。
東海地震が騒がれて久しいが、実際に都内の交通がここまで麻痺したのは終戦後では初めての事だろう。
東海地震も30年以内の発生確率が90%と言われている今日、必ずやこの事態はまたやって来る。
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Posted by ブクログ
「もし大地震が起こったら」などのTV番組はワタシも何度か見て、それなりに心配していたつもりだけれど、やはり体験者の、直後の体験談はすごい。心配が具体的に立ち現れます。感情的なものがかなり控えめにしか書かれていないだけに、読む側に考える部分を残してくれているようで、読みながら自分が一緒に歩いていたらどうだろうと考えながら読みました。
読むだけなら1時間くらいで読める本です。一読して、自分の通っている学校、職場からの徒歩帰宅経路をシミュレートしておくことをオススメします。ワタシはとりあえず職場にケータイの充電器とちょっとしたオヤツを常備しておこうと思いました。